米ぬかオイルとホホバオイルは、どちらも人気のある天然の美容オイルです。しかし、それぞれの成分や効果には違いがあります。
この記事では、米ぬかオイルとホホバオイルの違いを、成分や美肌効果、使用方法など項目ごとにわかりやすく紹介しています。ご自分の肌に合ったオイルを選ぶための参考にしてくださいね。
ゆいこ
女性/エシカルコンシェルジュ/ライター
「私らしくサスティナブルな暮らし」を楽しむ2児の母。エシカルコンシェルジュ取得。編み物が大好きな息子6才と娘1歳、元料理人のパートナーと共に家庭菜園や保存食づくりなど家族でエコ生活を満喫中。
米ぬかオイルとは?
米ぬかオイルは一般的にライスブランオイルと呼ばれる、米の外皮や胚芽から得られるオイルです。
栄養が豊富で、特にビタミンEや抗酸化物質が多く含まれています。ぬか床を毎日かき混ぜていると手が白くなるとよく耳にするほど、米ぬかオイルは独自の美白効果を持つのが特徴です。
米ぬかオイルが美容と健康のために利用されはじめたのは、江戸時代からと言われています。日本の伝統的なスキンケアアイテムです。現代では、自然で効果的な成分が評価され、世界からも人気を集めています。
ホホバオイルとは?
ホホバオイルは、ホホバの種子から抽出したオイルです。
成分構成はワックスエステルが97%を占めており、人の皮脂と構造がとても近いため、肌になじみやすく自然な保湿効果を得られるのが特徴です。また、ホホバオイルは美容オイルのなかでも酸化しづらく、安定した長期間の保存が可能です。
ホホバオイルは、アメリカ南西部やメキシコの先住民によって何世紀にもわたって利用されてきました。目的は美容だけでなく、傷の治療や皮膚の保護とさまざまです。
肌への浸透力と安定性の高さから、世界中のスキンケア製品に広く取り入れられています。
米ぬかオイルとホホバオイルの成分の違い
米ぬかオイルとホホバオイルは同じ美容オイルですが、成分や美容効果はそれぞれです。以下の表に成分の違いをまとめましたのでご覧ください。
比較項目 | 米ぬかオイル | ホホバオイル |
---|---|---|
原料 | 米ぬか | ホホバの種子 |
主成分 | ・γ-オリザノール ・スクワレン ・フェルラ酸 | ・ワックスエステル ・エイコセン酸 ・ドコサヘキサエン酸 |
ビタミン | ・ビタミンE ・ビタミンB群 | ・ビタミンE ・ビタミンB群 |
抗酸化作用 | ・γ-オリザノール ・フェルラ酸 | ・ビタミンE |
保湿成分 | ・スクワレン ・脂肪酸 | ・エイコセン酸 |
米ぬかオイルに含まれているγ-オリザノールは紫外線を防止するがあり、スクワレンやフェルラ酸は強力な抗酸化作用を持ちます。
一方で、ホホバオイルの97%はワックスエステルが占め、エイコセン酸やドコサヘキサエン酸と続きます。ワックスエステルは人の皮脂にとても似た成分で、エイコセン酸は皮脂の調整を担う成分です。
ビタミンに関しては、米ぬかオイルもホホバオイルビタミンEやB群が豊富ですが、米ぬかオイルの方が多く含まれています。肌の健康を維持し、老化防止に効果的です。
米ぬかオイルとホホバオイルの美肌効果の違い
次に米ぬかオイルとホホバオイルの美容効果を比較します。以下の表をご覧ください。
比較項目 | 米ぬかオイル | ホホバオイル |
---|---|---|
保湿 | 乾燥肌向き | 脂性肌や混合肌もOK |
アンチエイジング | 紫外線による老化 | 老化の原因全体をカバー |
美白 | シミやくすみを防ぐ | 直接的な美白効果は少ない |
肌トラブル | 敏感肌の肌荒れ | ニキビや赤み |
米ぬかオイルもホホバオイルもオイルなので、どちらも保湿力は高いですが、特性に違いがあります。
米ぬかオイルはしっとりするような保湿力をもち、特に乾燥肌に向きます。一方で、ホホバオイルはテクスチャーが軽いのでサラッと肌に馴染み、あまりベタつかず、ほどよい保湿力です。そのため、オイルでありながら脂性肌や混合肌でも使うことができ、皮脂バランスも整えます。
また、米ぬかオイルは独自の美白効果でシミやくすみを防ぐのに対し、ホホバオイルは肌のバランスを整え、健康的な肌を維持することで間接的に美白効果をサポートします。
抗炎症作用に関しては、両方とも持っていますが、米ぬかオイルは敏感さからくる肌荒れに効果的で、ホホバオイルは過剰な皮脂分泌などからくる肌荒れに効果的です。
メリットとデメリットを比較
これまで、米ぬかオイルとホホバオイルの成分や美容効果を比較してきました。これまでの内容を踏まえ、メリットとデメリットを挙げてさらに比較をおこなってみましょう。
メリットを比較
まずは、米ぬかオイルとホホバオイルのメリットを比較してみます。
米ぬかオイル | ホホバオイル |
---|---|
国産のものが多い | 美白効果がある酸化しにくい | テクスチャーが軽く浸透しやすい
米ぬかオイルはホホバオイルではあまり期待できない美白効果をもっています。また、原料が米(米ぬか)なので、日本産のものが多いのは、品質に対して安心できるポイントです。
一方でホホバオイルは、テクスチャーが軽く誰でも使いやすいのが大きなメリットです。肌への浸透力も高いので、肌に塗布してあまり時間が経っていなくても服を着ることができます。また、酸化のしにくさは美容オイルの中でもトップクラスで、保管時に品質が安定しやすいのもうれしい点です。
デメリットを比較
次に米ぬかオイルとホホバオイルのデメリットを比較してみます。
米ぬかオイル | ホホバオイル |
---|---|
アレルギーリスクがある 酸化しやすい | テクスチャーがやや重ためアレルギーリスクがある | 7℃以下で固まる
米ぬかオイルはテクスチャーがやや重たいので、量に気を使わなければなりません。量が多いとベタつきの原因となり、服にシミを作ってしまう場合もあります。
また、米ぬかオイルは他美容オイルのなかでは酸化しやすいオイルに分類されます。米ぬかオイルの持つ抗酸化作用が酸化を防ぐ役目を担ってはくれるものの、早く使い切ることが優先です。
ホホバオイルは冬場になると固まってしまうことがあります。その場合は容器ごと湯せんする必要があり、手間となるでしょう。お風呂上りに使う場合は入浴中にお湯に浸けておいて溶かすのも手です。
米ぬかオイルとホホバオイルの使用法の違い
米ぬかオイルの使い方やホホバオイルの使い方に違いはほとんどありません。顔や体の保湿にはもちろんのこと、マッサージやヘアケアなど広く使えます。
また、お手持ちの化粧水やクリームに混ぜて保湿効果を高めることもできます。
米ぬかオイルがおすすめな人
- 乾燥肌の人
- エイジングケアをしたい人
- 敏感肌の人
- 美白効果を求めている人
- 早く使い切れる人
米ぬかオイルは、高い保湿効果を持ちながら作用はやさしいので、乾燥肌の方だけでなく敏感肌の方にも安心な美容オイルです。
シミや日焼けのケアをしながら肌を白く保ってくれるのでアンチエイジングにもおすすめです。
前述したように、米ぬかオイルは酸化しやすいので早めに使い切ることを心がけましょう。小さめのサイズのものを買うと安心ですね。
ホホバオイルがおすすめな人
- 脂性肌の人
- ボディケアをしたい人
- 毛穴の詰まりが気になる人
- ナチュラルな保湿を好む人
- 使いやすさ重視の人
ホホバオイルは、エイコセン酸の効果で皮脂の分泌を調整するので、脂性肌や混合肌、毛穴の詰まりが気になる方でも使えるオイルです。
人の皮脂に似た成分で浸透力が高く、肌の奥の水分を閉じ込め逃がさない効果があります。ホホバオイルが自然な保湿ができると感じられる理由です。ベタつきが少ないので全身使いにおすすめのオイルでもあります。
ナチュラルな仕上がりを好む方、使いやすさ重視の方にはとくにおすすめです。
まとめ
米ぬかオイルとホホバオイルは成分も美容効果もそれぞれなため、自分の肌のタイプやニーズに合った適切なオイルを選ぶことが重要です。まずはご自分の肌質や肌悩みを明確にすることから始めましょう。
この記事が、ホホバオイルと米ぬかオイルで迷っていた方のお役に立てれば幸いです。
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