天ぷらたなか、昼のおまかせコース(11,000円/1人)のレビューです。
皆さんのお店選びが少しでも楽になるよう工夫もしているので、ぜひ最後までご覧くださいね。
評価について
本ページでは元料理人が実際にお店に食べに行って気ままにレビューしています。お店側に悪影響のある内容は書きませんが、わりと正直に書いています。
また、そもそもお店を選ぶ時点で、口コミなど私目線で選定しているのでいわゆる「ひどい店」というのは紹介自体しません。逆にいえば、紹介している時点で一定以上おすすめできる店として扱わせていただいているということです。
【結論】天ぷらたなかの個人的評価

総合評価(平均) | 36/50 |
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美味しさ | |
サービス | |
雰囲気の良さ | |
コストパフォーマンス | |
特別感 |
- 家族との特別な集まり:◎
- デート・アニバーサリー:◎
- 気軽な食事:△
- 友人との食事:◎
- ビジネスシーン:◎
- ワインが好き:△
- ビールが好き:◎
天ぷら たなかは、天ぷらを食べるならココといっても過言ではないくらい、主人の天ぷらに対する想いの詰まったお店。揚げたものをただ食べる、ではなく、1品1品にストーリーがあったり、面白みのあるメニュー構成でした。
パチパチという音を感じながら、カラッと揚がった天ぷらをサクッといただけます。
デートからビジネスまで幅広く使えると思いますし、子連れも良いそうです。ただしカウンターのみなので、座ってられない子供は入りにくいのではと思います。ひとりで入るのも良いですね。
主人は天ぷらや料理提供において、とてもこだわりの強い方です。香水など過度な香りを纏うのはNGとなってます。他のお客さんのことも考えて来店してみてくださいね。
- 酒と魚と肴「一刻」
- ワインと天婦羅 あら木 警固
天ぷら たなかの料理を紹介!
静かに幕を開ける一皿。

まず供されたのは、聖護院大根の煮物。淡く澄んだ出汁の香りが鼻をくすぐり、ひと口含めば、優しくほどける大根の甘みが広がる。天ぷらの前に、胃がじんわりと温まるような、控えめでありながら確かな存在感を放つ先付けだ。

続いて登場したのは、海老の頭を丸ごと揚げた一品。塩を軽くふり、カリッとひと口。芳ばしさの奥に、じんわりと染み出る旨味。噛めば噛むほどに、海の記憶が蘇るような味わいが広がる。

海老は二尾。ひとつは高温でサクッと揚げ、もうひとつはじっくりと時間をかけて火を通す。衣の食感、身の弾力、口に運んだときの余韻まで、それぞれに異なる表情を見せる。シンプルながらも、揚げ方ひとつでここまで変わるのかと、職人技に思わず唸る。

肉厚の原木シイタケは、噛んだ瞬間にじゅわっと広がる濃厚な香りと旨味。

続く鱚(キス)は、ふっくらとした身がふわりとほどけ、柔らかな甘みが口いっぱいに広がる。

レンコンは分厚くカットされ、シャキッとしながらもどこかもちっとした食感が心地よい。

何か忘れてしまった。

海老芋の天ぷらは、外側は軽やかに、中はねっとりと濃厚な甘み。火の入り方が絶妙で、天ぷらでしか味わえない奥深さを感じる。

ここで、タラの白子を使った茶碗蒸しが登場。ふるりとなめらかな卵の中に、白子の濃厚なコクが溶け合い、ほのかな出汁の香りとともに舌の上でとろける。控えめながらも計算された火入れが、白子の甘みを最大限に引き出している。

下仁田ネギは、高温で表面をカリッと仕上げ、中はとろりと甘さが際立つ。甘鯛は、うろこごと揚げられ、ザクッとした食感とともに、ふんわりとした白身の甘さが押し寄せる。

甘鯛です。うろこがカリカリと楽しい食感。淡白で甘みがある肉質で、文句なしに美味しい。


ゆり根はほくほくと優しく、スナップエンドウは春の訪れを感じさせる爽やかな味わい。

そして、堂々と登場したアナゴの天ぷら。身はふっくらと柔らかく、それでいて軽やかに仕上がっている。噛むたびに、じわっと広がる海の甘み。大ぶりなサイズもうれしいポイントだ。

最後のご飯ものは「お茶漬け」か「天丼」。さっぱりと締めるか、がっつりと最後のひと口を楽しむか。

私は迷わず天丼を選んだ。

軽やかな衣と甘辛いタレ、そしてふわりと香る柚子が心地よいアクセントとなり、思わず箸が止まらない。

デザートには、さつまいもの天ぷら。序盤から何度も何度も揚げ、じっくりと仕上げたそれは、表面はキャラメリゼされ、カリッとした食感の奥に、まるでスイートポテトのような滑らかさと甘さが宿る。「天ぷら屋のデザートも、やはり天ぷらで締めたい」
――そんな職人の哲学が感じられる一品だった。
一貫した美学が織りなす、至福のひととき
「天ぷら たなか」のコースは、ただの食事ではない。ひと品ごとに、素材の個性を最大限に引き出し、揚げ方、温度、塩の加減まで計算されたストーリーがある。
職人のこだわりと情熱が詰まった天ぷらの数々は、最後のひと口まで飽きさせることがない。食を通じて、季節の移ろいを感じ、職人技に魅了されるひととき。そんな贅沢な時間が、ここにはあった。
天ぷら たなか

店舗名 | 天ぷら たなか |
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営業時間 | 12:00-14:30 18:30-21:30 |
定休日 | 火 |
料理 | 天ぷら、日本料理 |
メニュー | コース・アラカルト |
席数 | 8席 (全席カウンター) |
個室 | なし |
サービス料 | なし |
予算 | 昼:11000円 夜:18700円 |
※最新の情報と異なる場合があります。予約サイトは一休.comや食べログなどをご利用ください。
アクセス・地図
住所:〒810-0023 福岡県福岡市中央区警固2丁目2−1 ルピエレジデンス赤坂南1F
駐車場:なし(近隣のコインパーキングを利用)
天ぷら たなかの提携駐車場はありません。近隣の駐車場を利用しましょう。
駐車場はakippaで探してみるのもおすすめ。
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