「水道水に不安があるけど、浄水器で十分?それともウォーターサーバーのほうがいい?」
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では【浄水器】と【浄水型ウォーターサーバー】との違いを徹底比較。コスパや安全性などの観点から違いを確認していくので、あなたにぴったりの選択が見えてくるはずです。
結論からいうと
単に水をきれいにするだけなら浄水器で十分。
でも、「冷水・温水の使い分け」「見た目のスマートさ」「水道から離れた場所でも使える設置自由度」まで求めるなら、浄水型ウォーターサーバーの方が暮らしにフィットします。

佐伯 彩乃
元ウォーターサーバー販売員/フリーランスの暮らしコーディネーター/主婦向けの家電アドバイザー
元ウォーターサーバー販売員で、現在は主婦向けに家電選びのコツを発信する暮らしアドバイザー。実体験をもとに、使いやすさや電気代、安全性までわかりやすく解説。押し売りしない丁寧な情報発信が好評。
まず違いを整理!浄水器と浄水型ウォーターサーバーの比較表
浄水器と浄水型ウォーターサーバーは、どちらも「水道水をきれいにして飲む」という点では共通しています。
しかし、使い勝手・温度管理・設置方法・コスト感など、実はまったく違う特徴を持つ2つのアイテムです。
まずは、それぞれの違いを項目ごとに一覧で比較してみましょう。
項目 | 浄水器 | ウォーターサーバー(浄水型) |
---|---|---|
水の種類 | 水道水をろ過 | 水道水をろ過+冷水・温水を供給 |
初期費用 | 安い (2,000~10,000円) | 高め (レンタル:0円〜/購入:数万円) |
維持費 | 安い(フィルター代のみ) | 月額2,000〜4,000円前後 |
種類 | 蛇口取付タイプ ポットタイプ 据え置きタイプ シンク下設置タイプ(アンダーシンク) 水栓一体型タイプ | 床置きタイプ 卓上タイプ |
味・飲みやすさ | 水源により変化あり | 冷水・温水で飲みやすく一定の品質 |
利便性 | 蛇口に取り付けるだけ | ボタン1つで温水・冷水すぐ使える |
メンテナンス | フィルター交換(自分で) | フィルター交換 or メンテ付き機種あり |
ボトル管理 | 不要 | 不要(浄水型) |
電気代 | 基本なし | 月300〜500円前後 |
ご覧の通り、浄水器は「シンプルで安価」、一方で浄水型ウォーターサーバーは「機能性と快適性に優れる」という違いがあります。
浄水器・浄水型ウォーターサーバーの種類
浄水器も浄水型ウォーターサーバーも、実は複数のタイプが存在します。
選ぶ際には「使う場所」や「家族構成」「設置スペース」によって最適なタイプが変わってくるため、まずはそれぞれの主な種類と特徴を把握しておきましょう。
浄水器の主なタイプ
- 蛇口取付タイプ
蛇口に直接装着し、その場でろ過された水が出るタイプ。設置が簡単で、キッチンスペースを圧迫しないのが魅力です。 - ポットタイプ
専用ポットに水道水を注ぎ、内部のフィルターでろ過して使う方式。冷蔵庫に入れて冷やすこともでき、気軽に使いたい方にぴったり。 - 据え置きタイプ
キッチンの横に置いてホースや分岐栓をつなぐタイプ。浄水能力が高く、たくさん使いたい家庭に向いています。 - シンク下設置タイプ(アンダーシンク)
キッチンの収納内に浄水装置を隠して設置するタイプ。見た目がすっきりする反面、工事が必要になることもあります。 - 水栓一体型タイプ
蛇口そのものに浄水カートリッジが内蔵されているタイプ。見た目にこだわる方や、新築・リフォーム時に選ばれることが多いです。
浄水型ウォーターサーバーの主なタイプ
- 床置きタイプ
高さのある本体で、タンク容量も多め。リビングやキッチンの床に設置して使うタイプで、冷水・温水ともに快適に使えます。 - 卓上タイプ
カウンターや棚の上に置ける小型タイプ。省スペース設計で、一人暮らしや狭いキッチンでも取り入れやすいのが特徴です。
このように、浄水器とウォーターサーバーは設置方法やサイズ感、機能性に大きな違いがあります。
次は、これらの違いをわかりやすく一覧で比較した表をもとに、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
浄水器のメリット・デメリット
まずは「浄水器」の特徴をもう少し具体的に見ていきましょう。
手軽に始められる反面、使い方や性能には制限もあるため、メリットとデメリットをセットで確認しておくことが大切です。
- 初期費用・維持費ともに安く導入しやすい
- 蛇口に付けるだけなど、工事不要のタイプが豊富
- コンパクトで場所を取らない
- 水の出し方や使用方法がシンプル
- 基本的に常温水のみで、冷水やお湯は自分で用意が必要
- フィルターの寿命が短いモデルもあり、交換管理がやや手間
- 水源によって味やにおいの差が残ることもある
- 高度な除去性能(PFASやウイルス対応)は非対応のものが多い
浄水器は、コストを抑えて手軽に始めたい方にぴったりの選択肢です。
一方で、「水の味」「温度管理」「除去性能」にこだわりたい方にとっては、やや物足りなく感じることもあるかもしれません。
浄水型ウォーターサーバーのメリット・デメリット
続いては、浄水器と比較されることの多い「浄水型ウォーターサーバー」について見ていきましょう。
こちらは水をろ過するだけでなく、冷水や温水がすぐに使える利便性の高さが魅力です。
どんなメリット・デメリットがあるのかをチェックしてみましょう。
- 冷水・温水がいつでも使える(ミルクやお茶・料理にも便利)
- フィルター性能が高く、においや不純物をしっかり除去
- 給水式・直結式があり、水道から離れた場所にも設置可能
- デザイン性が高く、インテリア家電としても人気
- 維持費が浄水器より高くなりがち(月2,000〜3,500円前後)
- 設置スペースが必要(特に床置きタイプ)
- 電源が必要で電気代(月300〜500円前後)がかかる
- お手入れ不要モデルもあるが、種類によっては定期的な清掃が必要
このように、浄水型ウォーターサーバーは利便性と機能性に優れたアイテムですが、費用や設置面のハードルもあります。
どっちがコスパいい?年間費用の目安比較
「なるべくコストを抑えたい」というのは多くの人に共通するポイント。
浄水器と浄水型ウォーターサーバーでは、導入費用だけでなく、年間のランニングコストに大きな違いがあります。
以下に、一般的な使用条件をもとにした年間費用の目安を比較してみましょう。
費用項目 | 浄水器 | 浄水型ウォーターサーバー |
---|---|---|
初期費用 | 約2,000〜10,000円 | 0円(レンタル)〜30,000円前後(購入型) |
年間維持費(フィルター等) | 約3,000〜5,000円 | 約24,000〜42,000円(月額2,000〜3,500円前後) |
電気代 | ほぼなし | 約3,000〜6,000円(月250〜500円程度) |
合計目安 | 約5,000〜15,000円前後 | 約27,000〜50,000円前後 |
※あくまで一般的な相場例です。使用頻度・機種によって上下します。
コスト重視なら浄水器、
快適さ重視ならウォーターサーバー
初期投資もランニングコストも抑えられるのは浄水器。一方で、手間の少なさ・飲みやすさ・冷温対応など、生活の快適さを重視するなら、浄水型ウォーターサーバーのコスパは決して悪くありません。
浄水器が向いている人はこんな人

- できるだけコストを抑えたい人
初期費用も維持費も安く、経済的に導入できます。 - 常温の水で十分な人
冷水やお湯を使うシーンが少ないなら、浄水器でも不便は感じにくいです。 - キッチンにあまりスペースがない人
蛇口直結型やポット型なら省スペースで設置できます。 - 設置や管理をシンプルに済ませたい人
基本的にはカートリッジ交換だけで使える手軽さが魅力です。
「まずは試してみたい」「一人暮らしで使う水の量が少ない」という方には、浄水器がちょうどいい選択肢です。
浄水型ウォーターサーバーが向いている人はこんな人

- 冷水やお湯をすぐに使いたい人
ミルク作りやインスタント食品、コーヒーなどに大活躍。 - 水の味やにおいに敏感な人
高性能フィルターにより、塩素臭や雑味をしっかりカットできます。 - 家族みんなで水をたくさん使う人
一度にたくさん使えて、毎日の給水がラクになります。 - 見た目にもこだわりたい人
おしゃれなデザインの製品が多く、キッチンやリビングにも自然に馴染みます。 - ゴミや買い出しの手間を減らしたい人
ペットボトルを買う必要がなくなり、エコで手間いらずです。
「快適さ」や「時短」を求める人、子育て中の家庭には、浄水型ウォーターサーバーのほうが断然おすすめです。
まとめ|比較してわかったベストな選び方
浄水器と浄水型ウォーターサーバーには、それぞれ異なる強みがあります。
コストの安さ・シンプルさを重視するなら浄水器、使いやすさ・機能性・おいしさにこだわるなら浄水型ウォーターサーバーが向いています。
優先したいこと | おすすめ |
---|---|
初期費用・維持費の安さ | 浄水器 |
冷水・お湯をすぐ使いたい | 浄水型ウォーターサーバー(床置き・卓上タイプ) |
水の味やにおいが気になる | 浄水型ウォーターサーバー(床置き・卓上タイプ) |
使う水の量が少ない | 浄水器 |
設置スペースが限られている | 蛇口取付タイプ 浄水型ウォーターサーバー(卓上タイプ) |
ペットボトルのゴミを減らしたい | 浄水型ウォーターサーバー(床置き・卓上タイプ) |
毎日使う「水」だからこそ、自分の生活スタイルや価値観に合ったものを選ぶことが大切です。
迷ったときは「水をどれだけ使うか」「どこまで快適さを求めるか」を基準にしてみましょう。
あわせて読みたい
「最新の浄水型ウォーターサーバーおすすめ7選」「【卓上】浄水型ウォーターサーバーおすすめ5選-おしゃれで人気なのはどれ?」人気機種を比較しながら、あなたにぴったりの1台が見つかります。
コメント