エアウィーヴは高反発マットレスとして人気ですが、「寝ると疲れる」「体が痛くなる」と感じる人も少なくありません。
実はその原因は、単にマットレスの硬さだけではなく、体型・寝姿勢・他の寝具との組み合わせなど複数の要因が絡んでいます。
この記事では、エアウィーヴで疲れを感じる理由を科学的な視点と実際の使用レビューから徹底分析。さらに、疲れにくくするための改善策や、向いている人・向かない人の特徴も解説します。購入を迷っている方も、すでに使用中で違和感を感じている方も、ぜひ参考にしてください。

今真一
上級睡眠健康指導士第782号
【上級睡眠健康指導士第782号】睡眠(いびき・不眠等)に関わる悩みや疑問を解決するアドバイザーとして活動。他、寝具にも精通しており寝具レビューYouTubeの運営もおこなっている。
なぜ「エアウィーヴで疲れる」と感じるのか?

高反発素材で知られるエアウィーヴですが、すべての人にとって快適とは限りません。
「疲れる」と感じる主な原因は、素材の硬さや反発力と体の相性、寝姿勢や体型の違い、さらには枕やシーツなど周辺寝具との組み合わせにあります。
特に体重が軽い方や、柔らかめのマットレスに慣れている方は、反発力が強すぎて筋肉や関節に余計な力がかかり、朝起きたときに疲労感を覚えることがあります。ここでは、そうした「疲れる」感覚を引き起こす代表的な要因を詳しく見ていきましょう。
硬めの高反発素材が体に合わないケース
エアウィーヴの特徴である高反発ファイバー素材は、しっかりと体を押し返す構造になっています。
しかし、体重が軽めの方や筋肉量が少ない方は、反発力が強すぎて体が浮くような感覚になり、背中や腰の一部に荷重が集中しやすくなります。その結果、血流が滞りやすく、寝起きに体のこわばりや疲労感を感じることがあります。
寝姿勢や体型との相性(体重・骨格・筋肉量)
仰向け寝が多い場合、高反発マットレスは腰やお尻が沈みにくく、自然なS字カーブを維持しやすいメリットがあります。
一方で横向き寝が多い方や肩幅が広い方は、肩や腰が浮いてしまい、圧迫感や筋緊張につながることもあります。
また、体重が軽い人ほど沈み込みが浅くなり、クッション性を感じにくいため、硬さをより強く意識してしまいます。
慣れの問題(初期の違和感は2週間〜1か月で軽減することも)
普段から柔らかめの低反発マットレスやスプリングマットレスを使っていた場合、エアウィーヴの高反発構造は最初、違和感を覚えることがあります。
筋肉や関節が新しい寝姿勢や沈み込み方に慣れるまで、2週間〜1か月ほどかかるケースもあり、この期間中は「硬い」「疲れる」と感じやすくなります。
ただし、この慣れの期間を過ぎると、寝返りのしやすさや通気性の良さを実感できる場合も多いです。
枕や寝具の組み合わせによる影響
マットレスの寝心地は、枕や掛け布団、敷きパッドとの組み合わせでも大きく変わります。
高反発マットレスは沈み込みが少ない分、枕の高さが合わないと首や肩に負担がかかりやすくなります。
また、薄手の敷きパッドでは硬さがダイレクトに伝わるため、柔らかめのパッドやトップマットを重ねることで、体への当たりを和らげられることがあります。
実際の口コミに見る「疲れる」声とその背景

「疲れる」という声の多くは、エアウィーヴそのものの欠点というよりも、使用者の体型・寝姿勢・周辺寝具との組み合わせに起因しています。正しい組み合わせと慣れの期間を設ければ、同じ人でも評価が変わる可能性が高いと言えます。
ネガティブな口コミ
- 「硬すぎて腰が痛くなった」
→高反発の反発力が強く、体重が軽い人や柔らかい寝具に慣れている人は腰や背中に圧迫感を感じやすい。 - 「朝起きると肩がこっている」
→横向き寝で肩が十分に沈まず、肩関節や首筋に負荷がかかっている可能性。 - 「慣れる前にギブアップした」
→数日〜1週間で判断してしまい、体や筋肉が新しい寝姿勢に順応する前に使用をやめてしまったケース。
ポジティブな口コミを書いてる人の共通点
「疲れない」「朝スッキリ目覚められる」と高評価している人には、いくつか明確な共通点が見られます。
- 体重が標準〜やや重め(男性なら65kg以上、女性なら55kg以上)
高反発素材は沈み込みが浅いため、ある程度の体重がある方が体圧分散がスムーズに働きます。体がしっかり沈むことで背骨のラインが自然に保たれ、局所的な圧迫が減ります。 - 仰向け寝が多い
仰向けは体重が背面全体に均等に分散されるため、高反発の硬さがプラスに働きます。腰の落ち込みが防がれ、胸が開いた状態で呼吸がしやすくなるため、深い睡眠に入りやすいという声もあります。 - 枕や敷きパッドを工夫している
高反発に合わせて低めの枕を使い、首と背骨が一直線になるよう調整しているケースが多く見られます。さらに、冬場は薄手の低反発パッドやウールパッドを重ねて体の当たりをやわらげ、夏場はメッシュや冷感素材で通気性を確保するなど、季節や環境に応じた工夫をしている人が多いです。
これらの条件がそろうことで、エアウィーヴの「寝返りのしやすさ」「通気性」「耐久性」といった強みが最大限に活かされ、「疲れない」という評価につながっています。
逆に、この条件が合っていない場合は、硬さが負担となり「疲れる」と感じやすくなります。ています。
エアウィーヴで「疲れない」ための改善策
エアウィーヴの寝心地は、ちょっとした工夫で大きく変わります。「硬い」「疲れる」と感じる場合でも、以下の改善策を試すことで快適に眠れる可能性も。
上に敷きパッドや低反発トップを追加する
マットレス本体の硬さが体に合わない場合、柔らかめの敷きパッドや低反発トッパーを重ねることで体圧分散性が向上します。
特に横向き寝が多い方は、肩や腰の圧迫感が減り、寝起きのこわばりも軽減されやすくなります。
枕の高さや素材を見直す
高反発マットレスは沈み込みが少ないため、従来使っていた枕の高さが合わなくなることがあります。
首と背骨の自然なラインを保つために、やや低めの枕や高さ調整が可能なモデルに変更すると、首肩への負担が減ります。
寝る向き(仰向け・横向き)の工夫
仰向け寝は高反発との相性が良く、腰への負担も軽減されやすい寝姿勢です。
一方、横向き寝が多い場合は、肩と腰のラインが自然に沈むよう、抱き枕や厚みのある敷きパッドを併用すると圧迫感が和らぎます。
試用期間や返品制度を活用して見極める
エアウィーヴには、モデルによっては返品・交換制度が用意されています。
まずは2〜4週間程度使い、体が慣れるか、改善策で快適さが増すかを確認し、それでも合わない場合は早めに別モデルや他ブランドを検討するのが賢明です。
エアウィーヴが向いている人・向かない人
マットレスは“万人向け”ではありません。
エアウィーヴも、その特性から合う人と合わない人がはっきり分かれます。自分の体質や睡眠環境と照らし合わせて、購入判断の参考にしてください。
向いている人
- 寝返りが多い人
高反発構造により、体の沈み込みが浅く寝返りがスムーズ。夜中の寝返りが苦になりません。 - 腰や背中が沈み込みすぎるのが苦手な人
硬めの支持力で背骨のラインを保ちやすく、腰の落ち込みを防げます。 - 通気性を重視する人
ファイバー素材は水洗い可能で、蒸れや湿気がこもりにくく清潔を保ちやすいです。 - 耐久性を重視する人
中芯の交換や洗浄が可能なため、長期使用でもへたりにくい構造です。
向かない人
- 柔らかい寝心地が好みの人
包み込まれる感覚を求める場合、高反発の硬さが合わないことがあります。 - 体重が軽い人(特に50kg未満)
十分に沈まず、体にかかる荷重が分散されにくく、圧迫感や疲労感につながることがあります。 - 横向き寝がメインの人で肩幅が広い人
肩や腰が浮きやすく、接地面への負担が増えることがあります。 - 硬さの変化に慣れにくい人
硬めから柔らかめへの移行よりも時間がかかる場合があります。
他モデル・他ブランドとの比較
エアウィーヴ内のモデル比較
エアウィーヴは複数のモデルがあり、厚みや硬さ、機能が異なります。まずは代表的なモデルの特徴を一覧にまとめたので、自分の体格や好みに合うモデルを見つける参考にしてください。
モデル名 | 硬さ | 厚み | 特徴 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
エアウィーヴ01 | やや硬め | 約8cm | スタンダードモデル。 寝返りしやすく通気性◎ | 99,000円 |
エアウィーヴ スマート01 | やや硬め | 約6cm | 薄型で軽量、 三つ折りタイプもあり | 66,000円 |
エアウィーヴ スマートZ01 | 硬め | 約9cm | 三つ折りタイプ。 収納や移動に便利 | 77,000円 |
エアウィーヴ02 | 中間 | 約9cm | 両面仕様で硬さを 選べるリバーシブル構造 | 132,000円 |
エアウィーヴS03 | やや柔らかめ | 約11cm | 厚みとクッション性があり 包み込まれる寝心地 | 198,000円 |
同じエアウィーヴでも、厚みや硬さによって寝心地は大きく変わります。軽量で扱いやすいモデルから、リバーシブル仕様やクッション性重視のモデルまで幅広く展開されているため、予算や使い方に合わせて選びましょう。
比較から見える選び方のポイント
「エアウィーヴと他ブランドはどう違うのか?」という疑問を持つ方のために、人気のマットレスブランドを同じ項目で比較しました。硬さや素材、価格帯の違いが一目で分かります。
ブランド/モデル | 硬さ | 厚み | 素材 | 特徴 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
エアウィーヴ01 | やや硬め | 約8cm | ポリエチレンエアファイバー | 高反発で寝返りがしやすい | 71,500円 |
エマ・ハイブリッドV2 | 中間〜やや柔らかめ | 約25cm | ポケットコイル+低反発フォーム | 体圧分散・フィット感◎ | 68,700円 |
ブレスエアー レガリス | 硬め | 約9cm | 三次元スプリング構造体 | 通気性と反発力に優れる | 約35,000円 |
雲のやすらぎプレミアム | 中間 | 約19cm | 高反発ウレタン+羊毛 | 冬暖かく夏涼しい、両面仕様 | 59,800円 |
- 硬さ・反発力
腰痛や寝返りのしやすさ重視なら高反発(エアウィーヴ・ブレスエアー)、包まれる寝心地重視なら低反発や厚みのあるモデル(エマスリープ・雲のやすらぎ) - 通気性
蒸れにくさを求めるならエアファイバー系(エアウィーヴ・ブレスエアー)が優位 - 収納性・軽量性
三つ折りや薄型は部屋が狭い人に便利(スマートZ01など) - 価格帯
予算に合わせて、5〜20万円まで幅広く選択可能
比較すると、エアウィーヴは高反発と通気性の高さが強みですが、厚みやフィット感を求める場合はエマスリープや雲のやすらぎなど他ブランドにも魅力があります。寝心地の好みや予算に応じて、候補を絞り込むと失敗が少なくなります。
まとめ|「疲れる」原因を見極めてから選ぼう
エアウィーヴで「疲れる」と感じる場合、その多くはマットレスの硬さや素材の特性、寝姿勢との相性が原因です。まずは自分の体格・好み・寝姿勢に合った硬さを見極め、必要であればモデル変更や他ブランドの検討も視野に入れましょう。
同じエアファイバー素材でもモデルによって寝心地は異なり、他社マットレスには柔らかめや厚みのあるタイプもあります。原因を把握してから選び直せば、疲れにくく快適な睡眠環境を整えることができます。
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