シアバターは、肌の保湿や保護に優れた天然素材として多くの人に愛されています。
しかし、天然素材がもつ「体に優しいイメージ」を強く抱きすぎると、その裏にあるデメリットに気づけないまま使用し続けることになるかもしれません。
この記事では、シアバターのデメリットについてわかりやすく解説。「安全な原料・良コスパ・サスティナブル」をキーワードに厳選したおすすめのシアバターも3商品紹介するので、あわせて参考にしてみてください。
シアバターとは
シアバターはアフリカに自生するシアの木の種子から抽出される植物性油脂のことです。優れた保湿剤として、化粧水からシャンプーなどのヘアケア製品、ハンドクリームなど、手・髪・体のどこのケアにも使えます。
他の保湿ケア製品と比べると、半固形のものが多く、体温で溶けて伸びやすくなるという特徴があります。ほぼ油分なので、乾燥時期やカサカサした肌が気になる方におすすめです。
シアバターのデメリットは主に7つ
シアバターのデメリットは以下のとおりです。
- アレルギーのリスクがある
- 使用感が重く肌吸収が遅い
- 脂性肌の方の肌には悪い影響を与える場合がある
- 高温で溶けたり酸化しやすい
- 環境破壊や過酷な労働環境の原因となっている
- 高価なものが多く安価な物は低品質な場合がある
- 香りが苦手な人がいる
シアバターはアレルギーの危険性や、その性質によって使用感が重たくなるというデメリットがあります。また、消費者として考えたい点として、環境や労働問題なども。それぞれ詳しく紹介していきます。
アレルギーのリスクがある
シアバターの原料はアフリカに生息するシアの木の実から採れる植物性油脂のことです。そのため、ナッツアレルギーやラテックスアレルギーを持つ方は使用を控えるよう注意が促されています。また、敏感肌の人の中にもアレルギー反応を引き起こす可能性のある方がいます。
具体的なアレルギー症状は、かゆみ、発赤、湿疹などの接触皮膚炎です。
接触皮膚炎の原因油脂として「シアバター」による被害も報告されています。シアバターはツツジ目アカテツ科に属し、サクラソウやキウイに近いものとされており、最近ではハンドクリームや石けん、シャンプーなどにも配合されていますので、商品記載の成分をしっかりチェックして下さい。
日本アトピー協会
症状が出た場合は、直ちに使用を中止し、医師に相談しましょう。
大きな症状を引き起こさないために、新しいシアバター製品を使用する前にはパッチテストをおこなうのが無難です。
皮膚の薄い腕の内側にシアバターを少量塗布し、24時間後に異常がないか確認をおこなってください。
使用感が重たく吸収が遅い
シアバターはテクスチャーがとても濃厚なので、肌にべたつき感が残ることがあります。特に夏場や湿度が高い環境では、そのべたつきが不快に感じられることが多いです。
伸びの良いテクスチャーで肌へ吸収されやすいホホバオイルがおすすめ。気になる方はホホバオイルのメリットやデメリットも確認してみてください。
暑い時期にシアバターを使うときは、少量をよく伸ばして使うことで心地よく最小限のべたつきで保湿力を十分に発揮します。
また、シアバターは肌への吸収が遅く、塗布してすぐに服を着ると衣服にシミを作ってしまうことも。忙しい朝の時間帯は、吸収されるまで待つ余裕はないですよね。シアバターを含めたオイル類は、夜のスキンケアとして使うのが一般的です。温まった肌への吸収が早いことから、入浴後に塗布するのがおすすめです。
脂性肌の方の肌には悪い影響を与える場合がある
乾燥肌ではなく、すでに十分な皮脂が分泌されている方の場合は注意が必要。肌が乾燥しておらず、脂性肌の方がシアバターを使用すると過剰な脂肪酸を与えてしまい、肌のターンオーバーを乱してしまう恐れがあります。
高温で溶けたり酸化しやすい
シアバターは30度以上の高温で溶け始める性質を持っています。溶けて良いのでは?と思う人もいるかもしれませんが、溶けたシアバターは再び固まると質感が変わり、元の滑らかなテクスチャーを失うことがあります。保管するときは冷暗所に置くか、暑い時期が来る前に使い切ってしまいましょう。
また、シアバターは酸化しやすい性質を持っているので開封後は早めに使い切りましょう。酸化したシアバターは肌に大きな負担を与え、炎症やシミの原因となってしまいます。シアバターに変色や異臭が感じられたらすぐに使用を避けてください。
酸化を遅らせるためには保管の際に直射日光を避け、清潔なスパチュラを使用し、容器の蓋をしっかり閉めておきましょう。
過剰採取による環境破壊と過酷な労働問題
シアバターの人気の裏で、シアの木の実の過剰採取が問題となっています。過剰採取はシアの木を減少させてしまうことに加え、生産量を増やすために原生林を伐採してシアの木ばかりを植えることで、現地で暮らす生き物たちへの悪影響も懸念されています。
また、生産地では現地ではたらく人たちの劣悪な労働環境も問題となっています。労働量に見合わない賃金や過酷な労働条件の下で働く人が多く、労働環境の改善が求められています。
消費者である私たちはオーガニックやフェアトレード認証を受けた、地球と人にやさしいシアバターを選ぶことが大切です。
値段が高く安いものは低品質な場合がある
高品質なシアバターは製造過程や原材料の品質により高価であるのが一般的。高品質であればあるほど抗炎症・抗酸化作用などの効果も高いとされ、少量の使用で十分な効果が期待できます。そのため、一見、価格が高いと思えても、長い目で見てコスパが良い場合があるのです。
一方で、安価なシアバターには添加物が含まれていたり、純度が低かったりすることがあります。品質が悪いと期待した効果が得られないばかりか、肌に悪影響を及ぼす可能性もあります。
香りが苦手な人がいる
無香料のシアバターは天然の香りを持ち、苦手な人もいるでしょう。オイリーなにおいをベースにナッツの香りをふんわりと感じます。香りは決して強いわけではないのですが、においに敏感な人は気になるかもしれません。
良い香りのするスキンケア商品の人気が高いことから香料を添加した商品も多く存在しています。たまにシアバター製品でも「香りが強くてきつい」という口コミを目にすることがありますが、実はそのほとんどが香料によるもので、シアバターそのものの香りは強くありません。
化学的な香りが苦手でナチュラルを好む方は、無香料のものを選ぶようにしましょう。
安全でコスパ最高!おすすめのシアバター3選
シアバターには肌吸収が遅いことや酸化するなどのデメリットがある一方で、老化防止や肌荒れを修復してくれるという大きなメリットがあります。
「安全な原料・良コスパ・サスティナブル」の3つの特徴が揃った、うちライフ編集部おすすめのシアバターをご紹介します。
わかちあいプロジェクト|SHEA BUTTER
名称 | SHEA BUTTER |
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原産国 | コートジボワール |
原材料 | シア脂(未精製) |
内容量 | 50g |
1gあたりの価格 | 22円 |
認証 | 国際フェアトレードラベル機構(FLO) |
わかちあいプロジェクトのSHEA BUTTERは、フェアトレード認証を受けた未精製のシアバター。コートジボワールの女性たちの公正な労働を支えています。
光を通さない酸化しにくいケースで持ち運びもしやすいサイズです。初めてシアバターを使う方におすすめです。
BOTANICA BLISS|ORGANIC SHEA BUTTER HERB 29
名称 | ORGANIC SHEA BUTTER HERB 29 |
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原産国 | ガーナ(シア脂) |
原材料 | シア脂(精製)、ユーカリグロブルス油、ローズマリー油、ティートリー油、ペパーミントプレミアム油、スペアミント油、ラベンダー油、ベルガモット油、フランキンセンス油、スイートオレンジ油、レモンコールドプレスト油、マンダリン油、パイン油、シナモン油、セージ油、バジル油、ゼラニウム油、クローブブリーフ油、シトロネラ油、フェンネル油、ジュニパー油、タイム油、ブラックスプルース油、バルサムペルー油、カルダモン油、メリッサトゥルー油、カモミールローマン油、ナツメグ油、クミン油、月桃(シマ)油 |
内容量 | 100g |
1gあたりの価格 | 29円 |
認証 | オーガニック認証(ECO CERT・USDA ORGANIC・EU ORGANIC) フェアトレード認証(ECO CERT) |
BOTANICA BLISSのORGANIC SHEA BUTTER HERB 29は、精製シアバターをベースに29種類ものハーブオイルをブレンドしたスペシャルなスキンケアアイテムです。シアバター100%の商品にはない、天然のアロマの香りも楽しむことができます。
100gとたっぷり使えるのも嬉しいところ。50gのサイズ展開もあります。
sky organics|Organic Shea Butter
名称 | Organic Shea Butter |
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原産国 | アフリカ |
原材料 | シア脂(未精製) |
内容量 | 454g |
1gあたりの価格 | 6円 |
認証 | クルエルティフリー(CCIC)、オーガニック認証(USDA) 優良企業認証(B corp) |
sky organicsのOrganic Shea Butterは、とにかくコスパに優れた未精製のシアバターです。お手頃な価格でありながら3つの認証を受けており、信頼できる商品です。管理されたシア樹林から採取をおこない、現地の環境を保護しています。
大容量なので持ち運びには向きませんが、ボディケアもしたい方におすすめです。
まとめ
- アレルギーのリスクがある
- 使用感が重く、肌吸収が遅い
- 脂性肌の方の肌には悪い影響を与える場合がある
- 高温で溶け、酸化しやすい
- 環境破壊や過酷な労働環境の原因となっている
- 高価なものが多く、安価な物は低品質な場合がある
- 香りが苦手な人がいる
これまでシアバターに関するデメリットや注意点をご紹介してきましたが、反対に、以下のポイントに気をつけるだけで安全かつ効果的にシアバターを使うことが可能です
- ナッツアレルギーの人は使用を避ける
- 夜のお風呂上がりに塗布する
- 涼しく日光があたらない場所(容器)で保管する
- 認証を受けた商品を選ぶ
- 香料が添加されているか確認する
うちライフ編集部がおすすめするシアバターも参考にしながら、自分に合ったシアバターを選んでみて下さいね。
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