「コンビニ弁当は体に悪い」というイメージは一般的に広まっています。特に食品添加物が使用されていることによる健康リスクに対する懸念が強いでしょう。しかし食品添加物の安全性は法律によって厳しく規制されているため、健康被害が起こる可能性はごくわずかです。
ただし、コンビニ弁当を食べ続けると栄養不足や栄養の偏りが起き、栄養面においては体に悪いとされることがあります。
この記事ではコンビニ弁当が体に悪いといわれる理由や、食べ続けるとどうなるのかなど気になるところを解説しています。コンビニ弁当の選び方も紹介しているので、少しでも健康的な食事を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
コンビニ弁当が体に悪いといわれる4つの理由
コンビニ弁当が体に悪いといわれる理由を簡単にいうと、そればかりに頼ってしまうからです。そのため、コンビニ弁当自体が体に悪いとは一概にいえず、摂取する人の裁量次第でしょう。
とはいえ、コンビニ弁当を食べ続けると体に悪影響を及ぼす可能性は考えられます。理由は以下の4つです。
上記のようなコンビニ弁当の特徴や特性を理解したうえで食べすぎに注意しましょう。
基本的に高カロリーだから
コンビニ弁当は高カロリーであることが多く、習慣的に食べ続けることで健康への悪影響が懸念されます。
一般的なコンビニ弁当のカロリーは平均して600~800kcal程度。カロリー過多は肥満の原因になるだけでなく、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患リスクを高めてしまいます。
ある研究では、男性399人中、BMIが30以上のグループで虚血性心疾患リスクが約2倍高いことが報告されています。
このように高カロリーの食事を続けることで、健康に様々な悪影響が及ぼす可能性があるため、適切なカロリー摂取を心がけ、食生活のバランスを整えることが重要です。
塩分過多になってしまいやすい
一般の人の食塩摂取量について,男性は1日7.5g未満,女性は6.5g未満とされていますが,欧米のいくつかの国では,一般の人にも6g未満を推奨しています。また,世界保健機関(WHO)も,すべての成人の減塩目標を5gにしました。
引用元:日本高血圧学会減塩委員会
コンビニ弁当は平均で3~4g含まれていることが多く、毎食コンビニ弁当を食べると男性で2g以上、女性で3g以上塩分を摂りすぎることになります。また、WHOでは5gの摂取目標が定められていますので、それを基準にすると大幅に上回ります。塩分の過剰摂取は以下のような健康リスクがあります。
- 心臓病や脳卒中などの虚血性心疾患
- 腎臓病・尿路結石・骨粗鬆症
塩分の過剰摂取は、健康維持のためにも避けたいところ。コンビニ弁当を食べる日は塩分量を気にして食事を摂りましょう。
人工甘味料がよく使われる
コンビニ弁当や加工食品には、カロリーを抑えるために人工甘味料が使用されることがあります。代表的なものは「アスパルテーム」「アセスルファムK」「スクラロース」などです。
アスパルテームとアセスルファムKは砂糖の200倍、スクラロースは砂糖の600倍の甘さとなっており、弁当以外にもジュースやお菓子などで使われます。
中でもアスパルテームは、2023年7月に国際がん研究機関 (IARC) によって、ヒトに対して発がん性の可能性がある「IARCグループ2B」に分類されました。それに伴い、1日摂取許容量を40mg/kg体重と再確認しました。
また、IARCは「今回の評価では、一般的に使用されている量では安全性に大きな懸念はないが、潜在的な影響が報告されており、より多くの優れた研究によって調査する必要がある」という見解を示しています。つまり、過剰でない限り問題はないということですね。
しかし、人工甘味料はまだまだ新しい原料であり、いまだ研究段階にあるのは理解しておくべきで、健康面を気遣うのであればなるべく避けたいところでしょう。
参考:WHO
便利で安いため偏食になって栄養不足になりがち
コンビニ弁当を常食していると、栄養不足に陥る可能性があります。これは、コンビニ弁当の多くが高カロリーで塩分や糖質が多く含まれている一方で、健康維持や体づくりに必要なビタミンやミネラル、たんぱく質が不足しているためです。
また、野菜の量が少ないことも多く、食物繊維をはじめとする栄養素の摂取が不足しがち。バランスの良い食事は複数の食材から構成されるため、コンビニ弁当ばかり食べていると長期的に見て栄養バランスが崩れ、栄養不足になってしまいます。1日1食コンビニ弁当を食べている場合は他の食事タイミングで栄養を補えますが、1日2~3食をコンビニ弁当ですましている場合は要注意です。
コンビニ弁当を食べ続けるとどうなる?
コンビニ弁当ばかり食べ続けると以下のような体への影響や体調変化が起こる可能性があります。
- 栄養不足
- 肥満
- 心血管疾患
- 糖尿病
- 便秘
- 骨粗鬆症
- 疲れやすくなる
- 集中力低下
- イライラしやすくなる
- 免疫力の低下
- ニキビなどの皮膚トラブル
コンビニ弁当は高カロリーであることや、塩分が多いこと、糖質が多いことなどからさまざまな疾病リスクが高まります。また、食物繊維が不足することで便秘が起こったり、カルシウムが不足することで骨粗しょう症になったりもします。
他、疲れやすくなったりイライラしやすくなるなど日々の体調変化にもかかわってきます。
もちろんこれらの症状は長期的にコンビニ弁当だけを食べ続けることで起こるリスクですが、普段からコンビニ弁当に頼りすぎることなく栄養管理には気を付けるべきです。
コンビニ弁当が食品添加物を使う理由や役割
コンビニ弁当に使用される食品添加物について、その役割と安全性を解説します。
食品添加物の使用理由
食品添加物の主な使用理由は、保存性を高めて食中毒リスクを減らし消費者が安心して美味しく食べられるようにするためです。コンビニ弁当だけでなく、食品添加物は多くの食品の品質を守るために使われます。一般的に「無添加」は身体に良いとされていますが、添加物を使用したところで体に悪影響を及ぼすことはありません。
以下は厚生労働省のページから引用しています。
厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。また、使用が認められた食品添加物についても、国民一人当たりの摂取量を調査するなど、安全の確保に努めています。
引用元:厚生労働省
法の下で厳格な基準を設け、安全性を確保しているためコンビニ弁当に含まれる添加物で健康を害する可能性はほぼありません。
主な添加物とその役割
コンビニ弁当には、保存性を高めたり、風味を向上させたりするための様々な添加物が含まれています。
例えば、防腐剤、着色料、増粘剤などが一般的に使用されています。
- 防腐剤:食品の腐敗を防ぎ、長期保存を可能にします。
- 着色料:見た目を魅力的にし、消費者の購買意欲を刺激します。
- 増粘剤:食感を改善し、満足感を与える効果があります。
上記のような添加物は、食品の品質を保つ上で重要な役割を果たしていますが、使用量や頻度には注意が必要です。
栄養バランスを考えたコンビニ弁当の選び方
コンビニ弁当を選ぶ際は、単に味や価格だけでなく、栄養バランスを考慮することが大切です。
また、ラーメンやパスタなど炭水化物メインの弁当はタンパク質やビタミンが不足しがちです。このような種食メインの弁当を食べる際は、脂質の少ないお肉(サラダチキンなど)や魚の総菜でタンパク質を補填すると良いです。
野菜系の食品を追加で購入する際は、ポテトサラダやマカロニサラダを選ぶよりも、野菜のみのサラダを選ぶことをおすすめします。
健康に気を付けたいなら冷凍弁当がおすすめ
コンビニ弁当ばかりだと健康への悪影響や体調変化が不安です。
冷凍弁当のサブスクサービスは管理栄養士が監修していることがほとんどで、栄養バランスに優れた食事が手軽に食べられます。
例えば、冷凍弁当サービスの代表格「nosh(ナッシュ)」だと、1食当たり599円~で糖質を抑えてたんぱく質がしっかり摂れる弁当が届きます。皆さんはコンビニ弁当でいくらかかっているでしょうか。毎食500円以上使う方がほとんどだと思います。
1日1食分をコンビニ弁当ではなく冷凍弁当に置き換えるだけでさまざまな病気リスクを回避し、栄養もしっかり摂れるメリットがあり、健康への気遣いを意識するようになってきた方におすすめです。
当サイト「うちライフ」がおすすめする冷凍宅配弁当サービスは以下のとおり。
コンビニ弁当と比較しても値段はほぼ変わらずむしろ安いものもあります。ぜひ以下の記事もあわせて参考にしてみてください。
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