ローズヒップオイルは、肌の修復や美白、老化防止などの女性にうれしい美容効果が豊富なオイルです。世界中の美意識の高い女性たちに愛用されています。
しかし、美容オイルの中でもローズヒップオイルは繊細なオイルで、知っておくべきデメリットや注意点もあります。
この記事では、ローズヒップオイルの光毒性と酸化に焦点を当て、そのデメリットと対策についてわかりやすく紹介。ローズヒップオイルを安全に効果的に使用するために必須の内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
ローズヒップオイルとは
ローズヒップオイルは、美容と健康の分野で広く利用されている自然派オイルで、バラの果実から抽出されます。特に、バラ科バラ属のロサ・カニーナ(Rosa canina)やロサ・ルビギノーサ(Rosa rubiginosa)から取れるオイルが一般的です。その豊富な豊富なビタミンや抗酸化物質が肌を整え、様々な効果をもたらします。
ローズヒップオイルの生産地や歴史
生産地は主にチリやアルゼンチンなどの南米地域で、現地では古くから先住民によって傷や炎症の治療に利用されてきました。
例えば、中世のヨーロッパでは、ローズヒップは薬用植物として広く利用。ビタミンが不足しがちな冬季には、ビタミンC補給のために重要な役割を果たしました。古代から現代に至るまで幅広く利用されています。
ローズヒップオイルの成分
ローズヒップオイルの主な成分は以下のとおりです。
- リノール酸(オメガ6)
保湿効果があり、肌のバリア機能を改善する。 - α-リノレン酸(オメガ3)
炎症を抑える効果があり、肌の赤みや刺激を軽減する。 - オレイン酸(オメガ9)
肌を柔らかくし、しっとりと保つ。 - ビタミンC
抗酸化作用があり、肌の明るさを改善し、シミや色素沈着を軽減する。 - ビタミンA(レチノール)
肌の再生を促進し、シワや細かいラインの改善に役立つ。 - トコフェロール(ビタミンE)
抗酸化作用があり、フリーラジカルから肌を保護する。 - フィトステロール
炎症を抑え、肌の回復を助ける。
うれしい美容効果 上記成分により得られる
保湿/エイジングケア/肌のトーン改善/炎症の緩和/傷や瘢痕の改善
ローズヒップオイル製造方法
ローズヒップオイルの製造方法には、冷圧搾法と溶剤抽出法があります。冷圧搾法は、果実を低温で圧搾する方法で、栄養素を最大限に保つことができます。現在採用されているほとんどの製造方法がこの冷圧搾法となります。
一方、溶剤抽出法は、化学溶剤を使用してオイルを抽出する方法です。この方法では、効率的に大量のオイルを抽出できますが、品質がやや劣るとされています。
ローズヒップオイルのデメリット
ローズヒップオイルの主なデメリットは以下の通りです。
- 酸化しやすい
- 日中の使用は控えなければならない
- アレルギーのリスクがある
- 価格が高い
酸化しやすい
ローズヒップオイルは美容オイルのなかでも酸化しやすいオイルです。酸化が進むとオイルの効果が低下するだけでなく、肌にダメージを与えることもあります。
ローズヒップオイルの酸化の原因や肌への影響、対策については「ローズヒップオイルを効果ないと感じる人必見!効果的な使い方と選び方ガイド」も参考にしてみてください。
日中の使用は控えなければならない
ローズヒップオイルに含まれている成分が紫外線に反応し、シミや色素沈着を起こす場合があるので日中の使用は控えることが推奨されています。
ローズヒップオイルの光毒性についてはこちらの項目をご覧ください。
日中に使用する場合はかならず日焼け止めクリームを併用し、入念な紫外線対策が必要です。
アレルギーのリスクがある
天然のオイルであるローズヒップオイルは、ごくまれにアレルギー反応を引き起こすことがあります。
心配な方はパッチテストをおこなってからの使用が無難です。
アレルギー反応が出た場合は、直ちに使用を中止し、専門の医師に相談することをお勧めします。
価格が高い
ローズヒップオイルは美容オイルの中でも価格が高いオイルです。
理由は、生産コストが高く、抽出方法が特殊で手間がかかるためです。また、純度の高さを維持するための品質管理も必要です。さらに、酸化しやすいため輸送と保管にもコストがかかってしまいます。
ローズヒップオイルと成分は違いますが、似た美容効果を得られて安価なアルガンオイルや米ぬかオイルも検討してみてください。
ローズヒップオイルの光毒性について知るべきこと
ローズヒップオイルには光毒性があると言われています。しかし、理解して注意点をおさえておけば大きな問題にはならないでしょう。
以下では、光毒性が与える肌への影響や対策について紹介します。
光毒性とは?
光毒性とは、(精油などの)光感作物質を肌につけた状態で日光に当たることで、「色素沈着(シミ)」や「炎症」などの皮膚トラブルが起こること。精油に含まれる成分が紫外線に反応することで起こります。
引用元:AFAJ「光毒性」
光毒性とは、特定の物質が光(特に紫外線)に反応して、肌にダメージを与える現象です。具体的には、肌が赤くなったり、炎症を起こしたりすることがあります。
光毒性をもつ成分が入った製品を使用する場合は、日中の使用を避けることが推奨されています。
ローズヒップオイルの光毒性が与える影響
ローズヒップオイルに含まれているビタミンAやカロテノイドなどの成分が、光に反応して光毒性を引き起こし、肌ダメージを与えることがあります。肌ダメージを受けると、シミや色素沈着の原因となってしまいます。
また、紫外線に当たることでオイルの効果が低下することもあるため注意が必要です。
光毒性を避けるための対策
ローズヒップオイルの使用は夜のスキンケアのみにしましょう。夜のスキンケアに取り入れることで、光毒性のリスクを軽減することができます。また、翌朝に顔を洗うことで残留オイルを除去することも重要です。
ローズヒップオイルのもつ「肌を修復させる効果」を受けるという意味でも、夜の使用はとてもおすすめですね。
ローズヒップオイルの酸化のリスクと対策
ローズヒップオイルは酸化しやすい特性を持っています。酸化が進むとオイルの効果が低下するだけでなく、肌にダメージを与えることもあるため酸化の原因を把握し、酸化を防ぐことがたいせつです。
以下では、酸化の原因と肌への影響、対策について紹介しています。
ローズヒップオイルが酸化する原因
ローズヒップオイルが酸化する主な原因は、空気中の酸素や光、熱などです。特に、開封後に長時間放置すると、酸化をより進行させます。
また、保存環境が悪い場合も酸化のリスクを高めてしまいます。
酸化による肌への影響
酸化したローズヒップオイルを使用すると、肌に刺激を与えたり、炎症を引き起こすことがあります。具体的には、赤みやかゆみ、乾燥などです。
さらに、オイルの効果が弱まるので期待する美容効果が得られないこともあります。
酸化したオイルは、特有の酸っぱい臭いがしたり濃い色に変色したりします。ベタつき感が増すこともあるようなので、いつも様子を気にかけておきましょう。
酸化を防ぐための対策
酸化を防ぐ、最も効果的な方法はローズヒップオイルを冷暗所に保管することです。おすすめなのはやはり冷蔵庫保管です。
直射日光や高温を避け、しっかりと密閉して保存しましょう。また、購入の際には早めに使い切れる量か検討することもだいじなポイントです。
ローズヒップオイルの効果的な使い方と選び方
ローズヒップオイルの美容効果を存分に受けるためには、肌質を見極めたりタイミングよく使う必要があります。
また、抽出方法によって美容成分の量に違いがあるのでチェックしながら選びましょう。
ローズヒップオイルの効果的な使い方や選び方についてはこちらでご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ|ローズヒップオイルのメリット
ローズヒップオイルは多くの美容効果を持つすばらしい自然の恵みです。本記事ではデメリットを紹介しましたが、ローズヒップオイルには以下のようなメリットもあります。
- 保湿効果
ローズヒップオイルは高い保湿力を持ち、乾燥肌に潤いを与え肌のバリア機能を強化。 - エイジングケア
ビタミンA(レチノール)やビタミンCが豊富に含まれており、コラーゲンの生成を促進。シワや細かいラインの軽減が期待。 - 肌のトーン改善
ビタミンCと抗酸化物質が含まれているため、肌の明るさを改善し、シミや色素沈着を軽減が期待。 - 傷や瘢痕の改善
ローズヒップオイルには再生効果があり、傷跡や瘢痕の治癒を助ける役割も持ちます。 - 炎症の緩和
抗炎症作用があり、肌の赤みや炎症を軽減が期待。敏感肌にも適しています。 - アンチオキシダント効果
ビタミンEやカロテノイドが豊富に含まれており、フリーラジカルから肌を保護し、酸化ストレス軽減が期待。 - 肌の弾力性向上
オレイン酸やリノール酸などの必須脂肪酸が豊富に含まれているため、肌を柔らかくし弾力性を高める。 - ニキビ対策
軽量なオイルであるため、毛穴を詰まらせることなく肌に吸収され、ニキビの予防に役立ちます。
上記のようなメリットを受けるには、光毒性や酸化のリスクを理解することがたいせつです。当ページで適切な使用方法を確認し、安全かつ効果的に取り入れてみて下さいね。
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