玄米食は肝臓に悪いの?その効果やメリット・デメリットを解説

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玄米は健康面にたくさんのメリットがあることから人気が高まっていますが、一方で「発芽毒」「ミネラルの吸収を妨げる」などのマイナス面の噂も出回っています。

この記事では、玄米の栄養価や健康効果、注意すべき点についてわかりやすく紹介。また、玄米の毒性やカビの見分け方も解説しています。玄米を食生活に取り入れるかどうかの参考にしてください。

\うちライフが厳選したおすすめ玄米/

ライターのプロフィール
ゆいこ yuico

ゆいこ
女性/エシカルコンシェルジュ/ライター


10代後半から玄米食を実践。現在、体に優しい食について学び、資格取得に向け勉強中。「私らしくサスティナブルな暮らし」を楽しむ2児の母。エシカルコンシェルジュ取得。

目次

玄米とは?

玄米とは精米されていない米のことで、外皮や胚芽がそのまま残った状態のものを指します。白米と比べて栄養価が高く、特にビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。

玄米の栄養価

玄米の栄養価は以下の通りです。

項目成分量
カロリー346kcal
たんぱく質6.8g
脂質2.7g
食物繊維3.0g
糖質71.3g
100g当たりの栄養価(日本食品標準成分表)

玄米は肝臓に悪いの?

玄米が肝臓に与える影響について見ていきます。玄米に含まれる特定の成分が肝臓に負担をかける可能性があるとされています。

フィチン酸の影響

玄米にはフィチン酸という成分が含まれています。

The Journal of Nutritionに掲載された研究では、フィチン酸が鉄や亜鉛などのミネラルの吸収を阻害することで、肝臓が不足する栄養素を補おうと過剰に働くことが考えられています。

さらに、Food Chemistryに掲載された研究では、フィチン酸の過剰摂取がラットの肝臓に炎症を引き起こす可能性が示唆されています。

以上の研究成果から、長期間にわたって大量の玄米を摂取することが、肝臓に負担をかける可能性があるということがいえます。そのため、玄米を健康のために摂食しようと考えている場合には、摂食期間や量を気を付ける必要があるでしょう。

フィチン酸が肝臓に与える影響については、まだ完全には解明されていないためさらなる研究が必要な段階です。

毒素の蓄積

玄米は、精白米に比べて外皮が残っているため、農薬重金属などの毒素が蓄積しやすいとされています。この毒素が体内に取り込まれると、肝臓がそれを解毒しようと働きます。そのため、解毒の過程で肝臓に負担がかかることが懸念されています。

特に、無農薬や有機栽培でない玄米を大量に摂取する場合、毒素の影響を受けやすくなる可能性があります。また、玄米に含まれる微量のアフラトキシンなどのカビ毒も、肝臓に悪影響を与えることがあります。

玄米のカビを見分けるポイント

玄米のカビを見分けるためには、見た目や匂い、触感、そして保管状態に注意を払う必要があります。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

見た目での判断

カビは一般的に白色、緑色、黒色、または青色の斑点や斑模様として現れます。玄米にこれらの異常な色が見られる場合、カビが生えている可能性があります。目視で確認することが一番簡単な方法です。

玄米の表面に異常な変色が見られる場合は、すぐにその部分を取り除き、残りの玄米も注意深く確認してください。特に黒や青の斑点は危険性が高いため、全体にカビが広がっている可能性も考慮しましょう。

匂いでの判断

玄米に通常とは違う異臭、特にカビ臭さがある場合、カビが生えている可能性が高いです。カビの匂いは強烈で独特ですので、一度嗅げば忘れないでしょう。

玄米を保管している容器や袋を開けた際に異臭がする場合は、すぐに匂いを確認してください。異臭がする玄米は食べずに廃棄することをお勧めします

触感での判断

玄米が通常のサラサラした感触ではなく、粘つく感じや湿った感じがする場合、カビが生えている可能性があります。触感の変化はカビの進行を示す重要なサインです。

玄米を手に取った際にべたつく感触や通常とは異なる湿気を感じた場合は、その玄米をすぐに確認しましょう。湿った玄米はカビが繁殖しやすい環境を提供してしまうため、特に注意が必要です

保管状態の確認

高温多湿の環境で保管されているとカビが発生しやすくなります。適切な温度と湿度で保管されていない場合は、カビの可能性を疑ってみてください。玄米は冷暗所で保管することが理想的です。

玄米を保管する際には、通気性の良い容器に入れることをお勧めします。特に梅雨の時期や湿度の高い季節には注意が必要です。乾燥剤を使用することも有効な手段です。

玄米のカビを防ぐ方法

玄米のカビを防ぐためには、適切な保管方法と日常的な管理が重要です。以下に効果的な対策を紹介します。

適切な保管方法

温度:15℃以下が理想。特に、10℃以下に保つことで、虫の発生や酸化を防ぐことができます。
湿度:60%以下が理想。湿度が高すぎるとカビが発生しやすくなります。

玄米は湿気と熱に弱いため、保管場所の環境が非常に重要です。冷暗所で保管することで、カビの発生を抑えることができます。

密閉容器を使用することで、湿気や虫の侵入を防ぐことができます。また、乾燥剤を一緒に入れておくとさらに効果的です。冷蔵庫で保管する場合は、しっかり密閉して乾燥を防ぐようにしましょう。

日常的な管理

玄米を購入したら、すぐに適切な保管方法を実践することが重要です。長期間放置せず、定期的に状態を確認しましょう。

購入日を記録し、古いものから順に使うことを心がけると良いでしょう。また、一度に大量に購入せず、必要な量を適宜購入することもカビ防止には有効です。

使い切るタイミング

玄米は時間が経つと劣化するため、なるべく早めに使い切ることが望ましいです。特に暑い季節や湿度の高い時期には注意が必要です。

玄米を使い切る際には、購入から3ヶ月以内を目安にすると良いでしょう。定期的に消費計画を立て、無駄なく使い切ることがカビ防止につながります。

乾燥剤の使用

乾燥剤を使用することで、保管環境の湿度をコントロールすることができます。乾燥剤は市販のものでも、食品用のものでも利用可能です。

乾燥剤を使用する際には、定期的に交換することが重要です。古くなった乾燥剤は効果が低下するため、玄米の保管状況に応じて交換のタイミングを見極めましょう。

玄米食のメリットとデメリット


玄米食に関する主なメリットとデメリットを4つずつ紹介します。

メリットデメリット
デトックス効果が高い
免疫力を高め、老化を防いでくれる
糖尿病や肥満を予防できる
ダイエット食にぴったり
胃腸に負担がかかる場合がある
毒があるという噂がある
浸水に時間がかかる
コストがかかる

玄米食のメリット

玄米食のメリットは主に「健康効果が高いこと」です。それぞれ詳しく説明していきます。

デトックス効果が高い


玄米には白米の数倍の食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、便秘の予防や改善に役立ちます。高いデトックス効果で消化器系の健康や美肌を保つことができます。

免疫力を高め、老化を防いでくれる


玄米にはビタミンB群やビタミンE、マグネシウム、鉄、亜鉛などの栄養素が豊富に含まれています。豊富な栄養素が体の代謝を助け、免疫力を高めてくれます。
特にビタミンB群はエネルギー代謝を促し、疲労回復やストレスを軽減してくれます。ビタミンEは抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ働きがあります。

糖尿病や肥満を予防できる


精製された白米に比べて、未精製の玄米は血糖値の上昇を抑える効果があります。玄米に含まれる食物繊維が消化を遅らせるためです。
血糖値の急激な上昇を防ぐことで、糖尿病の予防に役立ちます。また、脂肪を溜め込みにくい体質へ導いてくれます。
さらに、玄米に含まれるマグネシウムはインスリンの働きを助け、血糖値のコントロールに役立つことから、精神面にも安定をもたらします。

ダイエット食にぴったり


玄米は満腹感を得やすいと言われています。食物繊維が豊富なことから、消化吸収がゆっくりになるからです。
また、白米よりも食感がしっかりしている玄米は、自然と噛む回数が増え、満腹中枢を刺激することができます。

前述したように、血糖値の上昇を防ぐことで脂肪に変わりにくいこともダイエット食に向く理由です。

玄米食のデメリット


玄米の主なデメリットは「手間やコストがかかること」です。
ここでは、玄米に毒があるという不安な噂についてもしっかり触れていますので気になる方はチェックしてくださいね。

胃腸に負担がかかる場合がある


玄米は外皮や胚芽が残っているため、白米よりも消化に時間がかかります。満腹感を得やすい一方で、人によっては胃腸に負担がかかる場合があります。
特に、胃腸が弱い人や消化器系のトラブルを抱えている人は、玄米を食べる量や頻度に注意が必要です。

消化に負担となる皮の層のみを削った商品もあります。「玄米おすすめ3選」で紹介しています。

毒があるという噂がある


玄米に含まれている「フィチン酸」や「アブシジン酸」という成分が人体に悪影響を及ぼすという噂があります。
結論からお伝えすると、健康被害はなく毒性は認められませんでした。

フィチン酸は強力な抗酸化作用を持つ成分で、体内でミネラルの吸収を妨げる働きがあると言われています。
その一方で、抗がん作用や高いデトックス効果があり、近年ではその大きなメリットの方へ注目が集まり、有効活用する動きがあります。

フィチン酸やアブシジン酸は玄米を12時間浸水させ、よく噛むことで減らせるので、工夫してうまく付き合っていけばメリットを存分に受け取れますよ。

参考文献:日本食品化学研究振興財団

また、アブシジン酸は玄米自身が外敵から身を守り、発芽に適した季節になるまで発芽を抑制させる成分です。つまり、自らを繫栄させるために備わっているものですね。

アブシジン酸に毒性は認められず、その結果を食安全委員会が安全性を公表しています。

参考文献:食品安全委員会

浸水に時間がかかる


玄米を炊く際は、最低でも2~3時間は水につけておく必要があり、白米のみよりも時間がかかります。

また、炊飯器の玄米モードを活用することで手間を減らせるものの、白米モードより炊く時間が長いです。
予め準備が必要なので、ご飯の準備を急いでいるときには不便です。

コストがかかる


玄米は白米より価格が高いことがほとんどです。白米に玄米代が上乗せされることになります。

種類1kgあたり5kgあたり
玄米500円〜800円2500円〜4000円
白米300円〜600円1500円〜3000円
一般的な価格帯(税込)

玄米食を始める前に知っておきたいポイントと注意点


玄米の最大のメリットである健康効果を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントと注意点があります。
ポイントをおさえて、意味のある玄米食をたのしんでくださいね。

浸水時間を長くする


玄米を炊く前には十分に水に浸すことがとても重要です。浸水時間は最低で2~3時間ほどです。

しかし、浸水時間を6~12時間と長くすることで、玄米がふっくら炊き上がり、消化しやすくなります。

また、12時間浸水させることでフィチン酸やアブシジン酸を3分の1にまで減らすことができるとも言われているので、浸水時間にはこだわってみてくださいね。

参考文献:秋田栄養短期大学

よく噛んで食べる


玄米は、白米に比べて噛み応えがあります。しっかりと噛んで食べることがとても重要です。

玄米食のデメリットとしても挙げた「消化吸収に負担がかかること」もクリアでき、さらに満腹感を得やすくなります。
また、唾液の分泌が促されて消化酵素の働きが活発になるので、栄養素の吸収も良くなります。

初めは少量から始める

はじめて玄米食を試す場合は、少量から始めることをおすすめします。消化不良を起こさないか経過をみるという意味もありますが、アレルギーを引き起こさないかということもあります。

少量ずつ食べていくことで、体が玄米に慣れて消化しやすくなります。徐々に量を増やしいきましょう。
また、アレルギーについては、痒みや赤みのある発疹などが出た場合はすぐに食べるのを中止し医師の指示に従ってください。

信頼できる玄米を選ぶ

外皮がそのまま残っている玄米は、ある意味農薬や化学肥料の影響を受けやすいといえます。

有機栽培や無農薬の玄米を選ぶことで、安全で安心の玄米食を実践することができます。また、玄米は鮮度が重要で白米に比べて酸化しやすいところがあります。購入後は、冷蔵庫で保存し適切な保管方法を守りましょう。

玄米食がおすすめな人

玄米食がおすすめな人
  • 健康志向が高く普段の食事でより栄養をとりたい人
  • 消化器系にとくに問題ない人
  • ダイエット中の人
  • 血糖値コントロールをおこなっている人

玄米は一番はやはり健康への意識が高い人におすすめです。意識の高さから玄米食を継続することができるため、メリットを享受しやすいといえます。

また、ダイエット中の主食にもとてもおすすめです。精製された白い食べ物(白米、白砂糖、うどんなど)は血糖値を上げ、糖が脂肪に変わりやすいとされています。
未精製の玄米は血糖値を上げにくく、栄養が摂れて食物繊維もたっぷりなので、健康的なサイズダウンを助けてくれますよ。

玄米食がおすすめでない人

玄米食がおすすめでない人
  • 胃腸が弱く、消化に自信がない人
  • アレルギー体質の人
  • 調理に時間をかけられない人

早い時間に夕飯を食べたにもかかわらず、翌朝胃もたれがするような人は消化機能が落ちている可能性があります。胃腸が弱っているタイミングや、もともと体質的に消化がゆっくりな人には玄米はあまりおすすめできません。

また、ほとんどの玄米は浸水に数時間必要で、白米モードより時間のかかる玄米モードで炊かなければなりません。食事の用意に気を配る余裕がないときには炊き忘れてしまったり、浸水の準備が面倒に思えたりする場合があります。玄米でせっかく栄養を摂取できても、ストレスを感じてしまうと本末転倒になりかねません。

【厳選】玄米おすすめ3選

これまでお伝えしてきた玄米食のメリットとデメリットをふまえて、うちライフ編集部がおすすめする玄米3選をご紹介します。

どれも魅力的ですばらしい商品を揃えているので、じっくりチェックしてみてくださいね。

ホクレン|北海道産玄米ななつぼし

名称ななつぼし
産地北海道
品種ななつぼし
内容量5kg
価格2,698円
100gあたりの価格53円

ホクレンの「北海道産玄米ななつぼし」は、一般財団法人日本穀物検定協会の「食味ランキング」で5年連続最高位の「特A」評価を獲得している、美味しいお米です。
農薬を慣行の半分以下に抑えた農薬節減米でもあり、安全面にも取り組みがされています。
さらに、100g53円とお財布にやさしいのも嬉しいポイントです。味・安全面・コスパと、消費者にとってバランスのとれた商品といえます。

川島米穀店|至高の元氣

玄米・雑穀米の通販 川島米穀店
¥4,180 (2024/06/17 14:40時点 | Amazon調べ)
名称至高の元氣
産地静岡・岡山県
品種うるち玄米
内容量4.5kg
価格4,180円
100gあたりの価格92円

川島米穀店の「至高の元氣」は、胚芽部分がとても大きな発芽玄米を使った珍しいお米です。消化不良を起こしやすいといわれている玄米の皮の層をカットすることで、水洗いの必要がなく、白米モードで炊飯が可能。
さらに、至高の元氣の玄米は通常の2~3倍の胚芽の大きさを持ち、その分栄養も豊富にふくまれています。睡眠の質を高めると話題のGABAがとくに豊富なのだそう。
農薬と化学肥料は慣行的に使用される量の半分以下で、安全面にも配慮されています。
玄米のデメリットをクリアにし、メリットを最大限にする工夫の施された、食べる価値ありのすばらしい商品です。

九州の大自然しらき|七城米

名称七城米
産地熊本県産
品種ヒノヒカリ
内容量5kg
価格3,945円
100gあたりの価格78円

世界中から5,000以上のお米が集まる国内外最大のお米コンクール、「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で金賞を受賞した「七城米」。七城米の育つ熊本県菊池市は、米栽培の古い歴史を持ち、日本遺産に認定されています(2017年)。
家族から受け継いだ栽培方法を大切にし、試行錯誤を繰り返した結果、玄米でありながら無洗米で白米と同様の浸水時間で炊くことが可能に。
さらに、農薬検査を実施し「残留農薬ゼロ」を長年守り続けています。
歴史ある金賞受賞の玄米を一度ためしてみてください。

まとめ

この記事では玄米のメリットとデメリットをメインにご紹介しました。

デメリットを最小限にする工夫をしてでも、玄米のメリットを受けるべきです。玄米のデメリットのほとんどは、理解を深めたり工夫したりすることでクリアになるものばかりだからです。

玄米によっても栽培方法や栄養価など、特徴が違うので、いろいろな玄米を試してみてください。うちライフ編集部がおすすめする玄米3選もぜひ参考にしてくださいね。

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この記事を書いた人

【上級睡眠指導士782号】 身長175㎝/体重62㎏。睡眠の質を高める寝具の重要さに気づいて7年経つ寝具選びのプロ。腰痛にやさしいマットレスが特に好き。寝室はマットレスだらけです。

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