雲のやすらぎマットレスの値段は約4万円。けっして安い金額ではないので寝心地もそれなりに良くて評判です。しかし、せっかく購入して寝心地がよくても、その快適さが長続きしなければ気持ちが滅入ってしまいますよね。
「どれくらい使えるのか」「寿命は何年なのか」は購入前にチェックしておきたいポイントのひとつです。この記事では50種類以上のマットレスをみてきた専門家が雲のやすらぎのへたりについて解説。寿命を延ばす方法も紹介しているので、合わせて確認してみてください。
雲のやすらぎの寿命は最高でも8年
雲のやすらぎの寿命は最高でも8年、最低5年程度は快適な寝心地を保ちつつ使用できるはずです。根拠は2つあります。
- ウレタン密度
- 復元率
- 体圧分散性の高さ
耐久性を示す指標「ウレタン密度」
ウレタンマットレスの耐久性を示す指標には「ウレタン密度」があります。
ウレタン密度は、発泡してつくられるウレタンフォームの密がどれくらい詰まっているかどうかをあらわしています。詰まっているほど数値が高く耐久性も高くなり、スカスカなほど数値が低く耐久性も低いといえます。
密度D | 推定寿命年数 |
---|---|
25D前後 | 数か月~1年程度 |
30D | 5~8年程度 |
40D | 8年程度 |
50D | 10年以上 |
雲のやすらぎで使われるウレタンフォームは35Dあります。上記表と照らし合わせると5~8年程度の耐久年数が期待でき、購入後すぐにへたることはありません。
耐久性を証明する「復元率」
雲のやすらぎは第三者機関による耐久試験で復元率98.0%を維持しています。
試験片を、定荷重・定変位で繰返し圧縮することによって発生する厚さ、または硬さの低下量もしくは低下率を求める。
引用元:一般財団法人カケンテストセンター
この耐久試験では、8万回繰り返し圧縮したのち、厚みが98%復元したという結果となりました。8万回というのはヒトの寝返り回数約10年分に相当します。つまり、「10年間使用しても2%しかへたりません」と証明されたということです。
他にへたりに関わるのは「体圧分散性の高さ」
マットレスが寿命を迎えるのは腰部分のへたりが主な原因です。あお向けになったとき、全体の約44%の体圧が腰部分にかかるのが理由です。腰部分が他と比べて圧倒的にヘタってしまいやすいということですね。
腰への44%を他に分散させると、単純に腰部分がへたりにくくなるのは想像がつくと思います。
つまり、体圧分散性が高ければ高いほど腰部分への負荷が小さくなり、マットレス寿命もその分伸びることが期待できると考えることができます。
雲のやすらぎは凹凸プロファイルカットのウレタンフォームを使用しているため、フラットなウレタンよりも体圧分散性に優れています。この優れた体圧分散性が「へたりにくさ」にも繋がっており、雲のやすらぎの寿命の長さに寄与します。
雲のやすらぎと一般的なマットレスの寿命目安とを比較
雲のやすらぎマットレスは平均的に見ても耐久性が高く寿命は長い方です。
一般的なマットレスの寿命と比較して、雲のやすらぎの寿命がどれくらいの位置にあるのか確認してみます。
素材 | 寿命年数 |
---|---|
低反発ウレタン | 3~5年 |
高反発ウレタン | 6~8年 |
ボンネルコイル | 8~10年 |
ポケットコイル | 7~10年 |
ファイバー | 6~8年 |
ラテックス | 6~8年 |
TPE | 10年以上 |
他素材のマットレスと比べると、特別長いわけではありません。ただ高反発マットレスのお手頃な値段帯を考えるとコスパは高いのではないでしょうか。
コレだけは最低限やろう!寿命を伸ばすためのお手入れ方法
お手入れ次第では雲のやすらぎの寿命が大幅に縮まってしまう可能性があります。少しでも寿命を延ばすためには、最低限以下のお手入れは最低限おこなうべきです。
- 陰干しなど湿気放出をする
- シーツはこまめに洗濯する
- ローテーションをおこなう
どんなにめんどくさがりでも、上記のお手入れをおこなわなければ雲のやすらぎを寿命よりも早めに手放すことになってしまうでしょう。
陰干しなど湿気放出をする
「カビ」はマットレスの大敵です。雲のやすらぎはウレタン素材なので、水に濡らして洗うことはできません。そのためカビが生えると洗濯もできず一巻の終わり。破棄するしかなくなります。
おこなうべきカビ対策は週に1度の陰干し、1か月に1度の掃除機がけです。陰干しはカビが好む環境を作らないために、掃除機掛けはカビのエサになるフケやダニの死骸を掃除するために必要です。
また、湿気取りシートやすのこベッドを使うとカビ発生リスクを最小限に抑えられるので、より安心して長く雲のやすらぎを使用したい場合はあわせて用意することをおすすめします。
シーツはこまめに洗濯する
シーツはこまめに洗濯してください。シーツは直接肌に触れる寝具で、汗や皮脂をしっかり受け止めてくれます。汚れたシーツをずっと使っていると、マットレス本体へどんどん汗などが染み込み、中材であるウレタンフォームが汚れてしまいます。
一度汚れたウレタンフォームは洗うことができないので不衛生なまま使用を続けることになります。汚いウレタンフォームはダニやカビが生き生きとする環境になり、その上で1日7時間ほど過ごすのは好ましくありません。
また、汚れが浸透するのを事前に防ぐ方法しか対策はなく、シーツをこまめに洗うことがマットレスを清潔に保つのにたいせつなひとつのポイントとなります。
ローテーションをおこなう
ローテーションは同部位に負荷がかかり続けてへたるのを防止するためにおこないます。
一般的なマットレスは上下にしかローテーションできないのに対し、雲のやすらぎは上下に加えて裏表もひっくり返して使えるため、より効率よくへたりを分散させられるのがメリットです。
頻度は3~4か月に1度、季節の変わり目におこなうと決めておけばローテーションのし忘れ防止になります。
雲のやすらぎがへたりやすいのはリニューアル以前
雲のやすらぎは2016年に一度リニューアルしています。それ以前はへたりやすいという口コミが散見していましたが、現在では耐久性について改善済み。へたりなど耐久性に関して指摘するコメントも少なくなってます。
もし「雲のやすらぎがすぐへたる」という口コミを見たのなら、古いタイプの雲のやすらぎなのかもしれませんね。
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