低反発マットレス使用で腰痛が悪化する理由と対処法

低反発マットレスは体にフィットして快適な睡眠を得られる反面、腰痛を悪化させる原因になることもあります。特に腰痛持ちの方にとって、低反発マットレスを使用することで痛みが増す可能性があるため慎重な判断が必要です。

この記事では、低反発マットレスが腰痛にどのように影響を与えるのか、その理由と対処法について詳しく解説します。

低反発マットレスが腰痛の原因となるのはなぜ？

低反発マットレスが腰痛の原因となる大きな理由は、体のサポートが不十分であることです。具体的には以下のとおり。

体が沈み込みすぎて寝姿勢が崩れるから

低反発マットレスは、柔らかくフィット感の高い特徴がある一方で、体が沈み込みやすい特性を持つため、腰痛持ちの方にはおすすめできません。

腰や背中がマットレスに深く沈み込むと、自然な背骨のラインが崩れ、正しい寝姿勢を維持できなくなります。寝姿勢が悪くなると、腰への負担が増え、結果的に腰痛がさらに悪化する可能性が高まるので注意が必要です。

また、体が沈み込みすぎると、筋肉が緊張しやすくなり、リラックスできない状態が続きます。これにより、翌朝に疲れが残ったり、腰痛がさらにひどくなったりすることも。正しい寝姿勢を保つことは、腰痛予防の基本であるため、慎重な判断をしましょう。

寝返りが打ちにくく血行が悪くなるから

低反発マットレスは、寝返りが打ちにくいことが腰痛の原因になり得ます。睡眠中、人は無意識に寝返りを打ちますが、低反発マットレスは力を吸収する性質を持つため、その動きが制限されやすいです。寝返りが少ないと、同じ姿勢で長時間寝ることになり、血行が悪くなってしまいます。

血行不良が起こると、筋肉や関節に負担がかかりやすくなり、これが腰痛の原因となることがあります。特に腰の部分は血行が滞りやすい場所であるため、寝返りのしやすさは腰痛予防の鍵となります。適度な硬さと反発力を持つマットレスで寝返りをサポートすることが大切です。

比較的耐久性が低くへたりやすいから

低反発マットレスは、比較的耐久性が低く、平均的な寿命は3～5年です。へたったマットレスは体をしっかり支えることができず、腰の部分が特に沈み込みやすくなります。そのまま使い続けると、寝姿勢が悪化し、腰痛がさらに悪化することがあります。

マットレスがへたりやすいと、頻繁に買い替える必要がでてきます。耐久性の高いマットレスを選ぶことで、腰痛の防止だけでなく、高いコストパフォーマンスを得られます。

低反発マットレスで腰痛が悪化した場合の対処法

もし低反発マットレスを使用して腰痛が悪化してしまった場合、すぐに対処することが大切です。

腰部分をサポートするクッションを使用する

低反発マットレスを使い続ける場合、腰の部分をサポートするためのクッションを追加するのが効果的です。クッションを腰の下に置くことで、腰の沈み込みを防ぎ、背骨の自然なカーブを保つことができます。

この方法は、現在のマットレスをすぐに買い替えられない場合の一時的な対策として非常に役立ちます。ただし、クッションを使うことで腰のサポートが改善されるものの、根本的な解決にはなりにくいため、長期的には他の対策を考える必要があります。

【推奨】硬めのマットレスに交換する

最も効果的な対処法として、硬めのマットレスに交換することがあげられます。硬めのマットレスは、腰や背中の部分をしっかりとサポートし、寝姿勢を正しく保ちやすくしてくれます。これにより、腰痛の原因となる過度な沈み込みを防ぐことができます。

硬めのマットレスは腰痛持ちの方にとって非常に効果的です。 特に高反発ウレタンマットレスや、しっかりとしたコイル構造を持つマットレスをおすすめします。

【一時的】マットレストッパーを追加する

低反発マットレスをすぐに買い替えることがむずかしい場合、一時的な対策としてマットレストッパーを使用するのも効果的です。マットレストッパーを追加することで、マットレスの硬さを調整し、腰のサポート力を高めることができます。

ただし、トッパーはあくまで一時的な解決策であり、根本的な腰痛の改善には限界があります。根本的に腰痛を解消したい場合は、できるだけ早く適切な硬めのマットレスに変更することをおすすめします。

低反発マットレスは腰痛悪化リスクが高いのでおすすめしない

そもそも、腰痛持ちの方にとって、低反発マットレスはリスクが高いため、個人的にはおすすめしません。

体が沈み込みやすく、寝姿勢が崩れやすい低反発マットレスは、腰痛を悪化させる可能性があります。長期的に快適な睡眠を確保するためには、適切な寝具の選択が重要です。

腰痛持ちに適したマットレスとは

腰痛持ちの方に適したマットレスは、適度な硬さと弾力性を持つものです。

【適度な硬さ】サポート性の高さ

適度な硬さは寝姿勢を保持するために必要ですが、一方で、硬すぎると圧迫感が強く、血流悪化につながります。

適度な硬さは体型や好みによってさまざまなので、一概におすすめの硬さはありません。自分に合った「ちょうど良い硬さ」を見つけることがたいせつです。

【弾力性】寝返りのしやすさ

寝返りがしやすいマットレスは、睡眠中の身体への負担を軽減してくれるので、腰痛予防において非常に重要です。

寝返りを打つことで、体の負担を均等に分散させることができ、血行も促進されます。腰にかかる圧力が軽減され、痛みを和らげる効果も期待できるでしょう。

高反発ウレタンマットレスやポケットコイルマットレスがおすすめ

高反発ウレタンマットレスやポケットコイルマットレスは、適度な硬さと寝返りがしやすい特性を持ち、腰痛持ちの方に特におすすめです。

まとめ

低反発マットレスは、その快適さから人気がありますが、腰痛持ちの方には必ずしも適していません。

体が沈み込みすぎて寝姿勢が崩れたり、寝返りが打ちにくいことで血行が悪化したりするため、腰痛が悪化するリスクがあります。もし低反発マットレスで腰痛が悪化した場合は、クッションの使用やマットレストッパーの追加などの対処法を試み、最終的には硬めのマットレスに交換することを検討してください。

最適なマットレスを選ぶことが、腰痛の改善と快適な睡眠の鍵です。自分の体に合った寝具を見つけ、健康な睡眠環境を整えましょう。