「会社から診断書を提出するように言われた」
「明日までに必要なので、できれば今日中に発行してほしい」
このようなとき、オンライン診療なら診断書をすぐにもらえるのか気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、オンライン診療でも、診察した医師が必要と判断し、医療機関が即日発行に対応していれば、その日のうちに診断書が発行されることがあります。
ただし、オンライン診療を受ければ必ず即日発行されるわけではありません。
また、「即日発行」と「今日中に手元へ届く」は同じではない点にも注意が必要です。
PDFなどの電子データで受け取れる医療機関なら当日中に確認できる可能性がありますが、紙の診断書を郵送する場合は到着まで時間がかかります。
急いでいる場合は、予約前に
- 希望する診断書を発行できるか
- 当日発行に対応しているか
- PDFなどで当日受け取れるか
- 紙の原本も必要か
まで確認しておくことがポイントです。
オンライン診療でも診断書は発行できる
オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受ける診療方法です。
厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、オンライン診療を、次のように定義しています。
「患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為」
出典:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」https://www.mhlw.go.jp/content/001685701.pdf
つまり、単なる健康相談ではなく、医師が診察・診断を行う医療行為です。そのため、オンライン診療でも、医師が診察したうえで必要と判断すれば診断書を発行してもらうことは可能です。
ただし、オンライン診療では得られる情報に限りがあり、医師がオンラインだけで診断することが適切ではないと判断した場合には、対面診療への切り替えが必要になることがあります。
オンライン診療なら診断書を即日発行できる?
即日発行に対応している医療機関で、診察した医師が診断書を発行できると判断すれば、当日に発行されるケースがあります。
ただし、「オンライン診療だから即日発行できる」という制度があるわけではありません。診断書をいつ発行できるかは、以下のような要素によって変わります。
- 医師の診断
- 診断書の種類
- 医療機関の発行体制
- 発行形式
- 事務手続き
そのため、「オンライン診療=即日診断書」と考えるのではなく、即日発行に対応しているオンライン診療を選ぶ必要があります。
診断書が必要でも発行されるかは医師の判断
特に重要なのがここです。「会社から必要だと言われたので診断書を書いてほしい」と申し出ても、診察をせずに診断書だけを発行してもらうことはできません。
医師法第20条では、次のように定められています。
「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付」
出典:e-Gov法令検索「医師法」https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000201
つまり、診断書が必要 → 医師の診察を受ける → 医師が医学的に判断する → 診断書を発行するという順番になります。
「今日中に診断書が必要」という事情があったとしても、希望する内容をそのまま書いてもらえるとは限りません。
「即日発行」と「即日受け取り」は違う
急いで診断書を探しているときに、特に確認しておきたいポイントです。医療機関の案内に「診断書は即日発行可能」と書かれていても、紙の診断書がその日のうちに自宅へ届くとは限りません。
診断書の受け取り方法には、大きく分けると、以下の2つ。
- PDFなどの電子データ
- 紙の診断書を郵送
たとえば診察当日に医療機関側で診断書が作成されたとしても、紙で郵送されるのであれば実際に受け取れるのは後日になります。
反対に、PDFなどで受け取れる仕組みがあり、勤務先も電子データでの提出を認めているなら、診察当日に提出できる場合があります。
そのため急いでいる人は、「即日発行できますか?」だけでなく「今日中にPDFなどで受け取れますか?」まで確認することが大切です。
今日中に診断書を受け取るための条件
オンライン診療で診断書を急いで取得したい場合は、次の条件を確認しておきましょう。
当日予約できる
まず必要なのは、その日のうちに診察を受けられることです。
診断書は原則として医師の診察を前提に発行されるため、診察予約が翌日以降になれば、基本的に診断書の発行もその後になります。
特に夜間や休日に探している場合は、「当日予約可能」と書いてあるだけでなく、現在の時間から予約できる枠が残っているかまで確認しましょう。
希望する診断書に対応している
「診断書」といっても用途はさまざま。たとえば、次のような用途です。
- 会社を休むための診断書
- 休職手続きに使う診断書
- 学校へ提出する診断書
- 通院・受診を証明する書類
- その他の証明書
医療機関によって発行できる書類は異なるため、自分が必要としている診断書に対応しているかを確認しておく必要があります。
特に会社から指定された用紙がある場合には、予約時や診察前に対応可能か確認しておくとスムーズです。
医師が診断書を発行できると判断する
オンライン診療で診断書を即日発行している医療機関でも、すべての患者に必ず発行されるわけではありません。
厚生労働省の指針では、オンライン診療で十分な情報を得られず、安全な診療ができない場合には、速やかにオンライン診療を中止して対面診療につなげることが求められています。
症状や診断内容によっては、検査や対面での診察が必要になることもあります。
出典:厚生労働省「オンライン診療について」https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024_00004.html
PDFなど当日受け取れる方法がある
今日中に勤務先へ提出したいのであれば、発行スピードと同じくらい受け取り方法が重要です。紙の郵送だけなら、即日発行されても手元に届くまで待つ必要があります。
そのため、「診察当日にPDFで発行してもらえるか」などを確認しましょう。ただし、会社側が紙の原本提出を求めている場合は、PDFだけでは手続きが完了しない可能性があります。
診断書を即日発行してもらいやすくするために準備すること
急いでいるときほど、診察前に必要な情報を整理しておくことが大切です。
たとえば会社へ提出する診断書であれば、次のポイントを確認しておきます。
- 何のために必要なのか
- いつまでに必要なのか
- 会社指定の様式があるか
- 必要な記載事項が決まっているか
- PDF提出が認められているか
- 紙の原本が必要か
そして診察時には、「会社から○日までに診断書を提出するよう言われています」など、診断書が必要な理由を医師へそのまま伝えれば十分です。
病名や休養期間を自分で指定するのではなく、現在の症状や仕事への影響を具体的に伝え、医学的な判断は医師に任せます。
オンライン診療の診断書は後から発行してもらえる?
「診察を受けたときは必要なかったものの、後から会社に診断書を求められた」というケースもあります。
この場合、以前診察した医師・医療機関に診断書を依頼できる可能性があります。医師法第19条第2項では、診察した医師に診断書の交付を求めた場合、正当な事由がなければ拒んではならないことが定められています。
ただし、「以前の受診日について希望する内容を自由に遡って書いてもらえる」という意味ではありません。診断書に記載できる内容は、医師が診察時の情報などに基づいて医学的に判断します。
また、発行手続きや所要日数は医療機関によって異なるため、後から必要になった場合は受診した医療機関へ確認しましょう。
診断書の即日発行にはいくらかかる?
診断書の発行には、診察にかかる費用とは別に文書料が必要になることがあります。ここで気をつけたいのは、「オンライン診療の診断書はいくら」と一律に決まっているわけではないことです。
受診前に、次の点を含めて確認しておくと、支払い時に想定外の金額になるのを防ぎやすくなります。
- 診察にかかる費用
- システム利用料など
- 診断書の発行料
- 郵送する場合の送料
また、「即日発行」と「通常発行」で料金体系が異なる医療機関もあり得るため、急ぎの場合は発行までの日数とあわせて確認しておきましょう。
内科と心療内科、どちらを受診すればいい?
診断書をもらうために、どの診療科を選べばよいのか迷う方もいるでしょう。
基本的には、現在抱えている症状に合った診療科を選びます。
たとえば発熱や腹痛など身体症状が中心なら内科、強い不安や気分の落ち込み、不眠など精神面の不調が中心であれば心療内科・精神科が候補になります。
「診断書を発行してくれる診療科」から逆算するのではなく、まず自分の症状を適切に診てもらえる診療科を選ぶことが重要です。
オンライン診療だけでは判断できない症状の場合には、医師から対面受診を案内されることもあります。
会社に提出するなら「今日発行できるか」だけで選ばない
急いでいると、「即日発行」という言葉だけを見て医療機関を決めたくなるかもしれません。
しかし、会社への提出が目的なら、今日発行できるか+会社で使える内容になっているかの両方が重要です。
診断書を発行してもらった後に、「会社指定の様式が必要だった」「紙の原本を提出してくださいと言われた」「必要な項目が足りなかった」となれば、再発行が必要になる可能性があります。
先に人事・労務担当者へ提出条件を確認し、その内容をオンライン診療側へ伝えておくとスムーズです。
診断書を当日受け取れても、会社が求める形式や記載内容を満たしているかは別に確認する必要があります。オンライン診療の診断書の効力や、会社提出・押印・PDFの扱いについては、「オンライン診療の診断書に効力はある?会社で使えるケース・使えないケース」。
診断書を取得したあと、会社への提出から休職開始までどのように進むのかは「オンライン診療の診断書だけで休職できる?会社提出から休職開始まで」で詳しくまとめています。
オンライン診療の即日発行は「診察・発行方法・受け取り方法」を確認
オンライン診療でも、診察した医師が必要と判断し、医療機関が対応していれば、診断書が即日発行されるケースがあります。
ただし、オンライン診療を予約しただけで診断書の即日発行が保証されるわけではありません。
「今日診察できるか」
「必要な診断書を発行できるか」
「当日発行できるか」
「PDFなどで今日受け取れるか」
急ぎの場合は、上記の4点を確認してから予約するとよいでしょう。特に今日中に会社へ提出したい場合には、「即日発行」という表示だけを見るのではなく、診察後にどのような形式で、いつ受け取れるのかまで確認することが重要です。


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