2024年12月29日から家族4人(大人2人、7才児、1才児)で天ケ瀬温泉「成天閣」に1泊しました。
福岡市から都市高速と九州自動車道を乗り継ぎ、約1時間半ほど車を走らせた場所にあるため、近場で温泉旅行を楽しみたい方におすすめです。
また、成天閣は2021年9月に一部リニューアルをおこなっているので、全室リバービューはそのままに、キレイな客室に泊まることができますよ。
この記事では天ケ瀬温泉「成天閣」に泊まったレビューをご紹介しています。
天ケ瀬温泉 成天閣とは
成天閣とは、大分3大名湯のひとつ「天ケ瀬温泉」にある赤いつり橋が名物で全室リバービューのホテルです。
天ケ瀬温泉は1300年前に開湯した歴史ある温泉地で、成天閣は80年前にオープンしています。
ところが2020年の豪雨で被災し、休館を余儀なくされましたが、2021年にリニューアルオープンを遂げ、2階まで浸水してしまった館内と、流されてしまいワイヤーだけが残った吊り橋は、新しい姿に生まれ変わっています。
湯の花の舞う温泉は、美肌効果もあり、温泉マニアも訪れるほど良質です。
天ケ瀬温泉 成天閣に泊まった口コミレビュー
- 宿泊ホテル:天ケ瀬温泉 成天閣
- 日にち:2024年12月29日~12月30日
- 人数:大人2人、子供2人
- 部屋タイプ:2Fリニューアル中央館和室
- プラン:1泊2食付き(夕食:松懐石)
- 価格(税込):60,500円
天ケ瀬温泉 成天閣に到着
天ケ瀬の温泉街に到着し、赤いつり橋の手前にある駐車場に車を停めました。
吊り橋を渡ると成天閣です。
吊り橋の中腹から。視界が広く、大きな川を見渡せます。
成天閣の入り口が見えてきました。
玄関に到着です。
自動ドアが開くと広いロビーがお出迎え。
左側には広いくつろぎスペースが。
電子タイプの暖炉は、実際に温かいわけではありませんが、視覚的に温かくなりますね。
わが家のような子連れは安心して寛げます。
寛ぎスペースの奥にはコーヒーや紅茶が用意されていました。
フリーです。
マグカップは、大分県日田市で300年受け継がれてきた伝統的な焼き物「小鹿田(おんた)焼き」。
お土産コーナーで購入することもできます。
子どもたちが喜ぶ飴玉もありました。
部屋の雰囲気
チェックインを済ませてお部屋に向かいます。
エレベーターで4階に上がったら、「中央館」を目指します。
今回用意されたお部屋は410号室の「リニューアル和室」です。
チェックイン時に受け取ったカギで開錠します。
ちなみに渡されるカギは1本のみでした。
玄関で靴を脱ぎ、引き戸を開けると狭い小部屋のような空間が。
どうやら、寝室とトイレ・浴室を繋ぐ廊下のようです。
さらに引き戸を開けると清潔感ある広い和室のお部屋です。
12畳ほどありそうです。
部屋に入ると、大きな窓のある縁側もありました。
今回、1才の子供は添い寝にしたため、敷いてある布団は3つ。
特別厚みがあるわけでもない、普通の敷布団です。
日頃、マットレスで寝ているため、敷布団で寝慣れてない私たちですが、翌朝体が痛くなってしまいました。
苦手な方はベッドのプランもあるので、チェックしてみてください。
設備・アメニティ
床の間には温泉に持参するタオルや、浴衣用の上着、セキュリティーボックスなどがあります。
床の間の前には、座椅子とテーブルが。
座椅子に置かれているクッションがとてもフカフカしていて、長く座っていられました。
冷蔵庫は縁側の奥にありました。
フリーのミネラルウォーターもあります。
あると嬉しいお茶菓子も。
生姜が香るおせんべいです。
子どもたちには専用のアメニティをいただきました。
体を洗うスポンジ、歯ブラシ、フェイスタオルが入っています。
大人用のアメニティはロビー横で必要なものを選びます。
スキンケアセットが充実していましたが、温泉へ行くと、脱衣所にも用意がありました。
浴衣はサイズと柄が豊富で、選ぶのが楽しかったです。
気候が温かければ、浴衣で温泉街を散策するのも良さそうです。
子どもようの可愛い下駄もデザインが豊富でした。
20cmまであるようです。
周辺の散策用に貸し出しされている湯かごです。
日田杉を使った下駄も貸し出されており、トータルコーディネートができるので、写真を撮るのもおすすめです。
お風呂・トイレ・洗面台
お部屋のトイレです。
ウォシュレット付きのキレイな空間でした。
洗面台は焼き物があしらわれ、蛇口もおしゃれでした。
ドライヤーも新しそうなものがついていました。
KOIZUMIのものです。
温泉があるので、使う方は少なそうですが、お部屋のお風呂もキレイですよ。
温泉
提灯がたくさん下がった通路を通って温泉へ向かいます。
温泉は「癒游湯」と「山の音」の2つがあり、広さや雰囲気が違います。
「山の音」は狭めの露天風呂ですが、寝湯があります。
「癒游湯」は木がふんだんに使われた広い露天風呂があり、立ち湯があります。
滞在中にかならず男湯と女湯が入れ替わるようになっているため、是非どちらも入っていただきたいです。
1度目に入ったのは「山の音」でした。
湯の花が見られるお湯は、少しヌルっとした泉質で、温度はやや熱めです。
子どもと一緒だったのであまり長湯はしていませんが、芯から温まりました。
湯上りにウォーターサーバーの冷たいお水で喉を潤します。
天ケ瀬温泉 成天閣の夕食は?
- 会場:ホテル内2階 お食事処すみれ
- 料理:和食「松懐石」
- 金額:宿泊プランに含まれる
- 時間:17:30~20:30
※2024年12月時点の情報
夕食会場は、ホテルのロビーと同じ2階奥にある「お食事処すみれ」です。
どの部屋も半個室になっており、食事の準備がされています。
席についてお品書きを眺めます。
今回は馬刺しや豊後牛をいただける「松懐石」にしました。
食事スタートまえのテーブルはこんな感じです。
梅の食前酒をいただきながら案内を待ちます。
前菜は季節感とさまざまな食感を楽しめるようなものでした。
どれも上品な味付けで美味しかったです。
右側の鍋には鴨鍋が入っていました。
あとから運ばれてくる蕎麦を入れて鴨蕎麦もいただけるのですが、出汁がきいて美味しかったです。
子どもたちにも人気でした。
左の鍋には豊後牛。
甘い味噌ダレが下に仕込んであり、焼きあがる頃には広がって香ばしくなっています。
鰻と酢の物が一皿になった一品は、1才の子供に完食されてしまいました。
美味しかったのでしょう。
新鮮な馬刺しはお醤油と生姜をつけていただきます。
大きな竹かごにのって現れたのは、焼き立ての鮎。
席の窓からも見える、玖珠川の下流でとれたものだそう。
時期的なものなのか、背脂がのっていて、最高に美味しかったです。
食事の終盤でも食べられる、少量の牛タンシチュー。
身がホロホロでした。
茶わん蒸しに入っていたのは、何と、赤飯とモッツァレラチーズ。
食べたことない組み合わせでしたが、味が調和していて何の違和感もありません。
食事の〆のご飯は新米です。
食事・布団なしで予約した1才の子どもは、ご飯をとりわけて食べさせたのですが、食事・布団ありで予約した7才の子どもにはお子様ランチが用意されていました。
大きな椀には子どもの好きそうなおかずが沢山入っていましたが、どれも冷めていて、作り立てではなかったのが残念でした。
両親に運ばれてくる温かい料理を羨ましそうに見るので、ちょっぴりかわいそうな気持ちになるのでした。
天ケ瀬温泉 成天閣の朝食は?
- 会場:ホテル内2階 お食事処すみれ
- 料理:和定食
- 金額:宿泊プランに含まれる
- 時間:7:30~8:30
※2024年12月時点の情報
朝食会場は、夕食会場と同じ場所でした。
席につくと和のおかずが並んでいます。
きんぴらごぼう、おから、ヒジキなど和食定番のおかずです。
すでに火が通っているアジの一夜干しは、鉄板で温めて、熱々でいただきます。
夕食のお子様ランチに少々ガッカリしていましたが、朝食は大人とほぼ同じ内容のものでした。
近くの観光スポット
成天閣に宿泊した際に訪れた、近隣の観光スポットをご紹介します。
和菓子店「田代屋」
チェックアウト後に、成天閣から川をはさんで向かいにある「田代屋」に寄りました。
部屋から見えていたのぼりに「あまどら」とあるのが気になっていました。
訪れたのは12/30でしたが、朝8時半から開いておりました。
店構えと売り場がキレイだったので、できたばかりのお店かと思いきや、レジ奥からは年季の入った雰囲気で、どうやら昔からあるお店のようです。
会計をして下さった店員さんもご年配の方でした。
陳列棚には、どら焼き「あまどら」、あんパン、そば饅頭などが並んでいます。
冷凍のケースには葛餅アイス。
美味しそうでしたが、12月でしたので、さすがにやめておきました。
私と夫は190円の「あまどら」をチョイス。
車の中でいただきます。
店内で一枚一枚丁寧に焼いている生地はふわふわです。
餡と生地の間にはマーガリンが入っているので、満足感もあります。
子どもたちには手のひらサイズの可愛いあんパンを。
甘さ控えめの餡がギッシリと詰まっていました。
高塚愛宕地蔵尊
成天閣から福岡へ帰る際、大分自動車道にのる直前に現れた「高塚愛宕地蔵尊」へ寄ってみました。
お店がにぎわう参道を通り抜けると、大きなイチョウの木と鐘がお出迎え。
ご神木であるイチョウの木は、なんと樹齢1300年。
階段を上っていくと、視界が開け、参拝客でにぎわっています。
お守りを購入しているのかと思いきや、お願い事を書いているようです。
参拝スポットの裏には、所狭しとお地蔵さんが並んでいます。
手前のお地蔵さんは新しくてキレイなのですが、奥にいくにつれ、お地蔵さんの石の色が濃くなっていて、いつからあるのかと気になってしまいます。
トンネルの中にもお地蔵さんが並んでいて、中腹あたりでお参りする場所があります。
写真には撮っていませんがお抱え地蔵や、水かけ地蔵があったりと、お参りを楽しめるスポットが点在していて、意外と長い時間、お世話になっていました。
天ケ瀬温泉 成天閣の良かった点とイマイチだった点
良かった点
- 目の前が川でロケーションが良かった
- 夜ご飯が美味しかった
- 泉質が良かった
成天閣は川沿いにあるため、ロビーを通過する際も、部屋にいるときも、食事中も川を眺めることができ、視界も広く、ロケーションが良いです。
周辺が静かな環境なので、川のせせらぎをいつも聞くことができます。
また、年末で、食材の仕入れの心配があるタイミングでしたが、凝ったお料理だったと思います。
年末だからとスタッフが少なかったわけでもなく、気持ちよく食事することができました。
イマイチだった点
- 加湿器がなく、喉を痛めてしまった
- 館内が寒かった
- リニューアルが徹底されていなかった
加湿器がなく、喉を痛めてしまった
年末の冷え込むタイミングでの宿泊で、布団も薄めだったため、エアコンは付けっぱなしが必須でした。
しかし、加湿器がなかったため、乾燥が酷く、喉を痛めてしまいました。
館内全体が寒かった
ロビーは暖房がきいていて、温かかったのですが、その他の廊下やエレベーターはエアコン自体がないようで、浴衣で歩くには寒かったです。
リニューアルが徹底されていなかった
リニューアルされているのは、客室と一部の館とロビーで、私たちの宿泊した中央館に足を踏み入れた途端、廊下や壁紙が古めかしい感じでした。
過ごした室内はキレイでしたが、リニューアルの途中なのかな?と感じるほど、館によってギャップがありました。
部屋に着くまでにワクワク度が若干萎えてしまいました。
天ケ瀬温泉 成天閣のまとめ
天ケ瀬温泉はきっとまだ復興のさ中であろう、温泉地です。
成天閣の館内や、町のいたるところから復興を頑張っていることが感じられます。
ホテルのクオリティとしては課題もあるように思えましたが、応援したくなる、そんなホテルです。
また、チョイスするプランや部屋によっても満足度は変わるように思います。
福岡から少し足を延ばして温泉旅行気分を味わいたい、だけど遠出は負担、そんな方におすすめです。
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