栄養価の高さから玄米を食べる人が増えています。
しかし、健康のためを思い、玄米の食感の硬さや炊く手間に目をつむっている方もいるかもしれません。そこで新たに生まれたのが「ロウカット玄米」という選択肢です。
この記事では、ロウカット玄米と玄米の違いを分かりやすく紹介し、それぞれのメリットとデメリットも挙げています。どちらを選ぶべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
ゆいこ
女性/エシカルコンシェルジュ/ライター
10代後半から玄米食を実践。現在、体に優しい食について学び、資格取得に向け勉強中。「私らしくサスティナブルな暮らし」を楽しむ2児の母。エシカルコンシェルジュ取得。
比較早見表|ロウカット玄米と玄米の違いとは?
ロウカット玄米と玄米にはいくつかの明確な違いがあります。主な違いが見られるのは、加工方法や食感と風味、栄養素です。
以下の比較表をご覧ください。
比較項目 | ロウカット玄米 | 玄米 |
---|---|---|
加工方法 | 玄米からさらに ぬかを部分的に取り除く | 稲からもみ殻を 取り除いただけ |
食感と風味 | ・白米に近い食感と風味 ・玄米より食べやすい | ・独特の噛みごたえ ・香ばしい風味 |
栄養素 | ぬかを取り除いた分、 玄米より劣る | ビタミンやミネラル、 食物繊維が豊富 |
カロリー /100g | 160kcal | 165kcal |
糖質/100g | 30g | 34g |
加工方法の違い
玄米は、収穫された稲からもみ殻を取り除いただけの状態です。一方で、ロウカット玄米は、玄米からさらにぬかを部分的に取り除いたものです。
玄米のぬか層には多くの栄養素が含まれていますが、消化が難しく、炊飯にも時間がかかるというデメリットがありました。そこで、ぬかを一部削ったロウカット玄米が、玄米のデメリットを解消したのです。
食感と風味の違い
玄米はぬかの層がそのまま残っているため、独特の噛みごたえと風味があります。
風味はとても香ばしく、食感は少し硬めです。
一方で、ロウカット玄米はぬかを一部取り除いているため、白米に近い食感と風味を持ちます。
玄米より食べやすく、玄米特有の硬さが軽減されているので、子どもやお年寄りにもおすすめです。
栄養素の違い
栄養面では、玄米の方がロウカット玄米よりも優れています。
ぬか層にはビタミンB群、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれているからです。
ロウカット玄米も栄養価は高いですが、ぬかを一部取り除いているため、玄米に比べてやや劣る部分があります。
しかし、それでも白米に比べると遥かに栄養価が高いです。
ロウカット玄米のメリットとデメリット
ロウカット玄米のメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
炊飯しやすい 食べやすい 玄米が苦手でも栄養を摂れる | 玄米より栄養価が低い 価格がやや高め |
ロウカット玄米のメリット
ロウカット玄米の最大のメリットは、炊飯のしやすさと食べやすさです。玄米に比べて炊飯時間が短く、白米に近い食感で食べやすいため、忙しい方にも適しています。
また、消化が良く、玄米が苦手な方でも取り入れやすい点もメリットと言えるでしょう。
さらに、栄養価も白米に比べて高いため、健康維持に役立ちます。
ロウカット玄米のデメリット
ロウカット玄米の最大のデメリットは、玄米に比べて栄養価が若干低いことです。ぬかを部分的に取り除いているため、ビタミンやミネラルの含有量が減少します。
また、価格がやや高めになることが多いです。加工に手間がかかるため、玄米や白米に比べてコストが高くなる傾向があります。
玄米のメリットとデメリット
玄米のメリットとデメリットもご紹介します。詳細は以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
栄養価が高い 美容にも良い 腸内環境を整える | 炊飯時間が長い 胃腸の弱い人には向かない 風味や食感が苦手な場合がある |
玄米のメリット
玄米の最大のメリットは、高い栄養価や美容、整腸作用です。
栄養価が高い
美容にも良い
腸内環境を整える
玄米はぬか層をそのまま残しているため、ビタミンB群やミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
また、抗酸化物質も多く含まれており、健康維持だけでなく美容にも良い影響を与えます。
さらに、食物繊維が豊富なため、腸内環境の改善にも効果的です。
玄米のデメリット
玄米のデメリットは3つあります。
炊飯時間が長い
胃腸の弱い人には向かない
風味や食感が苦手な場合がある
まず、炊飯に時間がかかることが挙げられます。玄米は硬いため、炊飯時間が長くなる傾向です。
また、消化が難しいため、胃腸の弱い方には適さない場合があります。さらに、独特の風味や食感が苦手な方も少なくありません。
ロウカット玄米と玄米の栄養価の比較
玄米には、疲労回復を促すビタミンB1や、神経伝達を担うマグネシウム、全身に酸素を運搬する鉄分などが多く含まれています。
食物繊維や抗酸化物質も豊富に含まれており、腸内環境の改善や老化防止が期待できます。
ロウカット玄米は玄米と同じ栄養素を持ちますが、取り除かれたぬか層の分、当然減ってしまいます。栄養の種類自体に違いはありません。
ロウカット玄米と玄米の炊き方の違い
ロウカット玄米と玄米の炊き方にはどれくらいの違いがあるのでしょうか。それぞれの炊き方を詳しく見ていきましょう。
比較項目 | ロウカット玄米 | 玄米 |
---|---|---|
浸水時間 | 30分 | 4時間~ひと晩 |
水加減 | 白米と同じ | 白米の1.5~2倍 |
炊飯モード | 通常の炊飯モード | 玄米モード (炊飯器による) |
ロウカット玄米の炊き方
ロウカット玄米は、白米と同じように炊飯器で簡単に炊くことができます。炊飯時間も白米とほぼ同じです。
まず、ロウカット玄米を軽く洗い、水に30分ほど浸けておきます。その後、通常の炊飯モードで炊きます。水加減は、白米と同じ量で問題ありません。炊き上がったら、しばらく蒸らしてから、ほぐすことでふっくらとした食感が得られます。
玄米の炊き方
玄米は、炊飯前にしっかりと水に浸けておく必要があります。最低でも4時間、できれば一晩浸けておくと良いです。
浸け終わったら、水を切り、炊飯器に入れます。水加減は、玄米の量に対して1.5倍から2倍の水を使います。
炊飯器にもよりますが、玄米モードを使うと便利です。
炊き上がったら、10分ほど蒸らしてからほぐしてお召し上がりください。しっかりとした噛みごたえが楽しめます。
浸水時間によっては、モチモチに炊くことも可能です。
ロウカット玄米と玄米はどちらがおすすめ?
ロウカット玄米と玄米、それぞれにメリットがありますが、どちらを選ぶべきかは個人のライフスタイルや好みによります。
以下に、目的別におすすめを紹介します。
栄養価重視なら玄米
健康志向の方には、栄養価の高い玄米がおすすめです。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、健康維持に役立ちます。
特に、抗酸化物質が多く含まれているため、美容やアンチエイジングにも良い影響を与えます。
時短重視ならロウカット玄米
忙しい方や時短を求める方には、ロウカット玄米がおすすめです。白米と同じように炊飯できるため、調理時間を大幅に短縮できます。
また、消化が良く、食べやすい点も忙しい方には嬉しいポイントです。
コスパ重視なら玄米
コスパを重視する方には、玄米がおすすめです。ロウカット玄米に比べて価格が安く、栄養価も高いため、コスパが優れています。
ただし、炊飯時間や消化の点を考慮するとタイパ(タイムパフォーマンス)は低いと理解してください。
ダイエット中ならロウカット玄米
ロウカット玄米は玄米に比べて、100gあたりのカロリーは5kcal、糖質は4g少ないです。
カロリー/100g | 糖質/100g | |
---|---|---|
白米 | 168kcal | 36.8g |
玄米 | 165kcal | 34.2g |
ロウカット玄米 | 160kcal | 30.2g |
玄米も白米よりはカロリーも糖質も低いですが、ロウカット玄米はさらに低いことになります。
まとめ
ロウカット玄米と玄米には、それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットがあります。
ロウカット玄米は炊飯が簡単で消化が良く、忙しい方に適していますが、栄養価はやや低めです。
一方、玄米は高い栄養価を誇り、健康志向の方に最適ですが、炊飯に時間がかかり、消化が難しい点があります。
どちらを選ぶかは、個人のライフスタイルや目的に応じて決めると良いでしょう。
この記事が、ロウカット玄米と玄米の違いを理解し、自分に合った選択をするための参考になれば幸いです。
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