ファイバーマットレスは、ポリエステルやポリエチレンなどの樹脂を繊維状にしてつくられたマットレス。そのデメリットには以下の5つがあります。
- 硬めの寝心地でフィット感が少ない
- 他素材と比較してへたりやすい
- 厚みが薄く底付きを感じやすい
- 熱に弱く乾燥機が使えない
- 冬は冷えやすい
- 価格が高くなりがち
購入を検討する際には、メリット・デメリット両方の側面を理解することが大切です。
この記事では、ファイバーマットレスのデメリットとその対処法について詳しく解説。後悔しない選択をするために、ぜひ参考にしてみてください。
ファイバーマットレスのデメリット5選
ファイバーマットレスのデメリットは以下のとおりです。
- 硬めの寝心地でフィット感が少ない
- 他素材と比較してへたりやすい
- 厚みが薄く底付きを感じやすい
- 熱に弱く乾燥機が使えない
- 冬は冷えやすい
- 価格が高くなりがち
硬めの寝心地でフィット感が少ない
ファイバーマットレスは一般的に硬めの寝心地が多いです。
樹脂繊維を使った構造が身体の凹凸に柔軟にフィットするのがむずかしいため、硬めの寝心地になります。特に柔らかい寝心地を好む人や、腰や肩などに圧迫感を感じやすい人には向きません。
そのため、体全体を包み込むようなフィット感を求める方には、別の素材のマットレスを検討する方が良いでしょう。
他素材と比較してへたりやすい
ファイバーマットレスのもう一つのデメリットは、他素材と比較してへたりやすい点です。樹脂繊維は絡まった状態で形づくられています。空洞が多く、マットレスの形状が崩れやすいため、結果的にサポート力が低下します。特に体重が重い人や、長期間同じ場所に寝る場合は、へたりが早く感じるかもしれません。
この点に対しては、定期的にマットレスをローテーションさせたり、40度くらいのお湯をかけて対処する必要があるでしょう。
厚みが薄く底付きを感じやすい
多くのファイバーマットレスは薄めの設計です。軽量さや通気性を優先するため、厚みが犠牲になることがあります。その結果、床やベッドフレームが感じられる「底付き感」が気になる人も少なくありません。
この問題を避けるために、10cm以上の厚みのあるタイプを選んだり、手持ちのマットレスと組み合わせて使うなどの工夫が必要です。
熱に弱く乾燥機が使えない
ファイバーマットレスは、熱耐性が弱いこともデメリット。特に布団乾燥機の使用は、樹脂繊維が劣化しやすいため、多くの商品で推奨されていません。水洗いができることはメリットですが、乾燥方法には十分な注意が必要です。
また、天日干しも非推奨なため、乾燥機を使用せず、風通しの良い場所で陰干しする必要性があります。
冬は冷えやすい
ファイバーマットレスはその通気性の良さから、夏場は快適ですが、冬場には冷たさを感じることがあります。樹脂繊維素材は90%以上が空気の層です。そのため、熱を蓄える性質が少なく、特に寒い季節では、マットレス自体が冷えてしまい、保温性の低さがデメリットとなってしまいます。
寒さが苦手な場合は、電気毛布や暖房器具を併用しつつ、暖かい敷パッドや掛け布団を使うなどの対策が必要です。
価格が高くなりがち
ファイバーマットレスは、一見シンプルなように見えて、耐久性と通気性に優れた特殊な素材や技術が使用されています。
例えば、ブレインスリープは、自然豊かな大分県玖珠町にある『エコ・ワールド』の工場で製造されています。この地域で製造をおこなう理由は、不純物の少ないきれいな軟水が商品品質の要だからです。このように、特殊な環境や技術を使う場合、その価値や製造原価が高まるため、価格が高くなっていきます。
ファイバーマットレスのデメリット対処法
ファイバーマットレスのデメリットを理解した上で、いくつかの対策を行うことで快適に使用することができます。ここでは、その具体的な対策について説明します。
柔らかい寝心地を求めるなら他の素材を検討する
ファイバーマットレスが硬すぎると感じる場合は、柔らかい素材を使用した別のマットレスを検討することが考えられます。例えば、ポケットコイルやウレタン、ラテックス素材のマットレスは、身体を包み込むような柔らかさがあるので、よりフィット感が欲しい人には適しています。
ファイバーマットレスの上に低反発トッパーを敷く方法もありますが、大きなメリットである通気性が損なわれるため、積極的にはおすすめしません。
頻繁に回転トッパーを敷く洗濯
マットレスのへたりを防ぐためには、定期的にマットレスを回転させることが効果的です。これにより、特定の場所に体重がかかり続けるのを防ぎ、へたりを遅らせることができます。3~4か月に1度くらいの頻度でローテーションさせるのがおすすめです。
厚みのあるタイプを選ぶ
底付き感が気になる場合、厚みのあるファイバーマットレスを選ぶことで解決できます。メーカーによっては、厚さが異なるラインナップを提供している場合があるため、しっかりとしたサポート感を求める場合は、厚めのタイプを選ぶことが重要です。
最低でも10cm以上の厚みのあるマットレスだと安心です。体格の良い方は、20cm以上を目安に選んでみてください。
低温での乾燥と日陰干しを徹底する
ファイバーマットレスを洗う際は、乾燥機を使わずに自然乾燥させることが基本です。特に高温の乾燥は繊維にダメージを与えやすいため、できるだけ風通しの良い場所での日陰干しを徹底しましょう。これにより、長く使い続けることができます。
冬は電気毛布などで対策をする
冬場の冷たさを感じる場合は、電気毛布や毛布を併用することで、快適な温度を保つことができます。ファイバーマットレスの通気性の良さを活かしつつ、寒さ対策を講じることで、季節を問わず快適な睡眠環境を作ることができます。
電気毛布などの暖房機器を使う前に、必ずその商品に耐熱性があるかどうかを確認してください。エアウィーヴ 四季布団シリーズは耐熱温度100℃となっており、電気毛布や湯たんぽが使えます。
ファイバーマットレスのお手入れ方法
ファイバーマットレスは手軽に洗える点が魅力の一つですが、正しいお手入れ方法を守ることで、より長持ちさせることができます。以下に、適切なお手入れ方法を紹介します。
水洗いが可能だが水温に注意する
ファイバーマットレスは水洗いが可能ですが、洗う際には水温に注意が必要です。熱すぎるお湯を使うと樹脂繊維がダメージを受ける可能性があるため、40度程度のぬるま湯や水を使用することをおすすめします。また、洗剤を使う場合は、繊維に優しい中性洗剤を選びましょう。
冷たい水で洗うと、皮脂汚れなどが落ちにくいため、しっかり洗うためにもぬるま湯がベストです。
乾燥機は使わず風通しの良い場所で陰干しする
乾燥機を使用すると、樹脂繊維が劣化してしまうため、乾燥は必ず自然乾燥でおこないましょう。風通しの良い場所での陰干しが最適です。また、太陽熱でも劣化が進むため、直射日光に長時間さらすことも避けてください。
定期的に立てかけて陰干しする
湿気がこもるのを防ぐため、定期的にマットレスを立てかけて陰干しすることが大切です。特に湿度の高い時期や、マットレスを長期間使用している場合は、定期的な陰干しが重要です。
いくら通気性が高くても、ベッドフレームや床との接地面はカビが発生しやすいです。陰干しは欠かさずおこないましょう。
まとめ
ファイバーマットレスは、高い弾力性や通気性・サポート性を有する一方で、硬めの寝心地が多い、価格が高くなりがち、冷えやすいなどの点がデメリットとしてあります。
購入前には、これらのデメリットをしっかりと理解し、一般の流行りや人気に関わらず、自分に合った選択をしましょう。
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