「いびきがひどい」「寝ているのに疲れが取れない」――そんな症状があるときに、医師から提案されるのが終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)です。とはいえ、検査の費用や保険が使えるかどうかが気になって、踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、終夜睡眠ポリグラフ検査の費用相場や保険適用の条件、検査の流れまでわかりやすく解説します。
まずは検査を知ることが、快適な睡眠への第一歩。ご自身やご家族の健康管理に、ぜひお役立てください。
- 終夜睡眠ポリグラフ検査の基本がわかる
- 保険・自由診療の費用目安がわかる
- 検査から治療までの流れがわかる

今真一
上級睡眠健康指導士第782号
【上級睡眠健康指導士第782号】睡眠(いびき・不眠等)に関わる悩みや疑問を解決するアドバイザーとして活動。他、寝具にも精通しており寝具レビューYouTubeの運営もおこなっている。
※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としたものであり、診断や治療を代替するものではありません。症状や治療に関する具体的な判断は、必ず医師などの医療機関にご相談ください。
結論|保険適用で自己負担5,000〜10,000円が目安
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断に必須とされる精密検査で、 保険適用の場合は3割負担で約5,000〜10,000円程度が一般的です。
一方、自由診療では施設により3万円〜7万円ほどと大きな差が出ることもあります。以下の表は一例です。
医療機関名 | 費用(3割負担) | 備考 | 出典 |
---|---|---|---|
阪野クリニック | 約15,000〜20,000円 | 入院基本料含む | https://banno-clinic.biz/ |
森下駅前クリニック | 約10,000〜30,000円 | 医療機関により異なる | https://morishitaekimae.com/ |
ゆうしん内科(札幌) | 約10,700円(自宅)〜約17,000〜50,000円(入院) | 自宅または入院による差 | https://www.ys-med.com/ |
ふくおか睡眠クリニック | 約11,500円+施設使用料3,500円 | 快適な個室での一泊検査 | https://fukuoka-suimin.org/ |
上記のように、PSG検査の費用は医療機関や検査方法(自宅または入院)によって異なります。また、施設使用料や個室料金が加算される場合もありますので、事前に各医療機関に確認することをおすすめします。
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)とは?

終夜ポリグラフ検査(PSG:Polysomnography)は、病院などの医療施設に一泊して、 脳波・心電図・血中酸素濃度・呼吸・いびき・体位などを同時に測定する検査です。
睡眠時無呼吸症候群の診断において最も正確とされ、簡易検査と違い中等度〜重度の診断に用いられます。
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)費用の相場と保険・自由診療の違い
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)の費用は、保険診療と自由診療で大きく異なります。 医師の判断により睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがあるとされた場合、健康保険が適用され、費用を抑えて検査を受けることができます。 一方で、紹介状なしでスムーズに受けられる自由診療では、快適な環境やオプションの充実がある反面、費用は高めです。 以下に違いをまとめました。
区分 | 費用の目安 | 特徴 |
---|---|---|
保険診療 | ・3割負担:約5,000〜10,000円 ・1割負担:約2,000〜3,000円 | ・診察料・検査料・結果説明料など含む ・医師によるSAS疑いの診断が必要 ・全国の睡眠外来・耳鼻科・呼吸器内科などで対応 |
自由診療 | 3万円〜7万円前後(施設により差) | ・診断書や紹介状が不要 ・個室対応やアプリ連携などの快適なオプションあり ・即日対応・プライベート重視 |
費用面を重視する場合は、まず保険適用が可能な医療機関に相談するのがおすすめです。 一方、利便性やスピードを重視する方には、自由診療を提供する専門施設も選択肢となります。
参考:東京睡眠医学センター
検査の流れ
- 外来受診(問診・簡易検査の結果などからPSGが必要と判断)
- 一泊入院による検査(夜間睡眠中に装置装着・モニタリング)
- 翌朝帰宅・数日後に結果説明
- 結果に応じてCPAP療法やマウスピースなど治療方針決定
医師の問診や簡易検査の結果をもとに、PSG検査が必要かどうか判断されます。
病院に一泊し、睡眠中に脳波や呼吸・心拍などを測定するセンサーを装着。専門スタッフによるモニタリングが行われます。
検査当日の朝に帰宅。数日後に外来で検査結果の説明を受けます。
結果に応じて、CPAP療法・マウスピース・生活改善指導などが提案されます。
費用を抑えるポイント
- まずは簡易検査(在宅SAS検査)からスタート
- 紹介状があると費用が抑えられる場合もある
- 睡眠外来・呼吸器内科・耳鼻科などで相談を
終夜ポリグラフ検査の費用を抑えたい方は、まずは在宅でできる簡易検査から始めるのがおすすめです。紹介状を持参すれば検査費用が軽減されるケースもあり、最初に睡眠外来や耳鼻科などで相談することでスムーズに保険適用の流れにつながります。
よくある質問(FAQ)
まとめ|不安な方は簡易検査から。費用の目安を知れば安心
終夜ポリグラフ検査は「寝てる間に呼吸が止まっているかも」と感じる方にとって、 命を守る重要な検査です。保険適用で5,000円前後で受けられるケースが多く、 まずは不安を感じたら睡眠外来・耳鼻咽喉科などで相談するのが安心です。
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