「UV除菌って本当に効果あるの?」
浄水型ウォーターサーバーを選ぶとき、このような疑問を抱く方は少なくありません。特に赤ちゃんや高齢者がいる家庭では、水の衛生面に対する意識が高まっています。
最近では、UV(紫外線)除菌機能を搭載したウォーターサーバーも増えており、「あると安心」「なくても問題ない」など、さまざまな声が見られます。
この記事では、UV除菌の仕組みと効果、浄水型ウォーターサーバーにおける必要性について、専門家目線でわかりやすく解説します。
UV除菌付きの浄水型ウォーターサーバーは、「必要かどうか」より「どう使うか」が大切です。UV機能は確かに除菌効果がありますが、あくまで補助的な役割。清掃やフィルター管理と併用してこそ、安心・清潔な水が保たれます。
赤ちゃんや高齢者のいるご家庭、共用で使う方は「UV付きモデル」を選ぶとより安心。価格や電気代とのバランスを見て判断しましょう。

佐伯 彩乃
元ウォーターサーバー販売員/フリーランスの暮らしコーディネーター/主婦向けの家電アドバイザー
元ウォーターサーバー販売員で、現在は主婦向けに家電選びのコツを発信する暮らしアドバイザー。実体験をもとに、使いやすさや電気代、安全性までわかりやすく解説。押し売りしない丁寧な情報発信が好評。
なお、衛生機能やランニングコストをふまえたおすすめの浄水型ウォーターサーバーはこちらの記事で詳しく紹介しています。
UV除菌とは?ウォーターサーバーでの役割
- UV除菌=紫外線(UV-C)で菌のDNAを破壊し、増殖を防ぐ仕組み
- 水タンク内や配管、ノズル内部の菌の繁殖を抑えるために搭載される
UV除菌とは、紫外線(特にUV-C領域の波長)を使って細菌やウイルスのDNAを破壊し、増殖を防ぐ技術です。医療や飲料業界でも広く用いられており、薬品を使わずに衛生状態を保てる点が特徴です。
ウォーターサーバーにおいては、水タンク内部や配管・ノズル内に菌が繁殖するのを防ぐ目的で採用されるケースが増えています。とくに浄水型ウォーターサーバーでは、水道水をろ過して使う構造上、長時間タンク内に水が留まることもあり、衛生管理が重要です。
UV除菌機能があることで、菌の繁殖リスクを軽減し、より安心して日常的に水を使用できる環境が整います。家族の健康を守るうえでも、見逃せないポイントと言えるでしょう。
UV除菌付きウォーターサーバーの仕組み
UV除菌付きウォーターサーバーは、主に水タンク内部やノズル部分にUV-Cランプ(またはLED)を搭載し、紫外線で水や機内部品に付着した菌の増殖を抑制します。
除菌の方式には主に2つのタイプ。
- 定期照射タイプ
サーバーの使用有無に関わらず、一定間隔で自動的にUV照射を行うタイプ。主にタンク・配管内に対応。 - 常時照射タイプ
常に紫外線が照射され続ける構造で、除菌効果を持続させたい場面に適しています。
また、近年ではノズル周辺の除菌に特化した「ノズルUV除菌(クリクラputio・ウォータースタンド ピュアライフ)」機能も注目されています。水が直接出てくる部分を除菌することで、外気や手指からの雑菌付着を防ぎ、より高い衛生状態を保つことができます。
このように、UV除菌の導入は「内部からの菌の発生」だけでなく、「外部からの雑菌混入」への対策としても有効です。
UV除菌の効果は?
- 菌やウイルスへの除菌効果は高い(99%以上の除菌率)
- ただし、あくまで「増殖抑制」や「補助的効果」に近い
- フィルターや清掃との併用が前提
UV除菌は、水中や内部部品に存在する菌やウイルスを99%以上除菌できるとされており、その効果は科学的にも証明されています。とくに紫外線(UV-C)は、微生物のDNAやRNAにダメージを与え、増殖や活動を抑える働きがあります。
ただし、UV除菌はあくまで「増殖の抑制」や「補助的な衛生対策」として機能するものであり、完全な無菌状態を保証するわけではありません。
そのため、フィルターによるろ過や、サーバー内部の定期清掃と併用することが前提となります。UV除菌だけに頼るのではなく、総合的な衛生管理を意識することが大切です。
UV除菌なしのウォーターサーバーは不安?
- 毎日の使い方や掃除を怠らなければ問題なし
- 高性能フィルター+低頻度使用なら不要なことも
- 赤ちゃんや高齢者がいる家庭では「あった方が安心」
UV除菌がないウォーターサーバーでも、日常的にきちんと使い、定期的な清掃をしていれば問題はほとんどありません。とくに近年のモデルは、高性能なフィルターで雑菌や不純物をしっかり除去できる仕様になっています。
また、使用頻度が低い家庭や、冷水・温水の使用が限定的な場合は、水の滞留リスクも少なく、UV除菌がなくても衛生面での不安はさほど大きくないでしょう。
一方で、赤ちゃんや高齢者のいるご家庭、衛生面をとくに重視したい方には、UV除菌付きモデルのほうが安心感を得やすいというメリットがあります。
不安な方は「除菌機能付き」「クリーン循環システム搭載」などのキーワードをチェックし、自分の生活スタイルに合った機能性を重視して選ぶのがベストです。
UV除菌付き浄水型ウォーターサーバーのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
タンク・配管を清潔に保ちやすい | 本体価格や月額が高めになる |
カビ・菌の繁殖リスクを低減 | UVランプの交換が必要なことも |
衛生意識の高い人にも安心 | 電力をわずかに消費 |
UV除菌付きの浄水型ウォーターサーバーは、タンク内部や配管を清潔に保ちやすく、カビや菌の繁殖を防ぎたい方にとって大きな安心材料となります。とくに赤ちゃんや高齢者がいる家庭、衛生意識の高いユーザーにとっては有益な機能です。
一方で、UVランプのメンテナンス(交換が必要な機種もあり)や、わずかながらの電力消費が発生する点には注意が必要です。また、UV除菌機能が搭載されたモデルは、価格帯がやや高めに設定されている傾向があります。
ランニングコストや使用環境とのバランスを見ながら、「衛生性を重視したいかどうか」を判断材料に選ぶのがおすすめです。
UV除菌付きのおすすめ浄水型ウォーターサーバー
- エブリィフレシャス tall:UV機能+浄水+4温度対応
- ハミングウォーター flows:ノズルUV除菌付き
- ウォータースタンド:機種によってUVあり/なし選べる
ここでは、UV除菌機能が搭載されたおすすめの浄水型ウォーターサーバーを3機種ご紹介します。いずれも衛生面と使い勝手のバランスが良く、人気の高いモデルです。
① エブリィフレシャス lite|UV機能+浄水+4温度対応

タンク内にUV除菌システムを搭載し、いつでも清潔な水を保ちます。常温水を含む4段階の温度調整が可能で、日常使いに便利。浄水カートリッジは46物質を除去できる超高性能仕様。見た目もスマートでインテリアになじみます。
② ハミングウォーター flows|ノズルUV除菌付き

水が直接出るノズル部分にUV除菌機能を備えたモデル。使用後の雑菌付着を抑え、外気の影響を最小限にします。料理にも使いやすい常温・冷水・温水の3温度対応で、フィルターは月額制で交換不要。コストと機能のバランスが良好です。
③ ウォータースタンドシリーズ|機種によりUV機能の有無を選べる

RO水タイプ・ナノトラップタイプなど、豊富なラインナップからUV付きモデルを選べます。たとえば「ナノシリーズ」にはUV機能を搭載した上位モデルもあり、衛生面を重視したい方におすすめ。レンタル方式で定期メンテナンス付きなのも安心です。
まとめ|UV除菌は「必要かどうか」より「どう使うか」
- UV除菌は確かに効果があるが、過信せず清掃との併用が重要
- 衛生面が気になる方や共用家庭ではおすすめ
- コストと安心感のバランスで判断するのがベスト
UV除菌はタンク内やノズルなどの衛生維持に役立つ優れた機能ですが、過信は禁物です。定期的な清掃やフィルター管理と併用してこそ、最大の効果を発揮します。
とくに、小さなお子様や高齢者がいる家庭、家族で共用するケースでは、UV除菌付きモデルを選ぶことで安心感が高まります。
一方で、使用頻度が少ない方や、コストを抑えたい方にとっては、UV機能の有無よりも「正しく使う」ことの方が重要です。
最終的には、価格・ランニングコスト・安心感のバランスを踏まえて、自分に合ったモデルを選びましょう。
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