鼻いびきと喉いびきの違い|それぞれの音や原因・解消方法を比較

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いびきには大きく分けて鼻でかく「鼻いびき」と、喉でかく「喉いびき」の2つがありますが、それぞれ異なる特徴や原因をもっています。

この記事では鼻いびきと喉いびきの音などの特徴の違いや、原因と解消方法を比較しています。

このページの要約
項目鼻いびき喉いびき
原因鼻炎、鼻中隔彎曲症など舌根沈下、肥満、口呼吸など
高音で規則性のあるリズム低音で規則性のないリズム
治療法鼻腔拡張テープ、内服薬、手術などダイエット、CPAP、レーザー治療など

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治療時間目安
約15~20分約20分約20分
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診療時間
10:00〜22:00平日
/11:00-20:00
土日祝日

/10:00-19:00
11:00~21:00
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目次

鼻いびきと喉いびきの特徴の違い|どんな音が鳴る?

鼻いびきと喉いびきには、どんな特徴があるのかそれぞれ解説していきます。

鼻いびきとは

鼻いびきは空気の通り道となっている鼻腔や鼻孔が、炎症などの原因で狭くなって起こるいびきのことです。鼻で呼吸をしているときに起こるため、口が閉じた状態でも音がでます。喉いびきと比べて高音で一定のリズムで音が鳴る傾向があります。

また、鼻いびきには一過性のものがほとんどのため、原因を取り除けば解消されるためあまり心配はいりません。

喉いびきとは

喉いびきは空気の通り道である上気道が、肥満などの原因で狭くなってしまい、喉の粘膜を震わせてでる振動音のことです。鼻をつまんでも止まりません。鼻いびきと比べて低音かつ不規則なリズムで「ガ-ガ-」「ゴロゴロ」という音が鳴ることが多い傾向があります。

見分け方は?

見分け方
  • 普段からの鼻の状態がどうなのかを気にする
  • 寝ているときに鼻をつまんでもらう
  • パートナーに口を閉じているか見てもらう

鼻の奥でいびき音がなっていると感じる場合は鼻いびきです。しかし、寝ているときは自分で確認することはできません。起きているときに鼻で息がしにくい、鼻息が荒かったり鼻の通りが悪いと感じるときにはいびきをしているかもしれないので少し気にしてみるといいです。

また、パートナーなど一緒に寝ている人がいるなら協力してもらうのもおすすめです。いびきをかいているときに、鼻をつまんでもいびきが止まらなければ喉いびき、いびきが止まれば鼻いびきの可能性が高まります。見た感じ、口を閉じているのにいびきをしているといった場合にも鼻いびきである割合が高いとされます。

しかし、睡眠時無呼吸症候群の患者には口を閉じていても喉いびきをしている場合があるので、素人で判断するのは危険です。いびきの音が大きい、呼吸が止まっている様子、普段の私生活に支障をきたしているといった場合にはなるべく専門医の診断を受けましょう。

鼻いびきと喉いびきの原因の違い

簡単にいうと、鼻いびきは鼻炎や鼻づまりが原因となることが多く、喉いびきは舌が気道を塞ぐことが原因となる場合が多いという違いがあります。

さらに詳しくそれぞれの原因を解説していきます。

鼻いびきの主な原因

鼻いびきの原因
  • 風邪
  • 鼻炎
  • 花粉症
  • 鼻茸(ポリープ)
  • 鼻中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)

鼻いびきは風邪や鼻茸(ポリープ)による鼻づまり、花粉症によるアレルギー性鼻炎によって、粘膜の腫れ鼻腔内が狭くなることが原因で起こります。

鼻中隔彎曲症の場合は鼻中隔が湾曲するような物理的原因のため、外科的手術による治療が必要となります。

喉いびきの主な原因

喉いびきの原因
  • 肥満
  • 飲酒
  • 疲れやストレス
  • 加齢
  • 顎の大きさ
  • 妊娠・産前産後・更年期障害
  • 睡眠薬の服用

喉いびきは寝ているあいだに舌が喉の奥に落ち込んで、空気の通り道である気道を塞ぎ狭くなることで起こります。肥満による気道の狭小化が主な原因と知られますが、飲酒や疲れ、ストレスなどの生活習慣が原因となることもあります。

また、女性のいびきには更年期障害や妊娠、産前産後によるストレスが原因の可能性もあります。

鼻いびきと喉いびきそれぞれの解消法・治し方

鼻いびきと喉いびきは原因が違うので解消法もそれぞれ異なります。

鼻いびきの解消法・治し方

喉いびきの解消法・治し方
  • いびき治療薬を服用する
  • 寝室の乾燥を防ぐ
  • ナステント
  • 外科的手術

いびき治療薬を服用する

対症療法としての治療薬作用など
各種内服薬アレルギー性鼻炎を軽減・抑制
ステロイド点鼻薬アレルギー性鼻炎を軽減・抑制
鼻閉改善スプレー鼻粘膜の血管を収縮させて鼻づまりを改善
鼻のど用のオイルスプレー鼻喉の炎症を抑える

いびきの発生原因は人によって異なるためまずは原因の特定が必要です。風邪や花粉などによる鼻づまりであれば市販のものでも一時的な効果は表れます。しかし、根本的に感知できるわけではありません。また、医療機関で処方される治療薬にも副作用など出る場合がありますので、専門医とよく相談して服用するのが無難です。

寝室の乾燥を防ぐ

空気が乾燥して気温が低下すると、鼻の粘膜の線毛運動が低下して炎症を起こすドライノーズ(乾燥性鼻炎)になってしまう場合があります。ドライノーズはいびきのほかに、副鼻腔炎などの鼻のトラブルを引き起こす原因となります。寒暖差が激しく、空調で寝室が乾燥しやすい秋から冬にかけて多いトラブルです。

ドライノーズ予防のためには、寝室の乾燥を防ぐことが有効です。加湿器を使用したり、空調の風が直接顔に当たらないようにするなど対策をしましょう。また、マスクをして寝るのも対処方法として挙げられます。

ナステント

ナステントは鼻から挿入するシリコン製でチューブ状の一般医療機器のことです。鼻から口蓋垂までチューブ通し、空気の通り道を確保しいびき改善・防止効果が期待できます。

このナステントは軽くて持ち運びが容易なため、旅行や外出先などでも使用できるのがメリットです。

しかし、ナステントは根本的な治療ではありません。並行していびきの根本的な原因を改善していく必要があります。また、保険適用外となるため気になる方は事前にどれくらいかかるか医療機関へ相談してみてください。

外科的手術

鼻いびきには鼻中隔が強く湾曲しているせいで、鼻づまりや口呼吸、いびきなどが慢性的に表れる症状です。鼻中隔は頭が大きくなるにつれて軟骨と骨がバランスよく形成していくのが通常です。

しかし、まれに成長スピードにずれが生じ、鼻中隔が湾曲してしまうことがあります。その結果、空気の通り道を圧迫し、鼻づまりなどの症状を引き起こします。成長過程が要因となる他、鼻の骨折や打撲などの外傷的な要因も考えられます。

この鼻中隔湾曲症を改善するには、鼻中隔矯正術(外科的手術)が必要です。

喉いびきの解消法・治し方

喉いびきの解消法・治し方
  • 肥満を解消する(ダイエット)
  • 横を向いて寝る
  • 枕の高さを調整する
  • CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)治療をおこなう
  • マウスピースを作成する
  • レーザー治療をおこなう

肥満を解消する(ダイエット)

メタボ体型になると、ウエスト周りに注目が活きがちですが、実は喉周りにも脂肪が多くついてしまいます。喉周りに就いた脂肪は気道を狭くし、いびきの原因となります。また、舌にも脂肪がつきます。脂肪がついて重くなった舌は睡眠中に喉に落ち込みやすくなるため、気道を狭くしていびきをかきやすくしてしまいます。

肥満による上気道の形態学的狭小化は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の主な原因となります。OSAOの治療法としては後述するCPAPがありますが、根本的に改善するにはダイエットと並行して治療を進めるものです。いびき改善にはダイエットがつきものとなる場合も多いです。また、OSASは睡眠中に無呼吸状態となる病気で、命の危険もあるため早急に医師へ相談する必要があります。

参考:睡眠時無呼吸症候群とメタボリック症候群

横を向いて寝る

仰向けで寝ると、舌が喉の奥に落ち込みやすくなり気道を塞ぎがちです。横向きに寝ることで舌の落ち込みを防ぎ、いびきを予防することができます。どうしても仰向け寝になってしまう場合は、横向きになって背中側を壁にくっつけて寝ると、寝返りしにくくあお向けになるのを防げます。

枕の高さを調整する

枕の高さが自分に合っていないことがいびきの原因となっていることがあります。

枕が高すぎると首が詰まって気道を塞ぎやすくなり、枕が低すぎると顎が上がり舌が喉に落ち込みやすくなります。適切に調整すると上気道が確保でき呼吸がスムーズに通るので、今一度枕の高さをチェックしてみると良いかもしれません。

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)治療をおこなう

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)治療は、睡眠中に鼻マスクを着けて気道に空気を送り続けて無呼吸状態を防ぐ治療方法です。専用の機械から肺へ空気を送るため、空気の圧力によって呼吸がスムーズにできるようになります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療法としてもっともポピュラーで有効的な方法とされています。いびきが改善し、睡眠の質も向上するため昼間の眠気の解消や、日中の活動への好影響にもつながります。ただし、CPAPはあくまでも対症療法です。根本的にいびきを改善するためにはダイエットを並行しておこなうなどの努力が必要な場合もあります。

また、医師によって睡眠時無呼吸症候群と診断された場合のみ保険適用となる治療法です。

マウスピースを作成する

睡眠中に専用のマウスピースを装着することでいびきを予防する治療法です。正確にはスリープスプリントといいます。下顎を前方にずらすことで舌が喉に落ち込みにくくして、空気の通り道を確保するという仕組みです。

耳鼻咽喉科の専門医の招待状を歯科医院に持っていき、作成してもらうような流れです。睡眠時無呼吸症候群と診断された場合のみ保険は適用されます。

レーザー治療をおこなう

レーザー治療は原因箇所に対してレーザーを照射する根本的治療法です。大きく、口蓋垂やそのまわりの余分な脂肪を切除して取り除く「LAUP(口蓋垂軟口蓋形成術))」と、緩んだ軟口蓋・口蓋垂引き締める「ナイトレーズ」の2つがあります。

レーザー治療は睡眠時無呼吸症候群と診断された場合に受けるLAUPのみ保険適用されます。ナイトレーズなどは保険適用外となります。そのため比較的出費を抑えられるのはLAUPです。

また、他の治療法と同様に、いびきに悩むすべての人に有効というわけではありません。レーザー治療は以下のような方が施術すると効果があらわれやすい治療法です。

  • 口蓋垂が太いor長い
  • 単純性いびき症
  • 軽症の閉塞型睡眠時無呼吸
  • 肥満が原因ではない

最終的には専門医と相談して決めるべきですが、それぞれメリットやデメリットがあるため、自分に合ったレーザー治療がどちらなのかは事前に知っておくと安心です。自分のいびきの原因がなんなのかなどを把握するためにも、まずは無料カウンセリングを受けてみることをおすすめします。

習慣的な鼻いびきと喉いびきが気になるなら病院へ

いびきは大事に至らない場合でも、パートナーなど同室で寝る人に迷惑がかかることもあります。鼻いびきも喉いびきもさまざまな原因がありますが、習慣的にいびきをかいている場合は耳鼻咽喉科で受診してみることをおすすめします。

ただし、内科でも循環器や呼吸器など専門性があるように、耳鼻咽喉科でも専門性がありすべての先生が「いびき」に詳しいとは限りません。事前に電話でいびき治療ができるかどうかを確認してみましょう。

また、「いびき外来」を設けていない耳鼻咽喉科も多いため受診しに行きにくいと思います。最近ではいびき専門外来やいびき専門のクリニックといった病院も増えてきているので、よりいびきに対して真摯に向き合い対処してくれるはずです。

無料カウンセリングをおこなっている医院もあるので、まずは気軽に相談してみるのもおすすめです。

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この記事を書いた人

【上級睡眠指導士782号】 身長175㎝/体重62㎏。睡眠の質を高める寝具の重要さに気づいて7年経つ寝具選びのプロ。腰痛にやさしいマットレスが特に好き。寝室はマットレスだらけです。

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