オリゴ糖と砂糖はどちらも同じ甘味料ですが、それぞれの特性や健康への影響について理解することは重要です。
この記事では、オリゴ糖と砂糖の違いや健康効果、ダイエットへの影響についてわかりやすく紹介します。
オリゴ糖と砂糖の違いを比較
オリゴ糖と砂糖の違いを5つの項目で見ていきましょう。
比較項目 | オリゴ糖 | 砂糖 |
---|---|---|
イメージ | ||
種類 | ・フラクトオリゴ糖 ・ガラクトオリゴ糖 ・イソマルトオリゴ糖 など | ・上白糖 ・グラニュー糖 ・氷砂糖 ・黒砂糖 |
製造方法 | ・砂糖を発酵させる ・大豆から抽出する など | さとうきびやてん菜から 抽出した糖液を煮詰める |
使用例 | ・ヨーグルト ・シリアル ・サプリメント等 | ・料理、製菓 ・飲料 ・保存料 |
健康効果 | ・整腸作用 ・虫歯になりにくい ・血糖値を上げにくい | ・脳のエネルギー源 ・セロトニンの分泌促進 |
ダイエットへの影響 | ・低カロリー ・脂肪となりにくい ・満腹感を得やすい | ・高カロリー ・脂肪に変わりやすい |
種類を比較
オリゴ糖の「オリゴ」はギリシャ語で「少ない」という意味を持ち、少ない数の単糖結合している少糖類と呼ばれる糖類です。種類は約20種類あり、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖などが代表的。それぞれ甘味や特性などが異なります。
一方で砂糖の種類は、上白糖、グラニュー糖、氷砂糖、黒砂糖など10種類ほど。オリゴ糖と同様に、それぞれの種類によって異なる健康効果や用途があるため使い分けをする場合もあります。
また、オリゴ糖は主に甘みの強さが違い、砂糖はミネラルの含有量や血糖値の上昇率に大きな違いがあります。
参考:e-ヘルスネット「オリゴ糖(おりごとう)」
製造方法を比較
オリゴ糖は砂糖を原料に発酵させてつくられるフラクトオリゴ糖や、大豆から天然成分を抽出・分離させた大豆オリゴ糖などがあり、植物や野菜に含まれる成分によって作られます。
一般に微生物が生産する特殊な酵素の加水分解反応,糖転移反応および縮合反応が有効に利用されている。
引用元:オリゴ糖の製造方法
一方砂糖はサトウキビを絞って煮詰める、もしくは甜菜(ビート)から煮だした糖液を煮詰めてつくられます。サトウキビは加熱の回数や方法により黒砂糖など色味の違う砂糖もつくられ、生産地の沖縄や鹿児島の特産として有名です。
また、サトウキビは生産地で原料糖に加工されます。不純物が多く含まれる状態ですが、運搬しやすくなるため原料糖のまま船で消費地に運ばれ、現地で上白糖などの精製糖となることもあります。
精製糖ができるまでは以下のが画像を参照してください。
使用例を比較
オリゴ糖は主にヨーグルトやシリアル、飲料などの食品に使われています。また、大豆オリゴ糖やフラクトオリゴ糖は特定保健用食品として知られ、腸内環境を整える作用があるため健康補助食品やサプリメントとしても人気があります。
一方で、砂糖は料理やお菓子、パン、飲料など、幅広く使われています。基本的には種類によって用途が違い、お菓子作りやコーヒー・紅茶にはグラニュー糖、梅酒や梅シロップには氷砂糖が使われます。
とはいえ、オリゴ糖は砂糖の代替として使われることが多く、使用例にはほぼ違いがありません。どちらを使えば良いか悩むとしたら目的の使用方法で使いやすいかどうかではないでしょうか。
また、砂糖の方がオリゴ糖より安価で生産も安定しているため砂糖の方が価格が安く流通量も多くなってます。そのため扱いやすさで考えると砂糖の方が優秀です。
健康効果を比較
オリゴ糖 | 砂糖 |
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虫歯になりにくい 血糖値を上げにくい | 整腸作用セロトニンの分泌を促す | 脳のエネルギーとなる
オリゴ糖は腸内細菌である善玉菌のエサとなるため、整腸作用が期待できます。また、口腔内に酸をつくりださない難う蝕性糖質と呼ばれる性質をもっており、虫歯になりにくい糖といえます。さらに、小腸で吸収されにくいことから血糖値の上昇がとても穏やかなので、イライラしにくいという精神作用や、糖尿病予防に効果的です。
砂糖(ブドウ糖)は脳のエネルギー源となり、疲労回復効果もあると言われています。また、幸せホルモンと言われているセロトニンの分泌を促すので、適量の摂取であれば精神の健康にも一躍かってくれます。
ダイエットへの影響を比較
オリゴ糖は砂糖より低カロリーなので、ダイエット中でも安心して使えます。さらに、満腹感を持続させる効果も期待できます。
一方で砂糖は高カロリーであるため、摂取量を管理しないと体重増加の原因となってしまいます。ダイエット中には控えるべき甘味料でしょう。
また、血糖値の面でも上昇率が緩やかなオリゴ糖は優秀といえます。なぜなら、血糖値が上がりすぎるとインスリンが大量分泌されブトウ糖が脂肪に変わるためです。
ダイエット中には、低カロリーで健康効果のあるオリゴ糖を選ぶと良いでしょう。他、自然な甘味料であるステビアやエリスリトールも人気があります。砂糖の中で唯一、オリゴ糖が含まれているてんさい糖もおすすめです。
砂糖の代用とする場合の換算値
オリゴ糖は砂糖よりも甘みが弱く、同等の甘みを得るには砂糖の2~3倍のオリゴ糖が必要と言われています。
そのため、調理するときに砂糖と同じ量を使うと甘さが物足りなく感じる場合があります。たくさん使いすぎてしまうことがあるので注意が必要です。
おすすめのオリゴ糖3選
市販されているオリゴ糖の種類はとても多く、商品によっては純度の低いオリゴ糖もあり、どれが良いのか迷いますよね。こちらではうちライフがおすすめするオリゴ糖3選を紹介します。
加藤美蜂園 北海道てんさいオリゴ
原材料名 | てんさい糖蜜(北海道) |
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内容量 | 500g |
販売者 | 株式会社加藤美蜂園本舗 |
加藤美蜂園「てんさいオリゴ」の原料は北海道産の甜菜大根(ビート)のみ。スッキリとした甘みが特徴で、他素材の味を邪魔しません。初めてオリゴ糖を使う方におすすめです。
日本オリゴ 粗糖オリゴ糖
原材料名 | 粗糖オリゴ糖(鹿児島) |
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内容量 | 710g |
販売者 | 日本オリゴ株式会社 |
日本オリゴ「粗糖オリゴ糖」は鹿児島の種子島産さとうきびのみを使用しています。
コクのある甘みが特徴で、お料理の風味を高めたり、照りだしに向きます。もちろん、お砂糖の代用として幅広く使えます。国産原料100%なのに、たっぷり入って価格がお手頃なのでおすすめです。
塩水港精糖 オリゴのおかげ ダブルサポート
原材料名 | 乳糖オリゴシロップ(国内製造)、クエン酸 |
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内容量 | 500g |
販売者 | 塩水港精糖株式会社 |
塩水港精糖「オリゴのおかげ」は牛乳中に存在する乳果オリゴ糖が原料です。
甘さはかなり控えめであるという口コミが目立ちます。もともとあまり甘いものを摂らない方におすすめです。また、特定保健用食品なので健康効果があると科学的に認可されています。
まとめ
オリゴ糖と砂糖では、生成方法や特徴、健康効果など多方面でかなり違いがあります。
簡単にいえば、オリゴ糖は低カロリーで腸内環境を整える効果があり、砂糖は高カロリーで迅速なエネルギー補給が可能なもの。健康やダイエットを考える際には適切な甘味料を選ぶべきといえますが、基本的にはどちらの糖分にしろ過剰摂取を控えることが重要です。
一部のオリゴ糖は特定保健用食品に分類されるほど健康効果が期待できるものですが、メリットやデメリットも把握したうえで選択することをおすすめします。
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