健康志向の高い人たちから注目を集めている「雑穀米」。豊富な栄養価やダイエット効果、血糖値の上昇をおさえるなど、多くのメリットが知られています。しかし、無視できないデメリットが存在するのも事実です。
この記事では、雑穀米のメリットとデメリットについてわかりやすく紹介しています。美味しい炊き方についても触れているので、ぜひチェックしてくださいね。
雑穀米とは?
雑穀米とは複数の穀物を混ぜ合わせて炊いた米のことを指し、主食として食べている白米以外の穀類の総称と定められています。そのため、種類が指定されているわけではなく、一般的には、アワ、ヒエ、キビ、ハト麦など数十種類に及びます。
雑穀米の穀物種類
雑穀米に入っている穀物例
アワ | ヒエ | キビ |
玄米 | 黒米 | 赤米 |
アマランサス | とうもろこし | キヌア |
黒豆 | 小豆 | ごま |
ハト麦 | 押麦 | そば |
古代米や豆類、種実類など様々な穀類が白米に加わることで、栄養バランスが向上し、健康効果が期待できます。
雑穀米の栄養価
項目 | 成分量 |
---|---|
カロリー | 150〜200kcal |
たんぱく質 | 4〜6g |
脂質 | 約1〜2g程度 |
食物繊維 | 3〜5g程度 |
糖質 | 約30〜35g |
上記表の数値はあくまで一般的な平均値であり、実際の栄養価は使用する穀物や配合比率によって変動します。
例えば、特定の雑穀(アマランサス、キヌアなど)を多く含む場合や、白米との混合比率が異なる場合には、栄養価も変わることになります。具体的な栄養価を知りたい場合は、パッケージの成分表示を確認することが重要です。
雑穀米のメリット
雑穀米のメリットは主に4つあり、以下の通りです。詳しくは次項目で紹介します。
- 栄養バランスが良い
- 腸内環境を整える
- ダイエット効果が期待できる
- 血糖値の上昇をおさえる
栄養バランスが良い
雑穀米は、ビタミンやミネラル、たんぱく質などが豊富に含まれており、栄養バランスが非常に良いです。サプリメントで人気の鉄、亜鉛、マグネシウムに加え、睡眠の質を高めると注目されているGABAが含まれているものもあります。
色々な種類の食材からまんべんなく栄養を摂るのが理想ですが、忙しい日々を送っている人にとって、主食で多くの栄養をバランスよく摂取できるのは嬉しいですね。
腸内環境を整える
雑穀米は食物繊維が多く含まれているため、腸内環境を整える効果があります。
食物繊維は、便秘の予防や解消に役立つだけでなく、腸内の善玉菌を増やす働きもあります。腸内フローラのバランスがととのうことで免疫力が上がるとも言われています。
ダイエット効果が期待できる
雑穀米のカロリー自体は白米とあまり差はないものの、消化吸収がゆっくりになるので満腹感を得やすいです。また、血糖値の急激な上昇を防ぐことで脂肪を溜め込みにくくなります。
血糖値の上昇を抑える
雑穀米に含まれる食物繊維は、食後の血糖値の急上昇を抑える効果があり、糖尿病や高血圧、肥満の予防につながります。
実際の数値だと、白米のGI値は85なのに対し、雑穀を混ぜるGI値を55程度まで下げることができます。
雑穀米のデメリットと注意点
次に雑穀米のデメリットと注意点を4つお伝えします。
- 調理に手間がかかる
- 味にクセがある
- コストがかかる
- アレルギーのリスクがある
調理に手間がかかる
白米のみで炊飯するときに比べると、雑穀米は若干手間がかかってしまいます。浸水時間や水分量、炊き方を守らず炊くと食感に影響が出てしまいます。雑穀米の美味しい炊き方はこちらでご紹介しています。
味に癖がある
クセがなく食べやすい白米に比べて、雑穀米は独特の風味やぷちぷちした食感が特徴です。好む人もいますが、食べ慣れなかったり、おかずの味を邪魔するような感覚になる人もいるようです。とくに男性は白米好きが多い傾向にあり、家族内で好みが分かれてしまう可能性があります。
コストがかかる
雑穀米は、白米のみで炊飯するよりコストがかかります。特にオーガニックや高品質な雑穀は、さらに高くなってしまいます。
アレルギーのリスクがある
雑穀米は、様々な種類のものをブレンドして販売されていることがほとんどです。そのため、アレルギーを引き起こす種類のものが混じっていると、それだけ抜くということができません。アレルギーを引き起こす可能性のある穀物は以下の通り。
- 小麦(小麦アレルギー): 小麦が含まれている場合、小麦アレルギーを持つ人にはアレルギー反応が出る可能性があります。
- 大麦(大麦アレルギー): 大麦にアレルギーを持つ人もいます。
- ライ麦(ライ麦アレルギー): ライ麦が含まれている場合、ライ麦アレルギーの人に反応が出ることがあります。
- そば(そばアレルギー): 特にそばアレルギーは重篤な反応を引き起こすことがあります。
- アマランサス: アマランサスに対してもアレルギー反応を示す人がいます。
- キヌア: キヌアに対してアレルギーを持つ人もいます。
- オーツ麦(オートミールアレルギー): オーツ麦もアレルゲンとなりうる穀物です。
アレルギー体質の人は、どんな種類の雑穀が入っているのか、念入りにチェックするようにしてください。
美味しくて安全な雑穀米の選び方
美味しくて安全な雑穀米を選ぶ際のポイントを紹介します。
無農薬や自然栽培のものを選ぶ
雑穀米を選ぶ際は、品質の良いものを選びましょう。特に、オーガニックや無農薬のものを選ぶことで化学物質の摂取を極力避けられ、より安全に摂取することができます。有機JASマークなどの公的マークは信頼性の高い雑穀米の判断基準となります。
高品質で必要な栄養素が含まれたものを選ぶ
また、体調に合わせて摂取したい栄養素が含まれている雑穀を選ぶのもおすすめです。雑穀の中でも特に多く含まれているものを栄養素別に分けたので、以下の表を参考に選んでみてください。
栄養素 | 含まれる雑穀 |
---|---|
鉄分 (貧血、疲れやすさ) | アワ、アマランサス、大豆、白ごま |
亜鉛 (たんぱく質の合成) | キビ、緑米、白ごま |
マグネシウム (酵素の活性化、神経伝達) | 緑米、白ごま、とうもろこし |
ナイアシン (代謝を円滑にする) | キビ |
カルシウム (骨粗しょう症、イライラ) | キヌア、アマランサス、白ごま、黒ごま |
たんぱく質 (筋肉をつくる、 幸せホルモンの分泌) | ヒエ、キビ、麦、黒米、小豆 |
ポリフェノール (抗酸化作用、老化防止) | キビ、赤米、黒豆 |
パントテン酸 (免疫力アップ、解毒作用) | アワ |
GABA (眠りの質を高める) | 発芽玄米 |
雑穀米を美味しく炊く方法
適切な浸水時間を守る
白米同様、雑穀米も炊く前に水につけておくことが推奨されています。30分ほどを目安に浸水させましょう。
食感が良くなり、栄養素の吸収も向上します。
炊飯器での炊き方
まず白米と水を加え、その後に雑穀米と必要な水を追加します。雑穀米に必要な水の量は、雑穀米の2倍の水分量と覚えましょう。たとえば、雑穀米を25g入れる場合、50mlの水が必要です。
また、炊飯器の設定を「白米」ではなく「玄米」モードにすることで、より美味しく炊き上がります。炊飯器によっては雑穀米モードを選べる場合もあります。
おすすめの雑穀米3選
うちライフ編集部がおすすめする雑穀米3選をご紹介します。
はくばく|十五穀ごはん もち麦ブレンド
名称 | 十五穀ごはん もち麦ブレンド |
---|---|
原産 | 押麦のみ国産、他輸入 |
雑穀の数と種類 | 15種類/押麦(大麦(国産))、黒米、もち麦、キヌア、もちあわ、 挽割とうもろこし、もちきび、焙煎挽割大豆、発芽玄米、発芽赤米、 もち米、黒煎りごま、白煎りごま、挽割はと麦、アマランサス、たかきび |
内容量 | 1kg |
価格 | 1,320円 |
100gあたりの価格 | 132円 |
コスパ重視なら、はくばくの「十五穀ごはん もち麦ブレンド」がおすすめです。たっぷり1㎏の業務用でお得な価格になっています。
海外から輸入された原料がほとんどではありますが、残留農薬検査では体に害のない基準をクリアしています。お手頃価格のものを探している人や、ご飯の減りが早いご家庭などにおすすめです。
ORGALE|無農薬十三穀米
名称 | ORGALE 無農薬十三穀米 |
---|---|
原産 | すべて国産(以下記載) |
雑穀の数と種類 | 13種類/赤米(岩手県産) 、黒米(長崎県産) 、大麦(福岡県産)、 うるち玄米(福井県産) 、もち玄米(秋田県産)、もち麦(佐賀県産)、 小豆(北海道産)、韃靼そば茶(北海道産)、黒千石(北海道産)、 もちあわ(岩手県産)、ひえ(岩手県産)、アマランサス(岩手県産)、いなきび(岩手県産) |
内容量 | 300g |
価格 | 1,080円 |
100gあたりの価格 | 360円 |
ORGALEの「無農薬十三穀米」は、完全無農薬で産地がすべて明らかにされている信頼の厚い雑穀米です。
無農薬で栽培された国産の雑穀はとても貴重なので、若干値が張るように思われるかもしれませんが、実は無農薬の雑穀米のなかでもかなりお手頃プライス。さらに、米・食味鑑定士がブレンドしており、食感や栄養バランスにもこだわっています。
雑穀米本舗|国産グルテンフリー雑穀
名称 | 国産グルテンフリー雑穀 |
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原産 | 日本 |
雑穀の数と種類 | 18種類/黒米、大豆、もち米、赤米、発芽玄米、青大豆、 緑米、小豆、きび、黒大豆、ひえ、高きび、あわ、 とうもろこし、アマランサス、白胡麻、黒胡麻、金胡麻 |
内容量 | 900g |
価格 | 1,680円 |
100gあたりの価格 | 186円 |
雑穀米本舗の「国産グルテンフリー雑穀」はその名の通りグルテンフリーの雑穀米で、グルテンを含んだ麦を除外しています。
海外で人気のグルテンフリーですが、遅れて日本にも浸透し、雑穀米を食生活に取り入れたいけど、グルテンが気になるという方も増えているはず。雑穀米生活を始められてグルテンフリーは続けられる、願ったり叶ったりの商品です。すべて日本産の原料で、お手頃価格なのもうれしいですね。
まとめ
雑穀米は、栄養価が高くさまざまな健康効果が期待できる一方で、調理の手間や価格などのデメリットもあります。
しかし、適切な取り入れることでデメリットを最小限に抑えながら、メリットをしっかり受け取ることが可能です。
この記事を参考に、雑穀米をライフスタイルにうまく取り入れられると幸いです。
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