浄水型ウォーターサーバーの除去率とは？性能と選び方のポイント

浄水型ウォーターサーバーの性能を測る重要な基準の一つが「除去率」です。除去率が高ければ高いほど、水に含まれる有害物質を効率的に取り除くことができます。

しかし、具体的にどのような物質が除去され、どのように性能が左右されるのかご存知でしょうか。

この記事では、浄水型ウォーターサーバーの除去率に関する基本的な知識や選び方のポイントを詳しく解説していきます。これから浄水型ウォーターサーバーの購入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

浄水型ウォーターサーバーの除去率とは？

浄水型ウォーターサーバーの除去率とは、水に含まれる有害物質や不純物をどの程度取り除けるかを示す指標です。この値が高いほど、安心して利用できる水が飲めることを意味します。以下では、除去率の定義やその重要性について詳しく解説します。

除去率の定義

除去率とは、浄水型ウォーターサーバーが特定の物質をどれだけ取り除けるかを示した数値で、通常パーセンテージで表されます。

この数値は、メーカーがおこなった試験結果に基づいて設定されており、どの物質をどの程度除去できるかが具体的に記されています。除去率をみることで、ウォーターサーバーの性能を他の製品と比較しやすくなっています。

除去率が高いと何が良いのか

除去率が高い浄水型ウォーターサーバーを選ぶことで、飲み水の安全性や美味しさが向上します。

特に塩素やトリハロメタンなどの有害物質をほぼ完全に除去できる製品であれば、家族全員が安心して水を飲むことができます。

さらに、除去率が高いことで水の味も改善されます。塩素臭やカルキ臭が取り除かれるだけでなく、不純物が減少することで本来の水の美味しさを楽しむことが可能です。健康と味の両立を求めるなら、除去率が高い製品を選ぶことが最善の方法です。

浄水型ウォーターサーバーの性能を左右する除去率の仕組み

浄水型ウォーターサーバーの性能は、使用されるフィルターの種類やメンテナンス状況によって大きく異なります。なお、ウォーターサーバーでは主に「カートリッジ」という用語が使われますが、カートリッジを構成するのがフィルターですから、ほぼ同じ認識で良いと思います。

フィルターの種類とその役割

浄水型ウォーターサーバーには、主に次の3種類のフィルターがあります。

活性炭フィルター

活性炭フィルターは、炭の多孔質構造を活用して水中の不純物を吸着します。特に塩素や農薬、カビ臭などの異臭を取り除き、水の味を改善するのが得意です。浄水型ウォーターサーバーの基本的なフィルターとして多く採用されており、日常の飲み水をよりおいしくする効果が期待できます。ただし、細菌や重金属の除去は得意ではありません。

セラミックフィルター

セラミックフィルターは、細かい孔が開いたセラミック素材を通して、水中の細菌や微粒子を物理的に取り除きます。耐久性が高く、洗浄すれば繰り返し使用できるため、長期的なコストパフォーマンスに優れています。ただし、ウイルスや化学物質の除去には限界があります。

逆浸透膜(RO膜)フィルター

逆浸透膜（RO膜）フィルターは、分子レベルの不純物を取り除くための最先端技術です。重金属やウイルス、塩分を含むほとんどの不純物を除去でき、純水に近い高品質な水がつくられます。

特に医療機関や衛生基準が厳しい用途に適していますが、ろ過速度が遅いことや、水を多く消費する点がデメリットとなる場合があります。そのため、家庭用のウォーターサーバーでは必要に応じて活性炭フィルターやセラミックフィルターと併用されることが一般的です。

フィルターの目詰まりと除去率の関係

フィルターの目詰まりは、除去率を低下させる主な原因の一つです。使用を続けるうちにフィルターが汚れ、不純物を取り除く能力が低下していきます。

そのため各浄水型ウォーターサーバーのフィルターには、定期的なフィルター交換が取り決められています。交換時期は製品によって異なります。

浄水型ウォーターサーバーで除去できる主な物質一覧

浄水型ウォーターサーバーは、さまざまな有害物質を除去する性能を持っています。以下では、具体的にどのような物質が取り除かれるのかをご紹介します。

塩素やカルキ臭

多くの浄水型ウォーターサーバーは、活性炭フィルターを使用して塩素やカルキ臭を効果的に除去します。これにより、水道水特有の嫌な臭いが取り除かれ、飲みやすくなります。

また、塩素の除去は健康面でも重要です。塩素は消毒のために必要ですが、過剰摂取すると人体に悪影響を及ぼす可能性があります。

トリハロメタン

トリハロメタンは、水道水に含まれる塩素と有機物が反応して生成される物質です。この物質は発がん性があるとされており、可能な限り除去することが推奨されています。

浄水型ウォーターサーバーでは、活性炭フィルターがこの物質を効果的に取り除く役割を果たします。

PFAS

PFAS(永続性有機汚染物質)は、水道水や地下水に含まれることがある汚染物質で、その健康リスクが近年注目されています。PFASの健康リスクが注目される中で、浄水型ウォーターサーバーは、家庭で安全な飲み水を確保するための心強い選択肢です。

鉛などの重金属

鉛やカドミウムなどの重金属は、健康被害を引き起こす可能性がある有害物質です。主に老朽化した水道管から水に混入します。

逆浸透膜(RO膜)フィルターを搭載した浄水型ウォーターサーバーであれば、懸念される重金属をほぼ完全に除去できます。

細菌やウイルス

細菌やウイルスは、特に免疫力が低い人にとって重大な健康リスクとなります。浄水型ウォーターサーバーは、セラミックフィルターを利用してこれらの微生物を捕らえることで、安全な飲み水が得られます。

農薬や有機化合物

農薬やその他の有機化合物は、特に農村部の水道水で問題となることがあります。これらの物質もまた、逆浸透膜(RO膜)フィルターによって効果的に除去されます。

浄水型ウォーターサーバーの除去率とフィルター性能の関係

浄水型ウォーターサーバーの除去率は、使用されるフィルターの性能に大きく依存します。

フィルターの種類別の除去率

一般的に、フィルターの種類ごとに除去できる物質が異なります。例えば、活性炭フィルターは塩素や有機物の除去に優れていますが、鉛などの重金属には効果がありません。

一方で、逆浸透膜(RO膜)はほぼ全ての不純物を除去できますが、コストが高く水のミネラル分も取り除いてしまうという欠点があります。製品選びの際は、何を重視するかによって最適なフィルターを搭載した機種選びましょう。

フィルターの交換頻度と除去率の維持

フィルターの性能を最大限に引き出すためには、適切な交換頻度を守ることが重要です。目詰まりを起こすと、除去率が大幅に低下してしまいます。

交換時期は契約する機種によって異なりますが、一般的には6ヶ月～8か月ごとの交換が必要となります。交換忘れを防ぐために、定期的なリマインダーを設定するのも良い方法です。

フィルターは交換時期に届くため、届いたそのタイミングで交換すると、交換し忘れを防げます。

浄水型ウォーターサーバーの浄水性能比較のポイント

複数の浄水型ウォーターサーバーを比較する際には、いくつかの重要なポイントがあります。本章では、比較時に注目すべき点について詳しく説明します。

除去対象物質の種類

まず確認すべきは、その製品がどの物質をどれだけ除去できるかという点です。製品によっては、特定の物質に対してのみ高い除去率を誇るものもあります。

自分や家族にとって必要な性能を見極め、適切な製品を選びましょう。

 除去物質数順

機種	除去物質数
1.Locca Smart	29種類 ※業界最高レベル
2.ハミングウォーター	26種類
3.エブリィフレシャス tall	23種類

総ろ過水量と1日の使用量

総ろ過水量とは、そのフィルターが交換までに処理できる水の総量を指します。この値が大きいほど長期間使用できますが、使用量が多い家庭では早めに交換が必要になる場合もあります。

日常の使用量を考慮して、十分な容量を持つ製品を選ぶことが重要です。

 総ろ過水量順

機種	総ろ過水量
1.ハミングウォーター pitto	2,520L ※1日約14L利用可能
2.Locca Smart	1,800L ※1日換算：約5L利用可能
3.エブリィフレシャス tall	750L ※1日換算：約3.3L利用可能

フィルター交換の手間とコスト

フィルター交換が難しいと、面倒に感じて交換を後回しにしがちです。手軽に交換できる製品であれば、メンテナンスも苦になりません。

また、交換フィルターの価格も考慮しましょう。長期的なコストを比較することが大切です。

 フィルター交換頻度が少ない順

機種	フィルター交換頻度
1.Locca Smart	12か月に1回
2.ViViWater	7か月半に1回
1.Locca litta	8か月に1回

水の味やミネラル成分の残留

逆浸透膜（RO膜）フィルターはほとんど全ての不純物を取り除きますが、同時にミネラル分も失われてしまいます。これにより、水の味が変わる場合があります。

ミネラル分を残しつつ、不純物を除去できるフィルターを選ぶのも一つの選択肢です。

 ミネラル分を残してくれるおすすめサーバー

機種	口コミ評判
1.ピュレスト	口コミ評判を見る
2.Locca Smart	口コミ評判を見る

浄水型ウォーターサーバーの浄水フィルターについてのよくある質問

最後に、浄水型ウォーターサーバーのフィルターに関して寄せられるよくある質問にお答えします。

フィルターの交換時期は？

交換時期は製品や使用環境によって異なりますが、一般的には6ヶ月から12ヶ月ごとに交換するのが目安です。フィルターは、レンタルプランの場合、基本的に時期が近付くと自動で送られてきます。

フィルター交換は自分でできる？

ほとんどの製品は、ユーザーが簡単に交換できる設計になっています。交換手順は説明書やメーカーのウェブサイトに記載されているため、初めての方でも安心です。

フィルター交換を忘れるとどうなる？

フィルター交換を忘れると、目詰まりが起きて除去率が低下します。これにより、除去すべき物質が水に残ってしまう可能性があるため、健康リスクが高まります。

交換時期を守り、常に清潔な状態を維持しましょう。

フィルターの寿命を延ばす方法は？

フィルターの寿命を延ばすには、使用する水の量を減らすという方法以外ありません。