睡眠時無呼吸症候群なのかどうか、自己チェックリストで確認しましょう。現時点で症状がないと思っていても、将来的なリスクを考え早めに対処するべきです。
このセルフチェックは睡眠時無呼吸症候群(SAS)を診断するものではありません。自己の症状や状態の傾向を自覚できるようにするためのものです。
睡眠時無呼吸症候群チェックシート
睡眠時無呼吸症候群の自己チェックリスト5項目
参考:米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine, AASM)/日本呼吸器学会/日本大学医学部 呼吸器内科/東京医科歯科大学 睡眠医療センター
1.いびきに関する項目
- 毎晩、もしくは頻繁にいびきをかく。
- いびきの音が大きく、隣室まで聞こえることがある。
- いびきが一時的に止まり、その後大きな音で再び始まることがある。
いびきの頻度や音の大きさ、断続性は睡眠時無呼吸症候群に大きく関わる項目です。この項目にどれかひとつでも当てはまる場合は、早期に医師の診察を検討すべきです。
2.日中の症状
- 十分な睡眠をとったはずなのに、日中に強い眠気を感じることがある。
- 座っているときや会議中、読書中、テレビを見ているときに眠りに落ちることがある。
- 日中に集中力が続かない、記憶力が低下するなどの認知機能の低下を感じる。
日中に強い眠気や集中力の低下を頻繁に感じる場合、特に日常生活に支障をきたすようなレベルであれば、診察が必要です。
3.夜間の症状
- 睡眠中に突然目覚め、息苦しさを感じることがある。
- 夜間に頻繁にトイレに起きる(夜間頻尿)。
- 夜間に発汗することが多い。
睡眠中に息苦しさで目覚める、夜間頻尿がある、発汗が多いなど、複数の夜間症状が見られる場合も診察を受けるべきです。
4.健康状態に関する項目
- 高血圧、糖尿病、心臓病、肥満などの既往歴がある。
- 朝起きたときに頭痛を感じることがある。
- 体重増加が見られ、肥満が進行している。
既往歴に高血圧や糖尿病、心疾患がある場合、これらの疾患はSASによって悪化する可能性があるため、自己チェックで複数項目に該当する場合は早めに受診することが推奨されます。
5.家族や同居者による観察
- 同居者に、睡眠中の無呼吸(呼吸停止)の様子を指摘されたことがある。
- 同居者に、睡眠中の不規則ないびきや呼吸の乱れを指摘されたことがある。
同居者が無呼吸や呼吸の乱れを観察した場合、特にこの項目が該当する場合は、緊急に診察を受けるべきです。
睡眠時無呼吸症候群の放置は危険-早めの診断を
睡眠時無呼吸症候群は、放置すると高血圧や心疾患などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。診察を受けることで、適切な治療や生活習慣の改善ができ、リスクを軽減することが可能です。
少しでも心配な症状があれば、早めに専門医(呼吸器内科、耳鼻咽喉科、睡眠外来など)に相談することが最善です。
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