「着物の高額買取」という言葉を耳にすることがありますが、実際にはそのような事例はほとんどありません。特に訪問買取業者の中には、不当に安い価格で買取を行う「押し買い」と呼ばれる手口を使うケースもあります。
ニュースでも取り上げられたことがあり、社会的な問題にもなってます。(YouTube参照)
この記事では、ネット上で見かける「着物の高額買取なんてありません」という言葉の真相や、押し買いの手口、そして安全な取引の方法について詳しく解説します。
「着物の高額買取なんてありません」の背景にある現実
「着物の高額買取なんてありません」という言葉は、着物買取業者の悪質な「押し買い」被害を注意喚起する目的の言葉です。
以下の画像は実際のページのキャプチャです。

上記の「着物が売れなくなっている」「正絹の着物も安く売られるようになっている」といった言葉がすべて物語っているように、高額買取がほぼ不可能である理由や、着物買取業者の実態について解説していきます。
なぜ「高額買取なんてありません」と言われるのか?
多くの人が「高額買取」という言葉に期待してしまいますが、実際には高値がつくケースは非常に稀です。その理由として、以下の点が挙げられます。
- 着物の需要が減少している
- 保管状態やサイズの影響で価値が変動する
- 有名作家や特定のブランド以外は価値が低い
特に、ノーブランドの着物や普段着として使われていたものは、数百円から数千円程度での買取が一般的です。
高額買取がおこなわれることが少ない中でも、「福ちゃん」や「バイセル」は対応など高評価。最低でも気持ちのいい取引はしたいものですよね。「信頼できる着物買取業者ランキング!失敗しない業者選びのポイントも解説」で、実績やユーザー評価の高い買取業者を見つけてみてください。
着物買取業者の実態と利益構造
着物買取業者は、買取後にリサイクルショップや海外市場で販売することで利益を得ています。しかし、多くの業者は「できるだけ安く仕入れて高く売る」ことを目的としているため、個人が期待するほどの高額での買取はむずかしいのが実情です。
着物買取のからくりは以下の記事で解説しています。
高額買取を謳う業者の目的とは?
一部の業者は「高額買取」と宣伝することで、顧客の関心を引き、実際には安く買い取る手法を取っています。特に、訪問買取をおこなう業者の中には、強引な手口で不当に安い価格で買い取るケースも少なくありません。
近年、「訪問購入」のトラブルは減少傾向にあるものの、依然として注意が必要です。国民生活センターの統計によると、2017年度は8,431件、2018年度は6,653件、2019年度は5,249件と減少していましたが、2020年度の上半期だけで2,463件と、前年同期を上回る件数が報告されています。
押し買いとは?着物買取に潜む危険な手口
着物買取を装った押し買いは、悪質な業者が使う典型的な手口です。ここでは、押し買いの特徴や具体的な手口について解説します。
消費生活センターは、「訪問の約束なしに押しかけるのは違法」と警告しており、業者が突然訪問してきた場合は毅然とした態度で断ることが重要です。しつこく居座る場合は警察に通報し、困ったときは消費者ホットライン「188」へ相談するよう呼びかけています。
押し買いの定義と特徴
押し買いとは、訪問買取を装い、消費者の意志に反して強引に買い取る行為を指します。その特徴として、以下のようなものがあります。
- 事前のアポイントなしに突然訪問する
- 高額買取を謳いながら、実際には安価で買い取る
- 貴金属や骨董品など、他の品物を執拗に勧める
着物買取を装った押し買いの手口
押し買いの業者は、最初は丁寧な態度を取りますが、次第に強引になり、断ると居座ったり脅したりするケースもあります。特に、高齢者を狙った手口が増えています。
押し買いが法律で禁止されている理由
押し買いは消費者保護の観点から問題視され、現在では法律で規制されています。特定商取引法では、訪問買取において消費者が契約を撤回できる「クーリングオフ制度」も設けられています。
特定商取引法の改正(2013年施行:消費者庁)
・不招請勧誘(事前の約束なしの訪問買取の禁止) を明文化。
・訪問購入業者が事前に消費者の同意を得ずに訪問し、買取を行う行為は違法。
・事業者がクーリングオフ期間内に品物を転売・処分することも禁止。
押し買いの被害事例:突然の訪問と強引な買取
押し買いの被害に遭った人々の体験談から、その手口や危険性を見ていきます。
実際の被害者の声や手口
ある女性は「着物を高く買い取ると言われたが、実際には二束三文だった」と証言しています。別の事例では、「断ると業者が帰らず、仕方なく売ってしまった」というケースも報告されています。
押し買い業者は、最初は着物を目的に訪問するふりをしますが、貴金属や骨董品にも興味を示し、強引に買い取ろうとするケースが多いです。
被害に遭った場合の対処法と相談先
もし被害に遭った場合は、以下の対応をとりましょう。
- 警察や消費生活センターに相談する
- クーリングオフ制度を利用する
- 契約書や業者の名刺を保管しておく
悪質業者の見分け方:高額買取の甘い言葉に注意
信頼できる業者と悪質な業者の違いを見極めることが大切です。
信頼できる業者と悪質業者の違い
信頼できる業者は、適正な査定をおこない、売却の選択肢を与えてくれます。また、査定額の根拠を丁寧に説明し、消費者が納得した上で取引を進められるのが特徴です。
一方、悪質業者は「今売らないと損」などと急かし、冷静な判断をさせません。無料査定を装い、強引に買い取るケースもあります。
特定商取引法では、事前の同意なしの訪問買取を禁止し、8日間のクーリングオフを保証。業者選びでは、査定の説明が明確か、契約を急かさないかをチェックしましょう。
高額買取を謳う業者の見極めポイント
- 具体的な査定額を示さない
- 契約を急かす
- 貴金属などの他の商品を狙う
高額買取を謳う業者は、具体的な査定額を示さず、「今なら特別価格」と煽るケースが多く見られます。
また、「すぐに決めないと損をする」と契約を急かし、冷静な判断を妨げるのも特徴です。さらに、最初はブランド品や着物の買取と見せかけ、貴金属など価値の高い別の商品を狙うケースもあります。
専門の鑑定士として、必要としている知識があるかどうかも重要な見極めポイント。以下のような知識があるかどうか探ってみるのもひとつの手です。
- 正絹と化繊の見分け方(手触り・光沢・燃焼テスト)
- 織の技術(手織りか機械織りかの判別方法)
- 経年劣化による影響(シミ、黄ばみ、カビの評価)
- 流通価格の推移(ここ10年の中古着物市場の変動データ)
事前に確認すべき業者の情報と評判
注意すべき口コミ | 内容 |
---|---|
「査定額が事前の説明と大きく違った」 | 最初に高額を提示し、実際の査定で大幅に減額される。 |
「強引に契約を迫られた」 | 「今決めないと損」と急かし、冷静に判断させない。 |
「貴金属やブランド品をしつこく勧められた」 | 本来の査定品ではなく、より高価な品を狙われる。 |
「キャンセルしようとしたら態度が豹変した」 | クーリングオフを認めず、返金に応じない業者に注意。 |
「出張買取後に品物を返してもらえなかった」 | 渡した品物を返さず、強引に契約を結ばせるケースも。 |
業者選びで少しでも不安を感じたら、無理に契約せず、他の業者を検討することが大切です。まずは公式サイトの情報と実際の口コミを比較し、説明に食い違いがないか確認してみてください。
また、消費者センターや専門サイトの評価も参考にし、信頼できる業者かどうかを見極めることが重要です。慎重に判断し、トラブルを未然に防ぎましょう。
押し買い被害を防ぐための具体的な対策
訪問買取は慎重に対応し、その場で即決しないことが重要です。業者の身元確認や契約内容をしっかりチェックし、不審な点があれば断る勇気を持ちましょう。以下に具体的な注意点を解説します。
- 業者の身元を確認する
- 契約内容をしっかり確認する
- すぐに売らず、一度考える時間を持つ
1. 業者の身元を確認する
・訪問時に名刺や身分証の提示を求める
・事前に電話や公式サイトで業者名・所在地を確認する
・クーリングオフ(8日間)の説明があるか
・査定理由が詳細に書かれているか
着物の買取契約を結ぶ際は、契約書の内容を慎重に確認することが重要です。まず、会社名・所在地が明記されているかを確認し、連絡が取れる実態のある業者か見極めましょう。
次に、クーリングオフ(8日間)の説明が記載されているかを確認し、万が一のキャンセル対応が可能か把握します。また、査定理由が詳細に書かれているかも重要です。単なる「着物一式」ではなく、品目ごとの評価が明示されているか確認してください。
こんなケースに注意!
ある日、知らない業者が突然訪問し「ブランド品や貴金属を高価買取します」と営業。名刺を要求すると「持っていない」「後で渡す」とごまかされる。→ 正規業者なら名刺や身分証を提示するのが当たり前。提示できない業者は要注意!
2. 契約内容をしっかり確認する
・買取価格、手数料、クーリングオフの有無を確認する
・口頭説明だけでなく、契約書の記載内容を確認する
こんなケースに注意!
「契約書を渡さない業者」
訪問買取で着物を査定してもらい、「今すぐ売れば特別価格」と言われたので契約。後日、想定より低い金額が振り込まれ、クーリングオフを申し出ると「契約書に記載済み」と拒否される。→ 契約書の控えを受け取り、内容をしっかり読んで納得してから契約することが大切!
3. すぐに売らず、一度考える時間を持つ
・「今売らないと価値が下がる」と言われても冷静に対応する
・他社の査定と比較するため、一旦保留にする
こんなケースに注意!
「急かされて売ってしまうケース」
「今なら相場より高く買い取れます!」と言われ、すぐに契約。しかし後から別の業者に査定を依頼すると、もっと高値で売れることが判明。→ その場で決めず、複数の業者に査定を依頼することが重要!
まとめ
- 着物の需要が減少している
- 保管状態やサイズの影響で価値が変動する
- 有名作家や特定のブランド以外は価値が低い
着物買取でのトラブルを避けるには、信頼できる業者選びと慎重な対応が欠かせません。事前の情報収集や査定の比較を行い、不審な業者には即決せず慎重に対応しましょう。安全に取引するためのポイントを押さえ、大切な着物を適正な価格で手放せるよう心掛けてください。
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