美容と健康にいい影響をもたらしてくれるココナッツオイルは、海外のスーパーモデルをも虜にし、一般の女性たちからも人気を集めています。
ですが、肌質を見極めることや、保管方法を守るなど注意も必要です。
この記事では、ココナッツオイルが肌に与えるデメリットや効果的な使い方、肌にやさしいココナッツオイルの選び方についてわかりやすく紹介しています。
ココナッツオイルとは?その特徴と魅力
ココナッツオイルは、ココナッツの果肉から抽出される油で、南国の広い地域で1年中収穫されます。
ココナッツオイルの歴史
ココナッツオイルは何世紀にもわたってインドネシア、フィリピン、インドなどの熱帯地域で広く使用されてきました。アーユルヴェーダ医学や伝統的な民間療法では、傷やねんざなどの皮膚治療にも使われています。
16世紀頃にヨーロッパに広がりを見せてから現代にいたるまで、健康と美容の目的で世界中の人たちの間で利用されるようになりました。
ココナッツオイルの成分
ココナッツオイルはラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸などの中鎖脂肪酸が豊富です。
抗菌・抗ウイルス作用があり、肌を健やかに保つのに役立ちます。
また、抗酸化作用を持つビタミンEも含まれていることから、エイジングケアにも向きます。
ココナッツオイルの抽出方法
ココナッツオイルの抽出方法は、
- 乾燥法 (乾燥プロセス)
- 湿式法 (湿式プロセス)
- コールドプレス法 (冷圧搾法)
の3つがあります。
乾燥法はその名の通り、ココナッツの果肉を乾燥させてからオイルを抽出します。精製ココナッツオイルを作る際に用いられる方法で、漂白や脱臭もおこなわれます。
湿式法はヴァージンココナッツオイルと呼ばれる油を抽出する方法です。ココナッツミルクを遠心分離や発酵させてオイルと分離させます。未精製のままで販売されることがほとんどです。
コールドプレス法は、湿式法と同じくヴァージンココナッツオイルを抽出する方法ですが過程に違いがあります。ココナッツの果肉を低温で圧搾するのですが、熱を加えないため栄養素や風味がそのまま残るのが特徴です。
湿式法で得られるヴァージンココナッツオイルよりも高品質なものという位置づけです。
ココナッツオイルが肌に与えるデメリットとは?
たくさんの人に美容効果をもたらすココナッツオイルですが、特定の環境下や一部の人にはデメリットも存在します。
ココナッツオイルが肌に与えるかもしれない、デメリットについて紹介します。
- 脂性肌の人には向かない
- 使用量を間違うと毛穴を詰まらせてしまう
- 酸化しやすい
- アレルギーのリスクがある
脂性肌の人には向かない
ココナッツオイルは高い保湿効果で知られていますが、オイリーな性質でもあるということです。
過剰にな使用はニキビの原因となることがあります。特に、油性肌の人は注意が必要です。
皮脂分泌が活発な人にとってココナッツオイルは毛穴を詰まらせる可能性があり、ニキビの発生につながってしまいます。
同じ美容オイルの「ホホバオイル」は、皮脂量をコントロールする作用をもちます。オイリー肌や混合肌でも使えるオイルで、肌なじみ抜群です。そちらを検討してみるのもおすすめです。
使用量を間違うと毛穴を詰まらせてしまう
ココナッツオイルはコメドジェニック(毛穴を詰まらせる)性質があるため、敏感肌や毛穴が詰まりやすい肌質の人には向かないことがあります。
毛穴の詰まりは、黒ずみやニキビなどの肌トラブルを引き起こしてしまう主な原因です。
特に、厚く塗りすぎると肌表面に残り、毛穴に詰まるリスクが高まります。少量を薄く伸ばすようにすれば問題ありません。
酸化しやすい
ココナッツオイルは美容オイルの中でも酸化しやすいオイルです。
酸化した油は成分が変わり、においや粘度に異変がみられます。肌にダメージを与える可能性があり、炎症や老化をまねいてしまうので、適切に保管しなければなりません。
酸化を防ぐためには、開封後は冷暗所に保管し、なるべく早く使い切ることが推奨されます。蓋を開けたまま放置することは絶対に避けましょう。
アレルギーのリスクがある
ごくまれに、ココナッツオイルに対してアレルギー反応を起こす人がいます。
具体的な症状は、かゆみ、発疹、赤み、腫れなどです。心配な方は使用する前に、パッチテストを行うことをおすすめします。
ココナッツオイルの効果的な使い方
ココナッツオイルの美容効果を受けるための効果的な使用方法をご紹介します。
以下の方法を参考にして、安全に使用してくださいね。
- 少量を使うようにする
- ブースターオイルとして使う
- クレンジングオイルとして使う
- ヘアケアに利用する方法
少量を使うようにする
ココナッツオイルは少量の使用で効果は十分です。ココナッツオイルの性質上、良かれと思いたくさんの量を肌に塗ってしまうと逆効果になってしまいます。
初めて使う場合は少量からスタートし、肌の様子を見ながら調整することが大切です。
少量を薄く伸ばすことで効果的に保湿しながら、肌トラブルを防ぐことができます。過剰な使用に注意しましょう。
ブースターオイルとして使う
ココナッツオイルをスキンケアのブースターとして使用することで、美容効果を最大限に引き出すことができます。
ブースターとは、化粧水や美容液の前に使用することで、その後のスキンケア製品の浸透を助ける役割を言います。
ブースターとして使用する際は、少量を手のひらで温めてから肌に優しく押し込むように塗布します。その後、通常のスキンケアをおこないましょう。
クレンジングオイルとして使う
ココナッツオイルは、クレンジングオイルとしても効果的です。メイクや汚れを浮かせて取り除く働きがあります。
ただし、クレンジング後はしっかりと洗い流すことが重要です。
ココナッツオイルをクレンジングとして使用する際は、適量を手に取り、顔全体に優しくマッサージするように広げます。その後、ぬるま湯でしっかりと洗い流し、洗顔をおこないましょう。
汚れを落とし、肌はしっとりと仕上がります。
ヘアケアに利用する方法
シャンプー前に適量のココナッツオイルを頭皮と髪全体に塗り、30分から1時間程度放置します。その後、通常のシャンプーを使って洗い落とします。
頭皮をココナッツオイルの膜で保護し、フケの予防に効果的です。乾燥する時期におこないましょう。
シャンプー後に少量を髪の毛先に塗布し、洗い流さないトリートメントとしても効果的です。パサついた毛先にツヤと柔らかさを与えてくれます。
肌に優しいココナッツオイルの選び方
ココナッツオイル選びで製品をみるときに、チェックするべき点がいくつかあります。
抽出方法や純度、精製されているかどうかなど、理解を深めてみて下さいね。
- コールドプレス製法のものを選ぶ
- 無添加・無精製のものを選ぶ
- オーガニック認証を確認する
- 遮光容器のものを選ぶ
- ヴァージンココナッツオイルを選ぶ
コールドプレス製法のものを選ぶ
コールドプレス製法で抽出されたココナッツオイルは、美容成分が豊富で、肌に優しい成分が多く含まれています。熱を加えず抽出することで、オイルの品質が保たれているからです。
コールドプレス製法のココナッツオイルは、市販のラベルに記載されていることが多いので、購入時に確認しましょう。
無添加・無精製のものを選ぶ
無添加・無精製のココナッツオイルは化学物質や保存料が含まれていないため、肌への刺激が少なく、敏感肌でも使えます。成分は自然のままのココナッツです。
無添加・無精製のココナッツオイルは、製品ラベルの原材料や説明書きに記載されています。製品の説明をよく読んでみて下さい。
オーガニック認証を確認する
オーガニック認証を受けたココナッツオイルは、農薬や化学肥料を使用せずに栽培されたココナッツから抽出されたという証です。オーガニック認証を確認することで、安全で高品質な製品を選ぶことができます。
製品のラベルにオーガニック認証マークがあるかどうか確認しましょう。製品名に「オーガニック」とつくものもあります。
遮光容器のものを選ぶ
品数がたくさんあるわけではありませんが、まれに遮光瓶で販売されているココナッツオイルがあります。
光による酸化を防ぐ効果があるので、製造してから購入者のもとに届くまでのあいだの期間も品質が保たれるという安心感があります。
遮光瓶に入っていないものは、アルミホイルで容器を包むなどの工夫で遮光することができます。
ヴァージンココナッツオイルを選ぶ
ヴァージンココナッツオイルは最初の圧搾で抽出されたオイルで、最も純度が高く栄養価が豊富です。高品質な製品を選びたい方は、ヴァージンココナッツオイルにするべきでしょう。
ヴァージンココナッツオイルは、製品名の頭に「ヴァージン」とつくことがほとんどです。注意してみてみましょう。
【厳選】おすすめのココナッツオイル3選
これまでご紹介してきたココナッツオイルのデメリットや選び方をふまえて、うちライフ編集部がココナッツオイルを厳選しました。
そのなかでも特におすすめのココナッツオイル3つをご紹介します。
CIVGIS|ORGANIC VIRGIN COCONUT OIL
原産国 | タイ |
---|---|
原材料 | ココナッツ |
内容量 | 450ml |
価格 | 1,940円 |
100mlあたりの価格 | 431円 |
抽出方法 | コールドプレス |
CIVGISの「ORGANIC VIRGIN COCONUT OIL」は、タイ産のココナッツオイルでコールドプレス製法で抽出されています。
有機JAS、USDA、EUの3つのオーガニック認証を受けています。また、サルを使った収穫をおこなわないなど動物福祉にも配慮されたサスティナブルな製品です。
容器は透明な瓶なので保存する際にはアルミホイルを巻くなど工夫した方が良さそうですが、気温が低くなり固まったときにはそのまま湯せんすることが可能です。
安心安全で高品質なオイルでありながら、コスパ抜群なのもうれしい特徴です。
PURA D’OR|ORGANIC FRACTIONATED COCONUT OIL
原産国 | 不明 |
---|---|
原材料 | ココナッツ |
内容量 | 473ml |
価格 | 3,000円 |
100mlあたりの価格 | 634円 |
抽出方法 | コールドプレス |
PURA D’ORの「ORGANIC FRACTIONATED COCONUT OIL」は、アメリカのカリフォルニア州を拠点にオーガニックの美容製品を販売している人気企業が出している製品です。
口コミ数も多く、高い評判を得ていることが伺えます。
使用しているココナッツの原産地がネット上に公開されていないのは気になる点です。しかし、再生可能エネルギーを利用し、動物実験をおこなわず、動物由来の成分を一切使わないなど、持続可能な製品づくりが徹底されています。
容器はリサイクルペットボトルが使用されたポンプ式のもので、エコで便利です。
cocowell|ORGANIC VIRGIN COCONUT OIL
原産国 | フィリピン |
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原材料 | ココナッツ |
内容量 | 140ml |
価格 | 2,200円 |
100mlあたりの価格 | 1,571円 |
抽出方法 | コールドプレス |
cocowellの「ORGANIC VIRGIN COCONUT OIL」は、ココナッツを使った化粧品やスイーツ、食用ココナッツオイルを販売している企業の製品です。
他のココナッツオイルよりやや値がはるのは、フェアトレード商品だからです。
ココウェルの代表はフィリピンの貧困問題を実際に目の当たりにしたことから、ココナッツ製品で現地の人々の力になりたいと会社を立ち上げています。
現地の人々に公正な利益を支払えるほか、チャリティーの仕組みも加わっており、ココナッツ農家の就労支援や災害支援に直接役立てられています。
エシカルであるだけでなく、品質も高いのでそこもご安心くださいね。
まとめ
美容と健康に多くのメリットがあることで人気のココナッツオイル。この記事ではデメリットをご紹介しましたが、ココナッツオイルには以下のようなメリットがあります。
- 保湿効果
ココナッツオイルは肌に潤いを与え、乾燥を防ぐ。とくに乾燥肌や敏感肌の人向き。 - 肌トラブルの予防
ココナッツオイルにはラウリン酸が含まれており、これが抗菌・抗菌作用を持つため、肌トラブルを予防する効果がある。 - 老化を遅らせる
抗酸化作用をもつビタミンEが豊富に含まれている。肌の老化を遅らせる効果がある。 - クレンジング効果
メイク落としとしても使用でき、肌に負担をかけずにメイクをしっかりと落とすことができる。 - 炎症の軽減
肌の炎症を軽減する効果があり、アトピーなどの肌トラブルの症状を和らげる。 - 毛穴の詰まりを防ぐ
軽いテクスチャーで、毛穴を詰まらせにくく、ニキビを予防する。 - コスパが高い
比較的安価で、少量でも効果があるため、経済的にも優れてる。
上記のようなメリットを多く受けるためには、ココナッツオイルの選び方や保管方法を理解することが大切です。
この記事で知識を深め、ココナッツオイルの美容効果を最大限に引き出し、健やかな肌を目指してくださいね。
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